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カテゴリー : 化学全般

 

ブラッドオレンジの赤紫の色素は何か?

オレンジの分類の記事で、オレンジの分類についてを見てきた。今回は前回の内容で触れていなかったブラッドオレンジについて触れることにする。ブラッドオレンジというのは、果肉の色が紅色になっているオレンジを指す。色の変化があるものを見ると、どうしても考えてしまうのが色素で、ブラッドオレンジは他のオレンジから何が異なっているのか?を考えてみた。花の色を決める4大色素最初にブラッドオレンジの色素に関して何も検索をしていない状態で考えてみる。カンキツの果肉で真っ...

 

アラビアガムの樹液の主成分

カブトムシたちが好む樹液とは?の続き。昆虫たちが集まりやすい樹液というのは一体何なのか?を知るには、昆虫たちが全く集まらない樹液を知ることが近道だと思い、集まらない樹液を思い浮かべてみたところ、サクラの木のサクラゴムが頭に浮かんだ。ただ、サクラゴムだと知見が少なそうだから、他に何かないか?と思い浮かべてみたところ、Gixie - http://www.wikirestauro.it, CC 表示-継承 3.0, リンクによるアラビアガムというものがあっ...

 

カブトムシたちが好む樹液とは?

息子らが昆虫採集をしたいということで、いつもの日課のレンゲ米の田の様子見に加え、中干し無しの稲作から米の品質向上のヒントを得た近隣の雑木林を見て回る事を追加した。一般的にカブトムシやクワガタが集まる木として、樹液が出ていて、樹液が発酵している木に集まるとされている。一般的にはクヌギやコナラといったブナ科の落葉広葉樹やヤナギをよく聞くが、それ以外の木の名前を聞かない事が気になった。なぜ、クヌギは樹液を大量に出すのだろう?その前に樹液を...

 

祭祀と大量のモモのタネ

鬼神を祓うモモと桃太郎伝説の記事に引き続き、モモやモモのタネと遺跡で検索を続けていたら、国生み最後の地の大倭豊秋津島奈良・纒向遺跡で大量の桃の種 邪馬台国の有力地 2000個超、祭祀に使用か - 日本経済新聞の記事を見かけた。記事名からわかる通りで、遺跡からモモのタネが大量に見つかった事から、この場所が古代史において重要ではないか?と判断をしている。モモのタネを祭祀で使用するのは、桃仁の効能の記事で触れた邪気を祓う事に因る。薬にも毒にもなるモモのタネは、疫病を...

 

青酸の毒性

桃仁の効能の記事でモモのタネに含まれる薬効成分である青酸配糖体について見た。青酸配糖体の摂取は少量であれば安全に分解できるが、一定量を超えると毒性があるらしいが、青酸(シアン化水素)の毒性について何も把握していないことに気が付いたので、今回はシアン化水素について見ていくことにする。シアン化水素といえば、未熟なウメの実に含まれているものとして有名だったな。ウメもモモと同じバラ科なので、バラ科の果実の特徴なのだろう。熟すにつれて、シアン化水素に糖が付与されて毒...

 

桃仁の効能

邪気を祓う桃の記事で古事記とモモから古代史におけるモモの位置付けについて調べてみた。古代中国においてモモには邪気を祓うような特別な力があると考えられていて、平安時代ではモモのタネを桃仁(とうじん)という名称の薬として活用していたそうだ。ここで気になるのが、桃仁に薬効があるのか?ということだ。早速、桃仁の薬効で検索をしてみたところ、モモ | 熊本大学薬学部薬草園 薬草データベースのページにたどり着いた。モモの種子の成分としてYikrazuul - 投稿者自身によ...

 

土壌からのカドミウムの除去とバイオエタノール

稲作でカドミウムの吸収を抑制する栽培方法の記事に引き続き、カドミウム関連の話題。土壌にカドミウムが流れ込んだ際、除去するのはカドミウムを多く吸収する植物を育てることによるファイトレメディエーションだろう。長谷川功 植物とカドミウムに関する研究の変遷と課題 - 肥料科学,第42号,35~79(2020)にカドミウムを大量に吸収した植物残渣の話題があるが、その内容が興味深いので紹介する。有害金属を大量に吸収した植物残渣は焼却処分すると思いきや、今後の展望としてバイ...

