今年に入ってから、土の形成、特に腐植酸の形成にとってメイラード反応が重要ということで、メイラード反応の要である糖についてを知りたいと、糖に関する本を読んでいたら、大体の糖鎖の本の序盤に記載されていることを知った。

糖とは何か?


免疫を高める為に出来ることは何だろう?の記事にも記載したけれども、糖鎖というものはウィルスの感染にとっても重要な知見となってくる。

何故ならば、糖がグリコシド結合によって形成された糖鎖は第三の生命情報と言われるだけあって、ウィルスも感染時にその情報を扱っている。

そして、人体に備わっている免疫系でも糖鎖が持つ情報というものを利用している。


糖の理解を更に深めたいと思った最中で、


978-4-8158-0981-2


名古屋大学出版会から糖鎖生物学 生命現象と糖鎖情報という比較的リーズナブルな金額で糖鎖に関する本が発売されたので読んでみることにした。



なんて書いたけれども、この本に記載されている免疫調整の知見が活きてくるのはまだまだ先なので、この本からキーワードを拾って、各キーワードを追ってみることにする。




免疫を細分すると、自然免疫と獲得免疫に分けることが出来る。

インフルのワクチン接種後に免疫を獲得出来たという話は後者の獲得免疫のことを指し、免疫自体は元々ある。


自然免疫は白血球で、獲得免疫が(白血球のうち)リンパ球という細胞が働く。

免疫が働く為には自身の細胞と侵入してきたウィルス等を認識して、自己と非自己を判別しなければならず、そこで糖鎖が重要になってくるが今回は触れずに、非自己の認識が出来たものだとして話を進める。


自然免疫は非自己を認識して働き始める。

白血球には好中球、好酸球、好塩基球、単球(マクロファージ)とリンパ球の5種ある。

白血球 - Wikipedia


体内に侵入してきた異物に対して、単球が動き、異物のパターンを認識しつつ、貧食しつつ炎症環境を構築する。

単球や樹状細胞が得た異物のパターンを用いて、獲得免疫が形成される。

※炎症環境が免疫系にとってどのような都合の良さがあるのか?は私の知識レベルではまだわからない。

炎症 - Wikpedia


その後、好中球等が侵入者に対して働きかける。




好中球の働きをWikipediaから抜粋してみると、

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好中球は細菌類に接触すると表面のレセプターを介して異物と認識し、接着結合する。結合した異物を好中球形質膜がこれを包むようにして、好中球内に取り込む。 好中球内に取り込まれた細菌類は、3つの手段で殺菌される。一つは、酸素系の働きで活性酸素や過酸化水素、次亜塩素酸を発生させて殺菌する。もう一つは、顆粒から放出される加水分解酵素などで殺菌する。さらに近年NETs(neutrophil extracellular traps)と呼ばれるクロマチンの網を形成して微生物をとらえることが知られている。細菌を飲み込んだ好中球はやがて死亡し、死体は膿になって体外に放出されるか、組織内のマクロファージなどにより処理される。

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白血球#好中球#貪食・殺菌 - Wikipediaより抜粋

と記載されていた。


ここでやっと活性酸素といった見慣れた用語が出始めてきた。

活性酸素の過剰発現はウィルスに感染した後に死亡に至る要因の一つであることをウィルスによる感染症に対して我々は正しく恐れる程の知見があるか?の記事で触れた。

※炎症も何らかの流れを塞ぐ可能性があるので意識する必要がある。


あるウィルスに感染して無症状か重症になる要因は好中球の働きあたりなのだろうと当たりを付けて食生活による免疫の向上を考える必要がありそうだ。


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