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カテゴリー : 稲作

稲作には米の栽培以上に様々な社会問題を解決する可能性を秘めている
 

水田で使用する殺虫剤はウスバキトンボに影響を与えるのか?

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水田で使用される殺虫剤は、ウスバキトンボの幼虫(ヤゴ)に影響を与える可能性がある。しかし、具体的にどのような影響を与えるかはまだ明確になっていない。一方で、ウスバキトンボは止水で産卵するため、水田の綺麗さは産卵に大きな影響を与えないと考えられる。ただし、農薬が他のトンボのヤゴに影響を与えていることから、ウスバキトンボのヤゴにも何らかの影響がある可能性はある。また、殺虫剤がジャンボタニシにも影響を与えない場合、殺虫剤がジャンボタニシの個体数を増やす要因となってしまい、問題になる可能性がある。

 

ジャンボタニシの稚貝の天敵を探せ

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ヤゴと呼ばれるトンボの幼虫は、ジャンボタニシの稚貝を捕食することが明らかになった。トンボが田んぼに産卵することで、稲を食害しないウスバキトンボが増加し、ジャンボタニシの稚貝の個体数を抑えるという有益な生態系が形成されている可能性がある。

 

稲作でカルシウムの施肥を注意したら、ジャンボタニシはどうなるのだろう?

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稲作では、カルシウム過剰が問題となりえます。水田基肥として注目されている鶏糞はカルシウム含有量が多く、施用を制限する必要があります。そうでないと、ジャンボタニシの殻形成に必要なカルシウムが不足し、個体数が減少する可能性があります。ただし、稲わらを腐熟させるために石灰窒素を施用すると、カルシウムの供給が増加するため、鶏糞の施用を制限する必要があるかどうかを検討する必要があります。

 

田にオタマジャクシがたくさん集まるにはどうすれば良いのだろう?

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オタマジャクシの個体数を増やすには、カエルの産卵を増やす必要がある。そのために、カエルの個体数を増やすことが重要だ。カエルの個体数が減る原因の一つとして、荒起こしによる死亡が挙げられる。田んぼで荒起こしを行わないことで、カエルの死亡を減らし、個体数を増やすことができる。すると、カエルが産卵し、オタマジャクシが増加することで、ジャンボタニシを抑制できる可能性がある。

 

オタマジャクシがジャンボタニシの死骸に集まっていた

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オタマジャクシがジャンボタニシの死骸に集まって内蔵物を食べていたことが観察された。これは、オタマジャクシがジャンボタニシの一種の捕食者である可能性を示唆する。中干しを行わない水田は、オタマジャクシの生息環境となり、ジャンボタニシの捕食が増加する可能性がある。この仮説が正しい場合、中干しを省くことで、ジャンボタニシの個体数を減らし、有機物の豊富な土壌を維持して稲の品質を向上させることができるかもしれない。

 

稲作でケイ酸を効かせるにはどうすれば良いのか?

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稲作でケイ酸を効かせるには、田に水を溜めた状態を保つことが重要です。ケイ素を含む鉱物が水に溶けてケイ酸イオンを放出するためには、大量の水が必要です。イネはケイ酸イオンを細胞に取り込み、細胞壁を強化して倒伏を防ぎます。田から水を抜く期間を短くすることで、ケイ酸イオンの溶出とイネの吸収が促進されます。中干し期間を削減する稲作法では、ケイ酸を利用することで草丈を抑制し、倒伏を防止する効果が期待できます。

 

大型の台風が上陸するそうだ

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大型台風の上陸が迫る中、著者はイネの被害を懸念しています。台風の影響でイネが倒伏しないためには、穂の重さと茎の硬さが重要です。著者は減肥によって穂の重さを減らしていますが、さじ加減が難しいと感じています。災害への耐性は施肥時点で決まると考え、倒伏を緩和する対策を模索しています。しかし、効果的な策が見つからないことに落胆を表明しています。

 

水田に廃菌床を投入したらどうか?