 

カドミウム除去という観点の緑肥

イネがカドミウムを吸収したら?の記事の続き。イネがカドミウムを吸収したら各組織でメタロチオネイン等と結合して蓄積されるという事がわかった。次に見るべきは田や畑に流入してしまったカドミウムを除去する方法だろう。土壌から重金属を除去する方法で真っ先に浮かぶものと言えば緑肥になる。前回から見ている長谷川功 植物とカドミウムに関する研究の変遷と課題 - 肥料科学,第42号,35~79(2020)では、カドミウム耐性と蓄積の観点で植物を分類している表が記載されているので、そこから除...

 

汚泥肥料に含まれる可能性がある有害金属のこと

先日、菌体リン酸肥料の話題になった。「汚泥資源を利用した肥料成分を保証可能な新たな公定規格案(菌体りん酸肥料)に関する説明会」について:農林水産省菌体リン酸肥料というのは、汚泥資源由来のリン酸肥料であるため、汚泥肥料の特徴を把握しておく必要はあるだろうの記事で触れた汚泥肥料も含まれるだろう。上記の記事で汚泥肥料の生成方法によってはカドミウム(Cd)等の望まない成分が含まれてしまう恐れがあるという話題になり、カドミウムに関する知見の必要性を感じた。※汚泥肥料で有...

 

ミカンの隔年結果について考えてみる

下津のミカンの記事で和歌山のミカン農家を訪ねて以降、ミカンの隔年結果について気になっている。隔年結果とは、果樹園芸作物で実のなる年とならない年があることで、栽培方法や環境によって毎年実がなることもあるそうだが、どうしてそうなるのか?が不明な現象であるらしい。隔年結果について、Wikipediaからの記載を抜粋してみると、/************************************************************/果実の成長と同時に翌年...

 

果実を絞ってジュースにすると見えてくる化学反応と物質の変化

ウンシュウミカンの苦味成分は他にもあるのか?の記事以降、ミカンに含まれる成分が気になりだした。学部生の頃に受けた糖度計の講義でいろんなミカンの糖度を測定して、数値が大きいからといって美味しいわけではないという事に触れたことはよく覚えている。果実の美味しさというのは、甘さはもちろんの事、酸味や苦味が複雑に絡み合っているため、甘さだけが極端に高くてもトータルで良い味覚にはならないという事だろう。というわけで、ミカンに含まれる成分を検索をしてみたところ、原佑介等 メタボローム解析に...

 

ウンシュウミカンの苦味成分は他にもあるのか?

ウンシュウミカンが減らした苦味成分は何か?の記事で、柑橘類に含まれる苦味成分について見てきた。前回触れた苦味成分は主に種子に多いと言われるリモノイド化合物で、ウンシュウミカンではこの成分が少なくなっているかもしれないことを記載した。他にも苦味成分はあるか?と再度検索をしてみたところ、Yikrazuul - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによるヘスペリジン等のフラボノイドにたどり着いた。ヘスペリジンはルテオリンというフラボノイドを前駆体...

 

ウンシュウミカンが減らした苦味成分は何か?

紀州蜜柑は何処からやってきた?までの記事で、現在市場に出回っているウンシュウミカンとその親であるキシュウミカンについて見た。ウンシュウミカンと比較して、キシュウミカンは小ぶりでタネがあり酸味が強いと記載されていた。他に何処かで見た内容として、ミカンの長い歴史において苦味が減っているという。苦味が減るという品種改良がどんなものなのか?に興味が湧いたので調べてみることにした。最初に柑橘における苦味とは何か?だけれども、リモノイドという化合物が苦味を呈するそうだ。 ...

 

アジサイの葉には毒がある。その毒は何だ?

近所の公園でアジサイが植えられているのだけれども、そのアジサイの葉をちぎっている子供を見かけた時に思い出した。そういえばアジサイの葉には毒性の強い成分が含まれていなかったっけ?アジサイの毒が何なのか?について調べたことがなかったので調べてみることにした。厚生労働省にアジサイの毒についての記載があったので読んでみることにした。自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ - 厚生労働省驚きなのが、アジサイの毒による中毒症状の報告があるにも関わらず、毒性成分...

