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清水っ粉は規格品の米を粉状にしている。


高槻市清水地域産米粉の清水っ粉の記事で、高槻で最も注目していた取り組みの方に出会うことが出来たことを記載した。

ここで話題に挙がったこととして、地域の米の食味が向上した時、それが米粉の品質にどのように影響を与えるか?

甘みや旨味の向上は粉の粘性を高めるのか低めるのか?


現在の知識レベルではここらへんの話はわからない。

米粉に影響与えるか?を調べる前の前段階として米の食味についてわかっていることをまとめる事にしよう。




日本には東の横綱の魚沼産と西の横綱の仁多米という言葉があるということを聞いたことがあるのだけれども、


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運が良いというか縁あって上記で挙げた地域の周辺で超高品質な米に関わっている方々と出会った。

長野の栄村小滝集落の米づくり


他に局所的に食味のスコアが高い地域の方々とも縁あって出会うことが出来た。

美味しいコメを求めて福島県の浅川町へ


各地を巡って、局所的な条件に似ているところで高品質な米を生産している地域も見かけた。

蛇紋岩で出来た山が近くにある田んぼ


これらの共通点というか、一般的に言われることとして、


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摂津峡のホルンフェルス


米の品質は水田に入ってくる水質が大きな影響を与えている。

話を聞いてみると、高品質の米を収穫している地域で入れている肥料を聞いても、特別な肥料を入れているわけではないことも多いし、肥料にこだわりがあるところで高品質ではないことも時々見かけることから、地域の水質を如何に守るかが重要な要因であるようだ。


水質はどうやら川上の山に分布している岩から何が溶け出しているか?が重要で、栽培の本では良くカリウムが大事というけれども、


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今までで最も高品質であった長野県栄村の小滝集落では、山の岩でカリウムが特別多いわけではないし、蛇紋岩を売りにしている地域でもカリウムが多いわけではない。


これらの地域では、鉄やマグネシウムが多い鉱物が多い傾向にある。




西の横綱の仁多米の地域の周辺でも興味深い話を聞いていて、山に興味深いところがあった。


それが、


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ベントナイト鉱山だ。

粘土鉱物が出来る場所


流紋岩質の粘性の高い地域の凝灰岩であるが、海成粘土でもあるので、海由来のカリウム、マグネシウムや鉄が含まれている粘土鉱物でもある。

粘土鉱物が出来る場所、海底風化


更に粘土鉱物はコロイド化しやすいという特徴から水に溶けやすいという性質もある。

アロフェン粘土と比較して、ベントナイトは運搬できるという特徴もあるので、ここに大きな可能性があるとアタリを付けている。

粘土鉱物とは何なのだろう?


追記

小滝集落では、元肥で少量の牛糞を入れていた。牛糞にはふんだんにカリウムを含んでいるので、小滝のカリウムが少ないであろう地域性ではマッチしたのでは?とアタリを付けている。


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