Microはターミナル上(Command Line Interface : CLI)で動作するテキストエディタです。
普段利用しているメモ帳アプリと似たような操作を行うことができる他、プログラミングでコードを書く時のサポート機能も充実している為、これからLinuxを学ぶ初学者にとっておすすめのエディタです。
Microをインストールする為に、ターミナルを起動します。
ラズベリーパイであれば、画面左上の矢印で示した箇所のアイコンをクリックし、
ターミナル(LXTerminal)を起動します。
下記のコマンドを一行入力する毎にエンターキー(enter)を押します。
$ sudo apt update $ sudo apt install micro
※最初の$マークはコマンドを入力することを意味していまして、実際には$の入力は不要です。
※コマンドを実行する度に何らかの文字列が出力されますが、エンターキー等を押して手続きを進めます。
追記
Microの最新版をインストールしたい場合
$ cd ~ $ curl https://getmic.ro | bash sudo mv micro /usr/local/bin/ sudo apt update sudo apt install xclip
※sudoに関してはLinuxコマンドを自作しながら学ぶで詳しく記載します。
一通り自動で処理が進みましたら、下記のコマンドを実行して、Microがインストールされたことを確認します。
$ micro --version
Version: 2.0.11
のような出力があれば、Microがインストールされたことになります。
Microを起動してみます。
ターミナルで、下記のコマンドを実行します。
$ micro
上のキャプチャのような画面に切り替われば、Microが起動したことになります。
Microで入力内容等の保存は、一般的に使用されているメモ帳アプリのショートカットキーと同じになりまして、最低限覚えておくものとして下記があります。
Ctrl + q : Microを閉じる
Ctrl + s : テキストの保存
Shift(※1)押しっぱなし + 矢印 : 範囲選択
Ctrl + c : 範囲選択した文字列をコピー
Ctrl + v : コピーした文字列をカーソルを当てている場所に貼り付け
Ctrl + e : コマンドモード
Ctrl + b : シェルモード
Ctrl + l : 指定行へジャンプ
※1 クロームブックであればキーボード左側の⇧
※上記以外のキーバインド(英語)は下記のURLに記載がある
Microの詳しい操作は後の記事で触れていきます。
Microと他のアプリ間で文字列をやり取りできるようにクリップボードの設定をしておきます。
設定方法はsetting.jsonを直接編集とコマンドモードによる変更の2つあります。
setting.jsonの編集の方法は
$ micro ~/.config/micro/settings.json
でsetting.jsonを開き、
"clipboard": "terminal"
を追加します。
記述方法の例としまして、
~/.config/micro/setting.jsonの値が
{}
であった場合は、
{ "clipboard": "terminal" }
にします。
コマンドモードの場合は、
Microの画面でCtrl + eを押し、コマンドモードに切り替えた後、
> set clipboard terminal
を入力して、エンターキーを押します。
Microから他のメモ帳アプリ等にコピー&ペースト(貼り付け)を行う場合は、MicroのCtrl + c で文字列をコピーして、他のメモ帳アプリ上でCtrl + vでフォーカスを当てた箇所に文字列がペーストされますが、他のメモ帳アプリ等からMicroでコピー&ペーストを行う場合は、コピーの方はCtrl + cで良いですが、ペーストの方はShift(※) + Ctrl + vになります。
※クロームブックであればキーボード左側の⇧
※~/.config/micro/setting.jsonで設定できる項目(英語)は下記のURLに記載がある
micro/runtime/help/options.md at master · zyedidia/micro
余談
ターミナル上でMicroを起動する際に
$ micro
では長くて、文字入力が大変だと感じる場合は、
$ sudo ln -s /usr/bin/micro /usr/bin/mi
を実行し、
$ mi
でmicroをmiで起動できるようにパスのディレクトリにシンボリックリンクを貼っておきましょう。
※パスに関してはLinuxコマンドを自作しながら学ぶをご覧ください。