 

壁を伝う植物の感じる環境ストレス

舗装された小川の壁面に紅葉したツタを見かけた。写真の場所の壁面は若干西側を向いていて、日照量はそこそこ多いはず。何ものにも遮光されずに光合成し放題の場所故、光合成し過ぎのストレス過多の環境になるため、光合成を抑える為に紅葉したか?葉でアントシアニンを蓄積させる意味写真の場所の壁の向こう側は土になっている為、栄養(特にリン酸)不足の為の紅葉ではないだろう。リン酸欠乏で葉が赤や紫になることを考えてみるすぐ横で青々と茂っているツタがいるが、茂...

 

Eルチンとは何か?

プロテインバーにEルチンを配合する意図は何だ?の記事で、プロテインバーに配合されていたEルチンについて調べた。吸収しにくいポリフェノール(ルチン等)を酵素処理することで、摂取時の吸収効率を高め、筋肉変化量に良好な影響を与えるらしい。ここで気になるのが、酵素処理とは一体何なのか?それは人体にとって悪影響を与えるものではないのか?といったところだろうか。なので、ルチン等の酵素処理について調べてみることにした。健康機能の研究成果 Eルチン (酵素処理ルチン)...

 

プロテインバーにEルチンを配合する意図は何だ?

プロテインは何からできている?の記事以降、店で売っているプロテインをよく見るようにしている。プロテインバーの包装を見ていたら、Eルチン配合という文字を見かけ気になった。Yikrazuul - 投稿者自身による著作物; ISBN 978-3642009624; S. 1124, パブリック・ドメイン, リンクによるルチンといえば、蕎麦湯を飲んだの記事で触れたポリフェノールで、二価鉄による活性酸素の発生を抑制する効果があると記載したものだ。このルチン...

 

鉄の炭素量とは何か?

イネと鉄の弥生時代の記事等で集落の発展には鉄器の存在があるという内容を記載してきた。鉄器の話題を見ていると、鉄器に合わせて炭素量という記載が添えられていることが多かったが、鉄の炭素量とは何?という知識レベルであったので漠然と検索をしてみることにした。鉄鋼材料を基礎から理解、性質を決めるのは炭素含有量(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH)の説明がわかりやすかったので内容をピックアップすると、鉄鋼材料は炭素が多い程強く硬くなるらしく、炭素量によって、純鉄(炭素量 0 〜 0....

 

リン酸過剰な土壌で腐植酸の施肥は有効か?

土壌分析でリン酸の数値が高い結果が返ってきたら次作は気を引き締めた方が良いの話を伝えた方から、リン酸過剰問題に対して腐植酸の施肥が有効ではないか?と仮設を立て栽培に腐植酸を取り入れてから栽培しやすくなったような気がするという話を聞いた。この話は実際に栽培が楽になっているのか?それとも気の所為であるのか?他の方が懐疑的であったので丁寧に考えていきたい。まずは腐植酸肥料について触れていきたい。代表的なものとしてはピートモスだろうか。ピートモスというのは湿地...

 

ツタが壁を伝う

ツタらしき植物が目についた。ツタといえば、巻き付きではない形式で壁伝いに伸長する植物で、その仕組みは調べたことがなかったなと。とりあえず、壁に張り付いたツタに近づいてみた。ツタは壁に吸盤みたいなものでくっついている。吸盤らしき器官を壁から剥がしてみたら、壁側にくぼみが出来ていた。タコの吸盤のように壁にくっついていたのかな?と思ったが、植物の器官に吸引のような機能がなさそうなので、おそらく粘着物質の分泌が頭に浮かんだ。多糖ならあり得る。水溶性...

 

ラムネ菓子を食べている時にブドウ糖の製造方法が気になった

ラムネ菓子を食べている時に袋にブドウ糖という表記が目について気になった。ブドウ糖をウリにしている菓子が増えたなと。ハチミツの美味しさと各種糖の甘味度の記事で記載したけれども、ブドウ糖は糖ではあるけれども、砂糖(ショ糖)と比べると甘く感じないんだよな。お菓子の美味しさとしてはブドウ糖を含める事で味が低下するので、脳が速やかに利用出来るという機能性といった意味合いが強い事になる。もう一つブドウ糖の大きな特徴といえば、還元性を持つ糖ということで、還元性といえば反応しやすいという...

 

バガスは土作り後に役立つ資源なのでは?