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廃菌床を水田に入れると、有機物量が上がり、稲の秀品率やメタン発生量の抑制につながる可能性がある。廃菌床には鉄やリン酸も含まれており、稲作のデメリットを補うことができる。また、廃菌床の主成分は光合成産物であり、二酸化炭素の埋蔵にも貢献する。廃菌床に含まれる微生物はほとんどが白色腐朽菌であり、水田環境では活性化しないため、土壌微生物叢への影響も少ないとみられる。

 

畑から田を復元する技術の確立が急務であるはずだ

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畑から田を復元するには、かつての田の構造を再現することが不可欠です。しかし、畑では鋤床層が邪魔になり、水持ちの悪化を招きます。ネギは浅い根の作物であるため、鋤床層が残存していても栽培可能です。しかし、ネギとイネの輪作では、両方の生育が不調になる場合があります。これは、畑作で蓄積された肥料が、田に水が張られた際に排出されずに残存するためと考えられます。したがって、畑から田を復元するには、肥料残留物を排出する仕組みが不可欠です。

 

水田からのメタン発生を整理する2

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水田では、イネの根圏(還元層)にメタン酸化菌が生息し、メタンを消費している可能性があります。イネの根量を増やすことで、根圏でのメタン消費量が増加し、大気へのメタン放出量が減少する可能性があります。初期生育時に発根を促進する土作り(タンニンなどの有機物の定着)を行うことで、酸化層の厚みが増加し、イネの根の発根が促進されます。これにより、メタン消費量が上昇し、メタンの放出量をさらに抑えることができます。

 

水田からのメタン発生を整理する1

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水田では、酸化層でメタン酸化菌がほとんどのメタンを二酸化炭素と水に変換する。しかし、90%以上のメタンは大気中に放出されず、イネの根からの通気組織を通って排出される。また、メタンがイネの根に取り込まれると発根が抑制される可能性があり、これを回避するために中干しを行うという説がある。

 

アメンボは水田に何を求めてやってくるのだろう?

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水田からメタン発生を抑えるために乾田にすることは、メタン発生は減るものの、代わりに亜酸化窒素が発生し、温室効果ガス全体で見ると削減効果は限定的となる可能性があります。また、乾田化は水田の生物多様性を低下させる可能性があり、水田の多面的機能を維持する上で、適切な水管理と併せて総合的に判断する必要があります。さらに、消費者の意識改革や水田以外の発生源への対策も重要です。

 

水田の基肥の代替としての鶏糞の続きの続き

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鶏糞のカリ含有量に焦点を当て、過剰施肥による影響を解説しています。鶏糞は窒素に注目しがちですが、種類によってはカリ含有量が多い場合があり、過剰なカリ施肥は土壌有機物量の増加を阻害する可能性があります。土壌有機物量の増加は、稲作における秀品率向上に寄与するため、鶏糞のカリ含有量には注意が必要です。また、養鶏農家によって鶏糞の成分は異なり、窒素に対してカリ含有量が低いケースも紹介されています。

 

水田の基肥の代替の鶏糞で臭気の影響は見ておくべきか?

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水田での鶏糞基肥利用における臭気の影響は、熟成度合いによって異なります。鶏糞の臭いには硫化水素が関与しており、未熟な鶏糞は特に強い臭いを発します。水田に硫酸塩が十分あれば、硫化水素は問題になりにくいですが、硫酸塩が不足すると稲の硫黄欠乏を引き起こす可能性があります。一方、完熟鶏糞は臭気が少ないですが、窒素成分が減少し、基肥としての効果が薄れる可能性があります。つまり、臭気と肥料効果の両面から考えると、鶏糞の熟成度合いの判断は非常に難しいと言えます。

 

水田の基肥の代替としての鶏糞の続き

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水田は、稲作に必要な水管理の容易さという利点がある一方、水没状態によりメタンガスが発生しやすいという側面もあります。乾田化は、このメタンガス発生を抑制する効果が期待できます。しかし、水田は水生生物の生息地としての役割も担っており、乾田化によって生態系への影響が懸念されます。また、乾田化には、排水設備の整備や新たな灌漑方法の導入など、コストや労力がかかるという課題も存在します。そのため、メタンガス削減と環境保全、コスト面などを総合的に考慮した上で、最適な方法を選択することが重要です。

