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苦灰石(くかいせき)という鉱物を見た。

化学組成はCaMg(CO3)2で炭酸石灰と炭酸苦土の複塩だ。

※石灰 : カルシウム

※苦土 : マグネシウム


石灰岩が海水による変性作用を受けた際に生成される。

足元の土より遠くの山


つまりは石灰岩が海の成分を含んだという解釈をしても大きなズレはないだろう。

※他に超塩基性岩の隙間にもできるとのこと

日本シームレス地質図で見えることが増えたはず


この組成をどこかで見たことがないか?


そう!


これは苦土石灰だ。

肥料の粒の大きさで肥効を考える


苦土石灰は苦灰岩(苦灰石を主成分とする岩)を粉砕して作られる。


採掘した箇所の石灰岩がすべて海水による変性を受けたわけではないので、

石灰岩の一部に苦灰石が生成されたと解釈すると、


市販の苦土石灰の構成が

石灰 : 苦土 = 1 : 1にはならず、

石灰 > 苦土になるのも納得できる。


肥料の保証表には記載されないけれど、

海水による変性作用や超塩基性岩付近に形成されているとなると、

他の有用成分が含まれていてもおかしくない。

※カリウムとか

尿素と塩化カリウムの肥料のとしての使いどころ

五代松鍾乳洞横にあったスカルン鉱床


海の恩恵を受けたければ、

貝殻を粉砕した有機石灰がまっさきに浮かぶけど、

苦土石灰を選択するのもアリだね。

アサリの味噌汁を飲んだら、貝殻が残った


カルシウム過剰を考慮に入れると、

苦土率の高い苦土石灰の方が良いね。

カルシウム過剰によるカルシウム欠乏


苦土率が高ければ高いほど、海水の恩恵を受けているはずだから。

苦灰石 - Wikipedia


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