OKINAWA CACAOの記事で、沖縄土壌らしき土での土壌改良の話題に触れた。土壌改良で実現したいことはストレスなく発根ができることと、地温の上昇。どちらも同じことをすれば到達する事なので、とにかく土の粘土鉱物に有機物が結合すれば良い。この話に触れていて思った事がある。もし、物理性の改善が出来たとして、土がフカフカになってガス交換が頻繁にできるようになったら、沖縄で大量に余っているサトウキビの絞り粕であるバガスこそ、地温上昇の燃料みたいに使えるよなと。燃...

 

三温糖はどのようにしてできる?

白い砂糖はどのようにできる?までの記事で、綺麗な白い砂糖の結晶ができるまでを見てきた。サトウキビから得られた糖には不純物(糖以外のもの)が含まれていて、丁寧に不純物を取り除いて砂糖ができる。不純物を取り除いた砂糖の色は白で、原糖は不純物によって褐色になっていた。不純物を取り除いた砂糖の中で、三温糖という糖があるが、せっかくの機会なので三温糖の薄い褐色について触れておく。上白糖(白い砂糖)を精製する過程で、不純物を何度も取...

 

室町時代の甘味料を考える

村上海賊は砂糖菓子を食していたか?の記事の続き。豊臣秀吉の天下統一辺りまで活躍していた村上海賊は現代のどら焼きに匹敵する和菓子を食していたか?に関して、砂糖の観点で考えてみることにした。室町時代に砂糖はあったか?の疑問に対しては、その頃の時代では貴族や武士は砂糖を食していたという記録があるので、村上海賊も砂糖を利用していた可能性はある?次に気になるのが、砂糖の質だろうか。砂糖には製糖技術というものがあって、製糖技術の発展状況によっては、acworksさ...

 

花粉症の発症の流れを整理してみる

花粉症でしんどいの記事で、花粉症の背景について整理した。今回は花粉症そのものを見ていくことにする。前回の記事で篠原健司 花粉症研究最前線 スギ花粉症克服に向けた総合研究 - 森林科学 73 2015,2の内容を引用したが、ここに花粉症の発症の仕組みについて記載されていた。花粉等のアレルゲンに触れると、体内にあるマクロファージが取り込み、T細胞が活性化して、B細胞がIgEの産生を行い、IgEが肥満細胞に働きかけ、ヒスタミン等を遊離しアレルギーの発症となる。文章で一気に書いた...

 

ブルーベリー由来のアントシアニンの摂取は目に良い効果をもたらすのか?

光を認識するロドプシンについて見てみるの記事で、目で物を見る時の光を認識する方のロドプシンについて見てきた。目(というか脳)が光を感じる時は、ビタミンAから生成されたレチナールが受光によって形を変え、その時の刺激が信号となり光を感じている。変化する前をシス型レチナールと呼び、変化後をオールトランス型レチナールと呼び、オールトランス型からシス型に戻す(ロドプシンの再合成)時はNADPHのような還元作用のあるような物質を用いる。光合成の明反応-前編この内容を踏まえた上で、...

 

光を認識するロドプシンについて見てみる

目のサプリメントとして頻繁に話題に挙がるブルーベリーがなぜ目に良いと言われるのか?を知りたくて調べてみることにした。ブルーベリーはなぜ目に良いと言われているのか?の記事で、ブルーベリーの効能として、豊富に含まれているアントシアニンが網膜にあるロドプシンという光を認識する光受容器細胞の色素(視紅)の再合成に関与するという説明を見かけた事についてを触れた。再合成というのが何なのか?について触れないと、ブルーベリーのアントシアニンの作用機構に触れる事ができないので、一連の流れを...

 

ブルーベリーはなぜ目に良いと言われているのか?

眼球内でのルテインの利用の記事で、疲れ目のサプリメントとして頻繁に見かけるルテインについて見てきた。次はもう一つの目関連のサプリメントの原料であるブルーベリーを見ていく事にする。ブルーベリーはツツジ科スノキ属の低木から得られる実を指す。いくつか種類があるらしいが、総称してブルーベリーとして話を進める。ブルーベリーの販売で有名なわかさ生活が運営するサイトを読むと、ブルーベリーに豊富に含まれるアントシアニンが、網膜にあるロドプシンの再合成に...

 

眼球内でのルテインの利用

目の疲れのサプリメントのルテインの記事で、ルテインがどんな食材に含まれているか?に触れた。前回の内容を踏まえ、今回はルテインの役割について触れていく。Wikipediaに記載されている内容を参考にすると、ゼアキサンチンと共に眼球内の水晶体や黄斑に多く存在しているそうだ。ゼアキサンチンといえば、トウモロコシの穀粒の黄色い色素を指す。カロテノイドの生合成水晶体といえば、レンズのような役割という表現をよく見聞きする器官でこんな感じのイラス...