 

水田の基肥の代替としての鶏糞

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## 光合成の質を高める為に川からの恩恵を活用したい:要約この記事では、水田での光合成効率を高めるために、川から流れ込む鉄分を活用する重要性を説いています。植物の光合成には、窒素やリン酸だけでなく、鉄分も欠かせません。鉄分は葉緑素の生成に関与し、不足すると光合成能力が低下し、収穫量の減少に繋がります。水田では、土壌中の鉄分が不溶化しやすく、稲が吸収しにくい状態となっています。そこで、鉄分を多く含む川の水を水田に導入することで、稲の生育に必要な鉄分を補給し、光合成の活性化、ひいては収量増加を目指そうという試みです。

 

水田の肥効にズレが生じているのでは?

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レンゲ米の水田では、土壌の物理性が改善され、窒素供給が緩やかになるため、初期生育が遅く葉色が濃くなる傾向があります。しかし、今年は周辺の水田で葉色が薄いという現象が見られます。これは、肥料、特に一発肥料の効きが影響している可能性があります。 例えば、鶏糞など有機成分を含む肥料は、気温や水分量によって効き目が変化します。今年の6月は梅雨入りが遅く気温が高かったため、肥料の効きが早まり、初期生育が促進されたものの、根の成長が追いつかず、養分吸収が追いついていない可能性が考えられます。

 

オタマジャクシたちが水面で口をパクパクしてた

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田植え後の水田で、オタマジャクシが水面に腹部を向け口をパクパクさせているのを頻繁に見かけた著者は、水中の酸素不足を疑う。田植えから二週間、生物が増えたことで水中の酸素が不足し、鰓呼吸のオタマジャクシが苦しがっているのではないかと推測する。さらに、生物の活動が活発化することで水温が上がり、曇天が多い梅雨時期のイネの生育に影響を与える可能性も懸念している。

 

水稲で硫黄欠乏に注意した方が良さそうだ

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水稲栽培において、硫黄欠乏が懸念されています。硫酸塩肥料は残留性が高いため使用を控える一方、硫黄は稲の生育に不可欠です。現状では、一発肥料の有機物や硫黄コーティング肥料が主な供給源と考えられます。しかし、硫黄欠乏は窒素欠乏と症状が似ており、鉄過剰も吸収を阻害するため、目利きが難しい点が課題です。今後、硫酸塩肥料に頼らない栽培が進む中で、硫黄欠乏への注意と対策が重要になります。

 

物理性を向上した田での機械植えの田植え2024

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長年物理性の改善を実施した水田では、2024年の機械植え田植えが順調に行われた。物理性の改善により、連作障害の軽減にもつながり、水稲の継続的な栽培が容易になっている。機械の相性を懸念していた初期段階は過ぎ、現在は安心して田植え作業が行える。また、水稲栽培は連作障害の起こりにくさと、保水性の向上による利点があるため、水資源の確保できる地域では、陸稲よりも推奨される。

 

和歌山市に地力を理解する為の何かがある予感がある

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この記事は、和歌山市の岩瀬千塚古墳群周辺の地力に着目し、古墳時代における農業との関連性を考察しています。筆者は、古墳の存在は食料生産の余裕を示すものであり、地力の高い地域に多く見られると推測しています。特に、緑泥石を含む母岩が良質な土壌を形成すると考え、紀の川周辺の和歌山市を注目地域としています。岩瀬千塚古墳群の存在や、周辺の稲作の痕跡から、紀氏が農業に関わっていた可能性を示唆しています。さらに、歴史的に重要な日前神社の存在も、和歌山市の農業史を探求する上で重要な手がかりになると考えています。

 

水田のメタン発生を抑制する為の鉄剤を考える

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水田のメタン発生抑制のために鉄剤を検討しており、今回は鋼鉄スラグに着目しています。鋼鉄スラグは鉄鋼生産時の副産物で、シリカなどの不純物と石灰から成ります。鉄分が含まれているためメタン抑制効果が期待できますが、石灰が多く含まれるため、効果があるのか疑問が残ります。そこで、鋼鉄スラグについてさらに詳しく調べています。

 

水田からメタン発生を気にして乾田にすることは良い手なのだろうか?

