前回、米ぬかの注意点とぼかしの必要性の話を記載しました。
それでは、
実際に米ぬかボカシを仕込んでみます。
これから紹介するボカシの配合は、
私の栽培の師である青木伸一さんが試行錯誤で最適化した構成を参考にしています。
米ぬかボカシは肥効だけでなく、
生物学の教材としても秀逸なので、
動画と合わせて丁寧に説明します。
※動画の音声はかなり小さいです。音量を上げてご覧ください。
2017年6月15日追記
音声の改善のために再撮影を行いました。
今回のボカシの構成は
・米ぬか
デンプン質を多く含み、リンとミネラルも豊富です。
脂肪も多いです。
・ナタネ油粕
タンパク質を多く含むのと、
アブラナ科作物を育てるにあたって重要なホウ素をたくさん含んでいる他、
米ぬか同様各種ミネラルが豊富です。
・苦土石灰
米ぬかで不足しているカルシウムの供給源と、
反応中のpHの安定化を図ります。
有機石灰を選ぶ方が多いですが、
下記の理由より有機石灰よりも苦土石灰の方が価値があると考えているので、苦土石灰を選びました。
動画では黒糖肥料を使っていますが、
米ぬかや油粕があれば不要です。
他に
今回は落ち葉を入れることにしました。
本来ならば、自身の畑で最も良い箇所の土をもってくると言われています。
最も良い箇所の土着菌に米ぬかの発酵を行ってもらうからと考えられています。
今回は、これからの環境なので、
落ち葉にいる土着菌に発酵を行ってもらうことにします。
以上の成分を
米ぬか : 油粕 : 石灰が4 : 1 : 1になるように混ぜ、
これらの全量の1/10の水を用意します。
この時用意する水は、
1/10量よりも多くなってはいけません。
少ない分には一向に問題ありませんが、
少なすぎるとボカシ肥の完成が遅くなります。
準備ができたら、
すべての材料がムラが無いように丁寧に混ぜ、
水も一か所に固まらない様に丁寧に混ぜます。
米ぬかはちょっと湿った程度で良いです。
あとは、
ビニール袋に混ぜたものを入れ、
空気が一切入らない様に全体重をかけて空気を抜き、
空気が入らない様に縛ります。
この時、
ビニール袋の中に空気がたくさん残っていると、
中身から悪臭が発生して失敗となります。
ということでまとめ
・水分量は1/10よりも多くならない様にする
・ビニールに詰める時は空気をしっかりと抜く
この状態で、夏なら2週間ぐらい
冬なら1ヶ月ぐらい寝かせておくと、
良い香りのボカシ肥料ができます。
次回から、どんな発酵を狙うかを見ていきましょう。
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