 

目の疲れのサプリメントのルテイン

パソコンでの読み書きが多く目が疲れる。調べものは電子ペーパーにすることで回避できるのか?と思ったりもするが、その前に目の疲れそのものを知っておく必要があるなということで、疲れ目について調べていく事にする。疲れ目とは何なのか?を調べる前に、もっととっつき易い事として、市販のサプリメントや目薬の成分から辿ると理解しやすいので、サプリメントを見てみることにする。近所のドラックストアで目に関するサプリメントを探してみると、大きく分けてブルーベリーとルテインがあった。ブルーベリーは...

 

米ぬかから得られるイノシトールは神経に作用する

イネのストレス応答を医薬品として活用の話題に引き続き、もう一つ見ておく。米ぬかの主要成分の一つにYikrazuul - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによる有機態リン酸のフィチン酸があることは栽培の方で重要な内容であるため何度も触れた。フィチン酸のもつ抗酸化作用とは何か?このフィチン酸の中心にある六角形の箇所をイノシトールと呼ぶけれども、Edgar181 - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによる ...

 

イネのストレス応答を医薬品として活用

こめ油に含まれるもう一つの抗酸化作用を持つ物質までの記事で、米ぬかに含まれるトコトリエノールとフェルラ酸を見てきた。フェルラ酸の方で気になる事があるのだけれども、米ぬかの成分の方を優先して話を進める。米ぬかで気になる成分として、User:Edgar181 - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによるγ-オリザノールがある。※上の化学組成はオリザノールAオリザノールAをよく見ると、左がフェルラ酸で右がステロール(ステロイド骨格を持つ...

 

こめ油に含まれるもう一つの抗酸化作用を持つ物質

こめ油に含まれるスーパービタミンEで、こめ油を特徴付けるトコトリエノールについて見てきた。この時点で、こめ油や玄米に限らず、米自身がスーパーフードであって間違いないだろうと言いたいところだけれども、他成分も見ていく。こめ油(米ぬか)を特徴付ける他の成分として、Calvero - Selfmade with ChemDraw., パブリック・ドメイン, リンクによるフェルラ酸というものがある。このフェルラ酸には抗酸化作用を示す箇所があり、脂質の自動酸化を抑制する...

 

こめ油に含まれるスーパービタミンE

玄米に含まれる脂肪酸の組成が気になったの記事で、玄米に含まれる脂肪酸の組成をこめ油の組成から判断してみた。必須脂肪酸は含まれているが、α-リノレン酸が少ないことが気になった。α-リノレン酸は元から少ないのか?それとも、米ぬかに含まれる物質の合成の為にすでに使われて少なくなったのか?それを調べる為に米ぬかに含まれる栄養を見ていくことにした。こめ油は痛みにくい食用油だとされる。脂肪酸の組成によるものかもしれないし、必須脂肪酸の観点からゴマ油を考えるで触れたゴマ...

 

サプリメントとしてのβ-アラニン

ヒスチジンの疲労感の緩和の機能に迫るの記事までで、アミノ酸のヒスチジンとβ-アラニンから合成されるカルノシンが疲労感の緩和の働きがあることが分かった。ここで気になるのが、機能性食品でヒスチジンが疲労感の緩和に関わるのであれば、同じ量だけβ-アラニンが必要で、こちらも謳う必要があるのではないか?と思うわけです。というわけで調べてみたら、β-アラニンに限らず、日常生活でとても役立ちそうな報告にたどり着いた。その報告というのは、近藤衣美 直接的にパフォーマンスを向上させるサプリメントの...

 

ヒスチジンの疲労感の緩和の機能に迫る

疲労感を緩和する機能性食品でヒスチジン配合を謳っていたの記事で、疲労感の緩和を謳った機能性食品があることを触れた。ヒスチジンが疲労感の緩和の有効成分なのだけれども、ヒスチジン単体で生じるヒスタミンから疲労感の緩和についてのイメージに繋がらない。というわけで、ヒスチジンについて改めて検索をしてみることにした。ヒスチジンと疲労感で検索をしてみたところ、ヤクルト社のヘルシストというサイトのトピックで、現代の「疲れ」の原因の話題があったので読んでみた。梶本修身 解明されて...

