Rasbperry Pi OS Lite(デスクトップなしDebian)からデスクトップ環境を構築してみる

デスクトップなしのRapberry Pi OSからデスクトップ環境を構築してみます。


デスクトップなしの環境というのは、



CLI(Command Line Interface)のみでコンピュータを操作する環境を指し、デスクトップ環境というのは、



のようにアイコンをダブルクリックするとアプリを起動できるような環境を指します。




今回の話はラズベリーパイ5で構築を進めます。

SDカードにRaspberry Pi OS Lite (64-bit)をインストールしていることを前提にして話を進めます。


環境

マシン : Raspberry Pi 5 8G

OS : Raspberry Pi OS Lite (64-bit)

Operating system images – Raspberry Pi


デスクトップ環境のインストールはGNOME → Raspberry Piの順でインストールします。




OSのインストール後の初期起動で諸々の手続きを行います。


Please enter new username:

では、何でも良いですが、今回はラズベリーパイの標準の pi を入力することにします。


Please set a password for pi:

でも、何でも良いですが、標準の raspberry を入力することにします。


次のパスワードの確認でも同様に raspberry を入力します。




黒い画面になり、

Debian GNU/Linux 12 raspberrypi tty1

raspberrypi login:

が出力されましたら、先程設定しましたユーザネームの pi とパスワードの raspberry を入力してログインします。


pi@raspberrypi:~ $

のプロンプトが出力されましたら、

$ sudo raspi-config

でWiFiの設定を進めます。




上のような画面に変わりましたら、1. System Options > S1 Wireless LANの順に選択します。


最初のSelect the country in which the Pi is to be usedの画面で、JP Japanを選択します。



Please enter SSIDの設定画面以降はご自身でご利用中のネットワークのSSIDとKeyを設定してください。




プロンプトに戻りましたら、下記のコマンドを実行して、GNOMEをインストールします。

$ sudo apt update
$ sudo apt task-gnome-desktop

※task-gnome-desktopのインストールは5分程かかります。


各種ライブラリのインストールが終了しましたら、

$ gnome-shell --wayland

を実行します。

Wayland - Wikipedia


注: 本来であればここで日本語環境用の操作が必要になりますが、今回は端折ります。



インストールが正常に終了しましたら、上のキャプチャのようなデスクトップ環境が使用できるようになります。


ただし、現状の設定では再起動後に自動でデスクトップ環境になることはありません。

起動時にデスクトップになるように設定を進めます。


Ctrl + Alt + F2

を押して、CLIの画面に戻ります。


$ sudo apt install lightdm

を実行します。

途中でgdm3かlightdmのどちらかを選択する画面が表示され、gdm3を選択します。

LightDM - Wikipedia


$ sudo raspi-config

でラズベリーパイの設定を開き、1. System Options > S5 Boot / Auto Loginを選択し、B3 Desktopを選択します。

念の為に、設定の最初の画面に戻り、5. Advanced Options > A6 Waylandを開き、W2 Wayfireを選択します。


設定を終了しますと、自動で再起動になり、



の画面から起動するようになります。




続いて、Raspberry Pi OSのデスクトップ環境を使用できるようにします。

GNOMEでログインをした後、Ctrt + Alt + F2でCLIに入った後、下記のコマンドを実行します。

$ sudo apt install raspberrypi-ui-mods

このコマンドも実行が終了するまで5分程かかります。


終了しましたら、念の為に

/*********************************/

$ sudo raspi-config

でラズベリーパイの設定を開き、1. System Options > S5 Boot / Auto Loginを選択し、B3 Desktopを選択します。

念の為に、設定の最初の画面に戻り、5. Advanced Options > A6 Waylandを開き、W2 Wayfireを選択します。

/*********************************/

を再度設定しておきます。


再起動しましたら、



の画面が表示されますが、中心のpiをクリックした後、画面右下にありますギアアイコンをクリックしますと、



デスクトップ環境の選択画面が表示されますので、Raspberry Pi Desktop on Xを選択してログインをします。



デスクトップ環境がRaspberry Pi OSになっていました。


追記

$ sudo apt task-gnome-desktop

の操作を行わず、最初から

$ sudo apt raspberrpi-ui-mods

をすることで、Rapberry Pi OSのデスクトップ環境にすることが可能です。

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