カテゴリー : 堆肥・肥料

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C4型光合成の二酸化炭素濃縮

前回の光合成速度の高い植物はどこにいる?の記事で、 C4型光合成回路(以下、C4回路と略す)を持つ植物らの光合成量が抜群に高い という内容を記載した。 先日からの光合成による大気中のCO2を固定する量を増やしたいという流れにおいてC4回路は外せないので、 今回の記事で改めてみることにした。 以前、夏に活躍!C4回路の植物たちという記事で、 C4植物はC3植物が行うような光合成を行いつつ、 吸収した二酸化炭素の一部を有機酸の形にして貯蔵する という内容を記載した。 ...

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重要だけど扱いにくいものでもある二価鉄

光合成の明反応-後編までの記事で 植物は太陽光を受光することで光合成を行うわけだけれども、 その光合成という反応において最も注目されているのが電子の移動であって、 その電子の移動には多くの鉄(特に二価鉄)が必要とされることがわかった。 ※実際には鉄を含むタンパク質 鉄はFe2+とFe3+の状態をとり、 二価鉄は前者のFe2+の方を指す。 プラスが一つ少ない、つまりは電子e-が一つ多い。 鉄は電子を受け取りやすく離しやすいという特徴があるため、 鉄は電子の運搬に関わる。 ...

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光合成の明反応-後編

光合成の明反応-前編 前回、光合成の明反応の詳細を見て、 水から電子を取り出して、その電子の動きを見つつ、 各所で動いている物質のことを見た。 とはいっても、 すべてを見たわけではないので、 今回は残りを見ていく。 はじめに図の中央にあるシトクロムb6fを見ると、 この個所はシトクロムがたくさんある場所で、 シトクロムというのは、 酸化還元機能を持つヘム鉄を含有するヘムタンパク質である。 シトクロム - Wikipedia ヘムは By NE...

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光合成の明反応-前編

先日の畑作を続けることは難しいという記事の前編と後編で、 畑作を続けることで起こりうる秀品率の低下を光合成の生産量の低下と免疫の低下の2つの要素に分け、 後者の免疫(防御も含む)の方を触れた。 免疫や防御は芳香族のアミノ酸が重要な要素になっていて、 芳香族のアミノ酸を活用する為にいくつかの金属酵素を挙げた。 この時挙げた金属酵素は、 あまりに微量なため、施肥時に気にすることはないけれども、 土壌にある量は地質に大きく依存しているため、 場所によってはやくになくなるのでは?...

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畑作を続けることは難しい-後編

畑作を続けることは難しい-前編で土の良さに気を付けていても、 畑作を続ける限り、秀品率が落ち続けることがある ということを記載した。 秀品率が落ちたと感じる要因は何だろうか? 収穫までの期間が長くなったとか、 防除に入らなければならない回数が増えたとか。 収穫までの期間が長くなるというのは光合成が落ちることによるので、 光合成に関する要素が減ったことになる。 光合成についてはそのうち触れることにするので、 今回はこれ以上触れない。 後者の防除の入る回数が増えた...

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畑作を続けることは難しい-前編

施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせるで紹介した施肥方法をされているほ場で、 ネギの連作をし続けたところ、 極度な連作であればやはり徐々に調子が悪くなっていく。 話を聞くに、 調子が悪くなったからということで途中で緑肥をかましても、 調子が戻るということはなさそうだ。 これは土を理解する上で大きなチャンスだということで、 現状を考察してみる。 施肥設計の見直しで一番改善したい個所というのは、 作物の発根量の向上で、 発根量の向上は土壌...

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発根に関することをまとめてみると

前回の酵母エキス入り肥料の効果の記事で 酵母の細胞壁であるβ-グルカンの断片を植物が根から吸収すると発根が促進される。 という研究結果を見た。 酵母というのは単細胞のように振る舞っているが、 実際のところは細菌ではなく菌として扱われ、 ざっくりとしたまとめ方になるけれども、 大腸菌のような細菌ではなく、キノコのような菌類の方に分類されている。 菌と細菌について それを踏まえた上で、 今まで挙がってきた発根に関する内容をまとめてみる。 酸素供...