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水田を乾田にすることでメタン発生は抑えられますが、鉄の溶脱が減り、下流の生態系や生物ポンプへの影響が懸念されます。水田は腐植蓄積によってメタン抑制と減肥を両立できるため、安易な乾田化ではなく、水田の特性を活かした持続可能な農業が重要です。また、畑作における過剰な石灰施用も、土壌劣化や温室効果ガス排出増加につながるため、土壌分析に基づいた適切な施肥が求められます。

 

稲の収穫後のレンゲの直接播種の田

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筆者は、稲刈り後に耕起せずにレンゲを直接播種する田が増えていることを好意的に見ています。収穫機の重みで土が固くてもレンゲは旺盛に育ち、稲のひこばえと共存することで立体的な構造が生まれていることを観察しました。一方で、土壌への有機物供給が少ないため、根よりも葉の成長が優勢になっている可能性を指摘しています。しかし、耕起を減らすことで燃料使用量と二酸化炭素排出量を削減できるメリットを重視し、レンゲ鋤き込み時の有機物固定が重要だと結論づけています。さらに、関連する記事では、中干しを行わない稲作が利益率向上に繋がるという筆者の考えが示されています。

 

清水っ粉でできたからまる米すたー

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今年の農業における大きな成果は、物理性改善、レンゲの利用、中干しなしの稲作法による米の品質向上です。レンゲは土壌の窒素固定に貢献し、中干しなしの稲作法は雑草抑制と水分保持を促進します。これらの改善により、粒の揃った大粒の米が収穫でき、炊飯すると粘りと弾力が感じられました。この成功は、米の自給率向上と日本の食料安全保障に貢献すると期待されます。

 

米の食味検査の結果が過去最高になったという連絡があった

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筆者は、レンゲ米栽培の観測報告会で自身の稲作の知見を整理し発表しました。その結果、報告会参加者から食味検査の結果が過去最高になったという報告が2件ありました。 1件目は事例を自発的に取り入れた結果、食味が向上したとのこと。2件目は詳細は不明ですが、筆者は整理した知見の中に品質向上の鍵があると確信しています。 報告会の内容は「米の粒を大きくしたいという相談がありました - 京都農販」等で確認できます。

 

稲作の地力窒素を考えるの続き

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稲作における地力窒素の増強方法について議論されています。地力窒素は土壌粒子に吸着した有機物と考えられ、腐植酸に組み込まれた窒素がその役割を担うと推測されています。具体的には、レンゲを育てて土壌に鋤き込む際に、2:1型粘土鉱物を施肥することで、レンゲ由来の有機物の固定量を増やし、地力窒素を増強できる可能性が示唆されています。これにより、土壌の団粒構造も改善され、初期生育や穂の形成にも良い影響を与えることが期待されます。

 

稲作の地力窒素を考える

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この記事では、米の粒を大きくするために重要な「地力窒素」について解説しています。地力窒素とは、土壌中の微生物によって分解され、植物が利用できるようになる窒素のことです。記事では、窒素肥料の種類や、土壌中の有機物が分解されて地力窒素になる過程などを説明しています。そして、土壌粒子に付着した有機物が地力窒素の重要な要素であることを示唆し、その増強方法について、次回以降に解説することを予告しています。

 

米の粒を大きくしたいという相談があったの続き

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レンゲ栽培の履歴の違いで米粒の大きさが異なるという相談に対し、有機物の量とレンゲ由来の地力窒素に差がある可能性が指摘されました。米粒の大きさは養分転流に影響され、養分転流を促進するにはサイトカイニンホルモンが必要です。サイトカイニンの合成は発根量と関係しており、初期生育時の発根を促進することで合成を促せます。レンゲ栽培期間の短い場合に即効性の窒素追肥を行うのは、サイトカイニン合成を抑制する可能性があり、逆効果になると思われます。

 