 

疲労感を緩和する機能性食品でヒスチジン配合を謳っていた

店頭で一過性の疲労感を軽減するという謳い文句でヒスチジンが配合されているお菓子を見かけたので購入して食べてみた。とりあえず気になることが、疲労感の軽減で必須アミノ酸のヒスチジンが単体で記載されていたことだ。生体内でのグリシンの役割等の記事を踏まえ、アミノ酸が脳関門を通過して脳に直接作用するのか?といったことが気になるようになったので、ヒスチジンも似たような効果なのか?調べてみることにした。調べる前に、ヒスチジンについて触れておく。NEUROtiker - 投稿者自...

 

トランス脂肪酸とは何か?

植物性油脂からマーガリンを作るの記事で常温で液体の植物性の食用油に水素添加を行うことで、融点を高め固形化することでマーガリンを生成するという内容を記載した。この時に融点が上がるものとして、不飽和脂肪酸であるオレイン酸が飽和脂肪酸のステアリン酸になることを記載した。次に気になることとして、マーガリンの話題で頻繁に見かけるトランス脂肪酸というものが何なのか?がある。まずはトランス脂肪酸で代表的な脂肪酸をピックアップしてみる。Benjah-bmm27 - 投稿者...

 

植物性油脂からマーガリンを作る

α-リノレン酸を多く含むエゴマ油までの記事で、必須脂肪酸の観点から食用油について見てきた。en:User:Edgar181 - en:Image:ALAnumbering.png, re-drawn in BKchem+perl+inkscape+vim, パブリック・ドメイン, リンクによる上記の化学式は必須脂肪酸のα-リノレン酸だけれども、特徴的な形として、二重線(二重結合)が三カ所ある。二重結合があるものを不飽和脂肪酸といい、二重線が多い程、融点が低くなる(常温で液...

 

α-リノレン酸を多く含むエゴマ油

日本でゴマの栽培は可能なのか?の記事までで、脂質の観点から食用油についてを見てきた。食用油に含まれる脂肪酸の観点から、必須脂肪酸であるリノール酸が多く含まれているものは過剰摂取の心配があり、調味料としての風味と健康のバランスをとるのは難しい。リノール酸の過剰摂取問題について触れてみる上記の観点で改めて食用油について見ていくと、頻繁に名前が挙がるものとして、エゴマ油がある。エゴマ油中に含まれる脂肪酸の構成は・α-リノレン酸 60%前後・リノール酸 + γ...

 

必須脂肪酸の観点からゴマ油を考える

動脈硬化の話題で見かけるLDLとは何だ?までの記事で、必須脂肪酸と三種類の脂質(単純脂質、複合脂質と誘導脂質)を見てきて、やっと、本題のゴマ油について見ることができるようになった。ゴマの価値を知る為には脂肪の理解が必要なのだろうの記事で触れた通り、ゴマ油は良質な食用油というイメージがある。何をもって良質な食用油なのか?最初に脂肪酸の構成について見てみる。Wikipediaに記載されているゴマ油内の脂肪酸の構成を見てみると、・飽和脂肪酸のすべて:微量...

 

動脈硬化の話題で見かけるLDLとは何だ?

健康界隈の話題を見ると、コレステロールには善玉と悪玉という表現を見かける。この表現に合わせてHDLやLDLという表現や動脈硬化に関する話題も合わせて見かける。誘導脂質から脂質とは何かを改めて考えるの記事で、コレステロールの働きを見て、細胞膜の構成やステロイドホルモンの前駆体から動脈硬化がどのように関連しているのか?がしっくりとこないので、丁寧に見ていくことにする。まずは善玉コレステロールと言われているHDLについて見ていく。HDLはHigh-density lip...

 

誘導脂質から脂質とは何かを改めて考える

青魚にはDHAが豊富に含まれている?までの記事で単純脂質と複合脂質についてを見てきた。残りの脂質は誘導脂質になる。Calvero. - Selfmade with ChemDraw., パブリック・ドメイン, リンクによる誘導脂質というのはコレステロールを指し、脂質二重膜の間に入り込み、細胞膜にしなやかさを与えたり、ステロイドホルモンの合成に関与するそうだ。コレステロール#生理学 - Wikipediaステロイドホルモン - WikipediaRola...