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酵母エキス入り肥料の効果

酸素供給剤を試した方からを投稿した時、 SNS経由でビール酵母でも同じ効果がありますというコメントがありました。 実際には前者は酸素の供給で、 後者は何らかの発根促進であるはずだから、 本質的には違うことを見ていることになるのだけれども、 それはまぁ良しとしておこう。 この話以外でも酵母入りの肥料を使って秀品率が高くなったという話を時々聞く。 酵母肥料がハマった時は作物の発根量が増える。 これは一体どういうことなのだろう?と背景を調べてみたところ、 ビール酵母細胞壁...

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キノコの廃培地は再利用せずに焼却している

前回の記事に引き続き、 とある農村を変えたキノコたち 農文協の現代農業9月号の廃菌床の特集で紹介していただきました 今回の話も現代農業9月号の原稿を作成した時に知った話。 先に前回の内容を軽く触れておくと、 クレジット:photolibrary 木質系の資材で堆肥を作りたければキノコ栽培から学べ これといった産業がない村において、キノコの栽培を行ったことで外貨を稼げるようになった。 外貨というのは自身の村以外の地域で売れたということで、 キノコの...

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火山灰に含まれる粘土鉱物たち

写真:高アルカリ性の温泉から土を考える 先日、 肥料として売られている粘土鉱物の中に黒っぽい砂が入っているけれども、 この黒っぽい粒子は一体何なのだろう? という話題があった。 粘土鉱物肥料は2:1型の粘土鉱物で、 これらは火山灰が海に堆積して含水鉱物として変成したものである。 注目の資材、ベントナイトについて知ろう ブルカノ式火山の火山灰の土としてのポテンシャル 火山灰は玄武岩質から安山岩質と粘性が比較的低い火山から火山灰で形成されている。 玄武岩を磨く...

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農文協の現代農業9月号の廃菌床の特集で紹介していただきました

明日、2018年8月5日発売の 農文協の現代農業9月号で執行役員として関わらせていただいている京都農販の紹介をしていただきました。 具体的な内容は、 廃菌床堆肥を薦める根拠と廃菌床堆肥を利用した方の土壌の変化のレポートで、 根拠の方のたたき台を私の方で作成しました。 栽培の何らかのヒントになれば幸いです。 書店で見かけた際はぜひ手にとって、 よろしければ購入してご覧ください。 廃菌床堆肥以外でも キノコを食す方の記事でも面白い記事がありますので、 ...

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廃菌床の堆肥としての利用の注意点2

前回の廃菌床の堆肥としての利用の注意点の続き キノコ栽培を終えた直後の廃菌床を作物栽培の土と混ぜ込むことについてで、 前回は糸状菌と植物の根の養分の吸収の効率という観点から、 作物が菌に養分の競合で負けて弱体化する可能性があると記載した。 もう一点注意点がある。 それは生長中の菌糸の吸収ゾーンでの養分吸収の仕組みだ。 話は端折って端的に書くと、 菌糸は細胞外から養分を吸収する際にプロトン(H+)を排出しつつカリウムを細胞内に取り込み、 その際に発生する勾配を利用して伸長し...

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廃菌床の堆肥としての利用の注意点

銅を中心にして、リグニンを廻る植物とキノコたちの活動 廃菌床の話の時に下記のような意見が挙がった。 廃菌床を使った時に障害が発生することはないのか? 答えは 廃菌床の質によって深刻な障害が発生することがある というところだろうか。 深刻な障害というのは窒素飢餓だろう。 山の木々の間にあるとある切り株で ここでもう一つ話題に挙がるのが、 最近のキノコ栽培の培地はC/N比が低いコーンコブだろう? コーンコブで窒素飢餓が発生するわけがない。 というところだろうか ...