米の粒を大きくしたいという相談があった

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隣接する田んぼで米粒の大きさに差が出た原因について考察しています。水源は同じだが、土壌改良(レンゲ+粘土鉱物)を1年早く開始した田んぼで米粒が大きくなったことから、土壌改良の効果の可能性が高いと推測しています。土壌改良は、レンゲ刈り取り前に粘土鉱物を施肥し、レンゲを鋤き込む方法で行っています。これにより、土壌の物理性が改善され、窒素の効き目が長く続くためと考えられます。詳細なメカニズムは今後の課題です。

 

今年も観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです2023

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田の酸化還元電位に関する記事は、土壌中の鉄分の状態から、田んぼの土が酸化的か還元的かを判断する方法を解説しています。健康な土壌は還元状態ですが、酸化的になると稲の生育に悪影響が出ます。酸化的かどうかの指標として、土中の鉄分の状態を観察します。還元状態の土壌では鉄分は水溶性の2価鉄として存在し、土の色は灰色や青灰色になります。一方、酸化的になると鉄分は水に溶けにくい3価鉄になり、土の色は赤褐色や黄色っぽくなります。記事では、これらの色の変化を写真で比較し、土壌の状態を診断する方法を紹介しています。

 

イネの出穂と開花

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田んぼのイネが出穂し、雄蕊が出て開花期を迎えたという内容です。筆者は、毎年見られる風景ながらもその変化を喜び、高温による影響は見られないとしながらも、今後の台風シーズンを懸念しています。イネの開花時期や形状に関する記述からは、筆者の観察眼と稲作への関心の高さが伺えます。

 

一足早く穂が出たイネの株

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近所の田んぼで、一株だけ早く穂が出たイネを見つけました。イネは短日植物なので、夏至以降はいつでも花芽分化が起こりえます。この現象は、変異体か土壌劣化などが考えられますが、今回は変異体の可能性が高いでしょう。詳細なメカニズムについては、過去記事「イネの花芽分化の条件」と時間生物学の論文を参照してください。

 

これからの稲作は如何に土の保水性を向上するかになるはず

水稲の生育状況と今後の管理対策(高温対策臨時号 第2号)「異常高温に対応するため飽水管理を徹底してください」 - 新潟県農林水産部というニュースが目に付いた。今年の連日の猛暑が稲作の出穂以降の栽培に大きな影響を与えるので、水管理を徹底しましょう。ただし、用水路の水不足の心配もあるので節水も意識しましょう。という内容だった。上記の内容は近所の稲作を冬期も含め毎日観測していたので予想は出来ていて、中干し無しの稲作を見て、水資源の管理の重要性を感じる等の記事で用水路の水量の増加

 

水田に張られた水は魚にとっては過酷な環境であるらしい

ドジョウがいる田はどんな条件の田なのだろう?の続き。とりあえず、ドジョウについて知るために検索をしてみたところ、中島淳著 ドジョウの実態とその保全 - 農業および園芸第95巻 第2号(2020年)にたどり着いた。なぜドジョウは水田に棲めるのか?という節にドジョウが水田に生息できる理由が記載されているのだが、その理由として干出と高水温という記載があった。干出というのは冬季に干上がって、夏季に水没を指す。上記のような環境でドジョウが生きれるのは、ドジョウの表面にある粘

 

物理性の向上と中干し無しの田をサーモグラフィカメラを介して覗いてみたら

FLIR ONEというAndroid端末とつなげて動作するサーモグラフィカメラを購入した。家庭・アウトドア | Teledyne FLIRAndroidのスマートフォンにUSB Type-C経由でつなげて、専用のアプリを起動すれば上の写真のように撮影できる。ちなみに上の写真は玄関前のアスファルトで、13時頃に撮影したもの。撮影した時に現在地の気温を検索してみたところ、34℃(体感温度36℃)になっていた。夏の日中のアスファルトが

 

ドジョウがいる田はどんな条件の田なのだろう?