 

青魚にはDHAが豊富に含まれている?

食用油の自動酸化とオフフレーバーまでの記事で必須脂肪酸である多価不飽和脂肪酸のリノール酸とα-リノレン酸について見てきた。どちらの脂肪酸も大事なのだけれども、摂取のバランスが崩れると生理障害が発生する。α-リノレン酸の方が摂取する機会が少ない上、食用油として貯蔵する際に酸化して品質が低下することも多い。そんな中で食用油以外の摂取方法として話題に挙がりやすいのが、青魚になる。青魚というのは背が青い魚の総称で、海の表層近くを泳ぎ、背の青が様々な捕食者から見つからな...

 

食用油の自動酸化とオフフレーバー

植物体内でのα-リノレン酸の使いみちの記事までで必須脂肪酸のリノール酸とα-リノレン酸についてを見てきた。α-リノレン酸についてもう少し見ておきたい事があるけれども、その前に、食用油の酸化について触れておきたい。食用油が古い時に酸化したという表現を使う事が多いけれども、この酸化とは一体どのような反応なのか?単純に、Ben Mills - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによる不飽和脂肪酸のオレイン酸の二重結合...

 

リノール酸の過剰摂取問題について触れてみる

必須脂肪酸のα-リノレン酸の働きを見てみるまでの記事で必須脂肪酸であるリノール酸(オメガ3)とα-リノレン酸(オメガ6)の働きを見てきた。脂質から連想される一般的なイメージに肥満があるが、必須脂肪酸の働きから肥満は連想されず、不足すると日常生活で大きな影響を受けることが分かった。それを踏まえた上で、必須脂肪酸のリノール酸の働きを見てみるの記事の末尾で触れたリノール酸の過剰摂取の話題について触れてみる。古い内容であるが、日本脂質栄養学会からリノール酸摂取量の注意が発表さ...

 

必須脂肪酸のα-リノレン酸の働きを見てみる

必須アミノ酸のリノール酸の働きを見てみるの記事で必須脂肪酸の多価不飽和脂肪酸であるリノール酸の働きを生化学の観点から見てみた。前回の内容の末尾でリノール酸の過剰摂取についての話題を挙げているが、一旦、もう一つの必須脂肪酸であるα-リノレン酸について触れることにする。en:User:Edgar181 - en:Image:ALAnumbering.png, re-drawn in BKchem+perl+inkscape+vim, パブリック・ドメイン, リンクによるα-リ...

 

必須脂肪酸のリノール酸の働きを見てみる

複合脂質のリン脂質の記事までで、貯蔵型の脂肪の中性脂肪と、細胞膜に関わるリン脂質を見てきた。脂質で他に大事なものとしてコレステロールがあるが、それは一旦置いといて、ゴマ等の植物性の食用油に多く含まれる必須脂肪酸について触れることにする。ゴマ油には不飽和脂肪酸のリノール酸とオレイン酸が多く含まれ、この2つの脂肪酸で全体の8割を占めるそうだ。ごま油のチカラ|日清 純正ごま油/ヘルシーごま香油|日清オイリオ英語版ウィキペディアのEdgar181さん - en.w...

 

複合脂質のリン脂質

脂肪動員の続きの記事までで、エネルギーの貯蔵と臓器の保護の役割のある中性脂肪について見てきた。本来の目的は必須脂肪酸の理解だけれども、その前に細胞膜を構成するリン脂質を改めてみてみることにしよう。必須脂肪酸とは何か?リン脂質というのは、体を構成する細胞の膜の主成分で、生物の教科書では上の図のように記載されている事が多い。水を近づける親水性と水を弾く疎水性の箇所があり、この特徴を持つ物質を水に大量に投入すると、このような感じで親水性の箇所が外側になるよう...

 

脂肪動員の続き

 脂肪動員の記事で中性脂肪からATPの産生の過程を見た。この内容を踏まえた上で、ケトン体について触れる事にしよう。巷では糖質制限ダイエットというものがあり、食事中に糖質(炭水化物)を控えると体に蓄積された中性脂肪が使われるようになり痩せるというものだ。この話題で注意すべき点は脳の栄養であるブドウ糖の量が減り、それを何らかの形で賄う必要があるということだ。脂肪酸にはいくらカロリーが蓄えられているとはいえ、脳関門を通過出来ない為、脂肪酸を脳のエネルギー源として使う事が出来ない...


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