トマトの秀品率の向上の技術の一つとして摘葉がある。


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ある程度の段数(花が咲く節を下から1段、2段と数える)になったところで、


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若い葉を取り除く。

※実際は花の器官が発生し始めることに葉を取り除く


若い葉を取り除くことによって、蒸散を抑えられたり、最も光合成を行う下の方の葉に適切に太陽光が届くようになる。


他に興味深いのが、シンク強度の話題で、

師管の働きと圧流説


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下から転流してきた養分が上の図のような関係で分配されていた場合に、一枚摘葉することで、


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果実に転流する養分の割合が増える。

※図:オランダ最新研究 環境制御のための植物生理 - 農文協 26ページを参考にして作成


葉を減らすことで、直近の果実の品質は向上するが、将来、葉を落としたことで何か悪い影響は無いのか?と疑問が生じるが、この疑問に対して、興味深い指標がある。

その話題は次回にする。


-続く-