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前回の稲作でよく見かける一発肥料についての記事で一発肥料について触れた。

速効性と緩効性の肥料の絶妙な組み合わせで、作付け前の元肥に一回使用するだけで、収穫まで追肥をしなくても良い肥料のことを言う。


この一発肥料を可能とした技術として、上の写真の黄色い粒の樹脂コートがある。

水溶性の肥料を水に触れることで徐々に溶けるコートで包むことで、土壌中の水分により徐々に溶けて時間差で肥料成分を与える事にができる。


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緩効性の肥料は他に油かすや革粉といった有機質肥料もある。

この有機質肥料は土壌環境によって肥効が異なるので、樹脂コートよりは不安定だが、土作りの要素があるので、持続的な栽培では重宝する。


前回の記事の振り返りはここまでにしておいて、一発肥料の2つのパターンを見ることにする。

※これからの話はロング肥料と呼ばれているものも共通




一発肥料には主に2つのパターンがある。

肥効曲線という肥料の効き方のパターンが、


sigmoid_graph


シグモイド型のものと、


linear_graph


リニア型というものがある。

※市場に出回っているリニア型は上記のようなキレイな直線ではなく、シグモイドっぽい若干の曲線がある。


傾向としては、樹脂コートで肥効を人為的に調整できる無機一発肥料シグモイド型になり、肥効を土壌環境に任せる有機一発肥料リニア型になる。




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稲作の中干しの意義を整理するの記事まででレンゲ米の生育を投稿していて、慣行で同じ肥料を使っている田と比較して生育のパターンが異なるという内容を記載した。

レンゲ米の田では中干し中にひび割れがなかなか発生しないということから土壌環境が異なっていることは明確であるため、一発肥料の肥効も異なる可能性が高い。


レンゲでこだわり米を収穫するなら、おそらく有機一発肥料を選択したくなるだろうけれども、無機一発肥料の方が良いような予想がある。