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台風・大雨の自然災害の被害を軽減するために

先週、西日本豪雨という自然災害があり、 広島を中心に西日本で多大な被害があった。 平成30年7月豪雨 - Wikipedia 今回の豪雨で京都では、 福知山や舞鶴といった京都北部でトウガラシのハウスに水が入り込んで浸水したというニュースが流れ、 今年の野菜の価格が高騰するのでは?と話題に挙がることが多い。 そんな中、 豪雨が止んでから農作物の被害を確認しに行った方から興味深い話を聞いた。 それは、 豪雨の前から即効性の酸素供給剤を畝の上にバラマキだろうが出来たところ...

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イネ科とマメ科の緑肥の混播

ハウスミカンの木の下には腐朽菌がいないのか?の最後で師と播種した緑肥のことを思い出したと記載した。 今回の話は写真が無いのだけれども、 前に某所で切り開いた際の土砂を畑に大量に入れたことで秀品率が激減してしまったところがあって、 その畑での栽培は諦め、半年間全面緑肥にしたところがあった。 その時に選んだ緑肥というのが、 エンバクと (アルサイ)クローバの混播だった。 アルサイクローバというのは、 シロクローバとアカクローバのちょうど中間あたりの...

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エンドファイトと呼ばれる菌たち

ハウスミカンの木の下には腐朽菌がいないのか? 前回の話で、ハウスミカンの栽培はハウス内で数年に渡って栽培、 除草管理等でハウス内に生える草は年々単一化に向かい、 単一化するが故に土壌の微生物の多様性は低下すると考えられている。 そこで緑肥で単一化を避ける話題に触れかかったけれども、 その前に、 農文協 エンドファイトの働きと使い方 前回ちらっと出てきたエンドファイトについて触れておきたい。 エンドファイトというのはエンドが内で、ファイトが植物という...

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ハウスミカン栽培の銅欠乏

ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らないから話は戻って、 不調なミカンの木からの漂白の落ち葉での(おそらく)銅欠乏の話をする。 ミカンの栽培マニュアルに目を通した時頻繁に挙がったこととして、 ・ミカンは石灰を好む ・ミカンは弱酸性域の土質を好む ・水はけの良い場所を好む ミカンではなく果樹について調べた時、たまに ・お礼肥(収穫後に与える肥料)では硫酸銅を与える とあった。 これらの内容が目についた時にふと (JA全農 肥料農薬部 施...

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ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らない

不調なミカンの木からの漂白の落ち葉の続き ハウスミカンを栽培されている方から、 年々ミカンの落葉が土に還りにくくなっている気がする という意見が挙がった。 ミカンに限らず果樹全般の話になるとは思うが、 果樹の秀品率を決める上で重要な要因として細根の発生がある。 事前に読んだ栽培マニュアル等に記載されている内容から、 おそらく樹木の細根は季節的な要素で発生と分解を繰り返すのだろうと捉えているけれども、 細根はおそらく土壌の物理性の高いところで発根しやすい傾向にあ...

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おがくずは堆肥として利用できるか?

先日、おがくずが大量にあって、これを堆肥化したいという話が挙がった。 おがくずはC/N比が高く、そのまま土に鋤き込むとよろしくないと解釈されている木質資材で、 出来ることであれば、白色腐朽菌の分解を経た上で使用したい資材である。 リグニンの分解に関与する白色腐朽菌 おがくずというのもを見ておくと、 木材を加工する際にノコギリで切るわけだけれども、 ノコギリで切断する際に細かい木の屑が発生する。 これがおがくずなわけで、 幹の断面でいうところの中心部(芯材:写真でい...

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褐色腐朽菌のいるところではリグニンはどうなるか?

水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?で表題の通り、 水耕栽培の培地であるヤシガラにキノコが生えたものは堆肥として利用できるか? という疑問に対して、 前回は上の写真のキノコの特定から始めた。 生育環境等からこのキノコは褐色腐朽菌に分類されるのではないか? とアタリを付けた。 堆肥として活用したいのは、 木質成分であるリグニンが酸化されて断片化したものであれば、 土とよく混ざるという前提で話を進めている。 枝は腐植になるか? この前提に対して、 褐...

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