子供向けの教育番組でドジョウのことを知った。ドジョウといえば、田んぼの生き物として有名で、以前は田で採れる動物性のタンパク源だとされていたそうだ。だけれども、近隣の田の何処を見てもドジョウらしき魚は見当たらない。農業用の用水路で時々、ドジョウやカジカのような川底を這うような動きをする魚を見かけるけれども、その用水路の位置的な条件から近づくことが出来ず、川底を動き回る魚の詳細はわからず。近所にある高槻市立自然博物館(あくあぴあ芥川)という施設で、近隣に生息する魚の展

 

今年の稲作でも一発肥料が意図通りに効いていない

昨日、隣の市で最高気温の39.8℃を観測したそうだ。この猛暑は植物の葉温にも多大な影響を与えているのだろうなと。こんな猛暑日だからこそ、日々の日課である中干し無しの田の様子を見に行った。中干し無しの田でジャンボタニシが減った気がする上の写真は中干し無しで栽培をしているところ。俯瞰になるが、葉の色が全体的に薄緑であった。一方、隣の慣行的な栽培をして、中干し有りで栽培している田では、葉の色が黄化しはじめていた。どちらも一発肥料を

 

稲作でカドミウムの吸収を抑制する栽培方法

カドミウム除去という観点の緑肥の記事から引き続き、カドミウム関連の話題を記載する。文中で記載した長谷川功 植物とカドミウムに関する研究の変遷と課題 - 肥料科学,第42号,35~79(2020)を読み進めていたら、水稲でカドミウムの吸収を抑制する栽培方法についての記載があった。出穂前後3週間にわたり水田を湛水状態に保ち還元状態にすることで、カドミウムを溶解を抑制しイネの根からの吸収量を減らすといった記載があった。他にpHを中性に近づけておいたり、強度の中干しを行わないとい

 

イネがカドミウムを吸収したら?

今回は汚泥肥料に含まれる可能性がある有害金属のことの続きタイトルからは汚泥肥料には常に有害金属は含まれているのではないか?と思ってしまうが、分析の話題が挙がっているものなので、実際には有害金属が含まれているものは市場に出回らないとして、仮に有害金属が過剰に含まれていたら?という前提で話を進めている。汚泥肥料で話題に挙がっている有害金属はカドミウムで、公害のイタイイタイ病で話題になった時はイネにカドミウムが蓄積したという話がある。イタイイタイ病#原因 - Wikip

 

田の底のピンク色の扇形のひらひらは何だ?

中干し無しの田でジャンボタニシが減った気がするの記事で田の底にいるジャンボタニシの写真を撮影しようとしていた時に、田の底にピンク色の糸っぽいのひらひらしたものがたくさんいた事が目に付いた。上の写真ではピンク色の点々があるように見えるけれども、どれもが糸状だ。田の底で動き続けている生物を撮影するのは難しい。気になったので帰宅してから調べてみたが見つからず。拡大して見てみたら、ピンク色の箇所には細長い穴が空いていたので、ホウネンエビ等が土に潜っ

 

中干し無しの田でジャンボタニシが減った気がする

いつも見ている物理性の改善 + レンゲ + 中干し無しの稲作の田で中干し無しの稲作から米の品質向上のヒントを得た気のせいか?今年はあまりジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)を見かけない。ジャンボタニシのピンクの卵も田んぼを見回しても、ひと塊ぐらいしか見つからない。今年は他の田でも少ないのか?と思い、周辺の田を見回ってみると、ジャンボタニシがうじゃうじゃしていた。ジャンボタニシの捕獲が上手くなったのか?と確認してみたけれども、どうやらそうでもな

 

中干し無しの稲作から米の品質向上のヒントを得た

レンゲ米の田の土表面の褐色化が目立つの記事等で話題に挙げている土壌改良 + レンゲ + 中干し無しの稲作をしている方と立ち話をしていたら、思い出したかのように昨年の米の収穫後の品質検査で一番でしたよという報告があった。この田では収穫機が止まる程の反収があったにも関わらず、品質は維持されている事に驚いた。昨年は今年は稲作で追肥をしている方をよく見かけるの記事で触れた通り、周辺の田の大半で追肥が行われていたが、こちらの田では追肥は行わない上に、基肥の減肥は難しいなと話

 

使用前の脱酸素材の鉄粉は肥料として使えるか?

