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沖縄の名護市の北部付近にある典型的な国頭マージに分類される畑の土を見せてもらった。

この土を赤黄色土だと判断して間違いないだろう。


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ここで栽培をしている方はサトウキビの残渣であるバガスを投入しているらしいが、一向に栽培は楽にならずで困っていた。

作物はうまく育たたないけれども、草刈りは頻繁に発生して大変だと。


そんな国頭マージというものが何なのか?を整理してみると、堆積岩(砂岩、泥岩)や火成岩(緑色片岩)を母岩とする土壌を指し、pHは酸性側に傾く。

一般的に粘土質で保水性が高く、栄養分が少ない土壌とされる。

※参考:安座間安史著 沖縄の自然歳時記 季節の生きものたち - 沖縄文化社


ヤンバルで緑色片岩と出会うの記事で触れた緑色片岩が主体であれば、おそらく養分は多く有機物も効きやすいけれども、堆積岩(砂岩、泥岩)が主体でしかも土の色が薄ければ、堆積岩由来のカオリナイトが主になり、養分は少なく土作りもしにくい。

可溶性ケイ酸にあるかもしれない底力


一般的に土が締まりやすく、養分が乏しい国頭マージではチャやパイナップルが向いているそうだ。

そんな中ふと気になったのが、


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マメ科のウマゴヤシらしき草の生育が旺盛だった。

沖縄とウマゴヤシで検索をしてみたら、名護市のNPOの方が投稿した牧草として導入 肥料にも|マメ科「ウマゴヤシ」|身近で見られる帰化植物①|タイムス住宅新聞社ウェブマガジンでウマゴヤシと緑肥のように利用している記事を見つけた。


このウマゴヤシをうまく活用すれば、もしかしたら有機物が蓄積しにくいという状況を回避できるかもしれない。


余談だけれども、冒頭の写真の箇所は遥か昔の隆起中の沖縄で、緑色片岩等が風化して出来た且つ消耗した土が海に流れ堆積し、そこが隆起して地表に現れた堆積岩が再び風化したのかな?と想像している。