Dr. Stoneという漫画で砂鉄から発電機や刀を作るシーンから我が家では磁鉄鉱が流行っている。脱酸素材の中の鉄脱酸素材から鉄粉を取り出して遊んでる。磁鉄鉱は鉄器造り以外で何に使えるのか?という質問があったので、使い終わった脱酸素剤や使い捨てカイロだったら肥料として使えるはずだと伝えた。稲作で使い捨てカイロ由来の鉄剤の肥料があれば良い使い終わった鉄粉というのは酸化して褐色化したものだ。これは水稲で鉄還元細菌によって窒素固定される事で

 

古墳時代以前の治水

稲作用の用水路が始まる場所の記事で稲作のために川から水を引っ張ってくる箇所を見た。上の写真ではコンクリートで用水路を作っているが、弥生時代から開始したとされる稲作でも用水路があったとされる。イネと鉄の弥生時代弥生時代にあったのは、長野の栄村小滝集落の米づくりで見たような水路だろうか?治水技術が発達したといわれる現在でさえ、吉野川は三大暴れ川と称されるだけあって、稲作が開始した頃の吉野川付近では、頻繁に発生する洪水が怖くて吉野川付近で

 

稲作用の用水路が始まる場所

ここは近所の田にある用水路の開始地点。所謂川から水を引いているところだ。用水路に上流から流れてくる枝葉が入らないようにパイプで作った柵があるが、見ての通り大きな流木がぶつかった時には耐えられそうにない。画面右側に大きな傾斜の箇所を設けて、流木等は右側に流すようにして回避しているのか。稲作は国の重要な産業であるわけで、入水箇所一つ見ても深い歴史を感じる。この場所は柵が折れないように誰かが定期的に清掃しているのだろうな。関連記事光合成の質を高める為

 

高品質な炊飯器の開発は米の消費量を上げる

以前、福利厚生のようなものとして、高性能な炊飯器を導入したところがある。興味深い事に、ほぼ全員がご飯をおかわりするようになって、月の米の消費量が1.5倍程になった。炊飯器を導入した人が、稲作に補助金を出すよりも、炊飯器で一定の機能以上の開発を行っている組織に補助金を出した方が、食料自給率の向上に繋がるのでは?という意見が出る程、米の消費量が増えた。巷では米の消費量が減っているというが、若者が入る店でご飯のおかわり自由をウリにしているところをよく見かけ繁盛してい

 

レンゲ米の田の土表面の褐色化が目立つ

いつも確認しているレンゲ米(土の物理性の改善を行い続けている田)の様子。今年も観測していたレンゲ米栽培の田が無事に収穫を迎えたそうです2022写真ではわかりにくいが、全体的に土表面が褐色化していた。これほど目立った褐色化は昨年までは見られなかった。※実際には褐色化しているのが気になることがなかったので目立っていなかったのだろう。この田の施肥している肥料は把握していて、肥料で褐色化する要素は思い浮かばない。これは田の土壌の土の金属

 

西の仁多米、東の魚沼コシヒカリ

ヤマタノオロチ退治と赤い川までの記事で島根の各地域の位置関係がほんの少しだけれども見えてくるようになった。前回の記事ではヤマタノオロチの伝説がある斐伊川は、上流から流れてくる鉄により赤い川となり、それが伝説の由来となった可能性が高いと記載した。この斐伊川の上流には、※上の写真は他地域の田になる西の仁多米、東の魚沼と言われる程、高品質な米が栽培されている仁多米の田がある。仁多米の栽培条件から他地域での稲作のヒントになることが得られるかもしれないので、地図

 

イネと鉄の弥生時代

五斗長垣内遺跡と鉄器の記事で弥生時代後期に鉄器の製造を行っていた遺跡について触れた。鉄器の製造に長けた集落が当時の大王の王権を支えていた可能性があると。弥生時代後期の鉄器は後の戦争(倭国大乱)に繋がっていくらしいが、もともとは利器として扱われていたもので稲作の生産性の向上に大きく関わっていたそうだ。※利器は生活に役立つ道具 対義語として祭器(青銅器)がある※藤尾慎一郎 弥生鉄史観の見直し - 国立歴史民俗博物館研究報告 第 185 集 2014年2月弥生時代はイネと鉄


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