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カテゴリー : 光合成/page-4

 

果実の熟成と活性酸素の働き

イチゴの果実形成で蓄積するアントシアニンまでの記事で、アントシアニンの蓄積は水から電子を取り出す明反応 > 二酸化炭素を糖に変換する暗反応の関係になった時、行き場をなくした電子が活性酸素となり組織に蓄積する際に、活性酸素を抑えるためにアントシアニンが合成される。という説が有力であることを記載した。それは熟成中の果実の着色でも同じことが言える。果実と活性酸素と言えば、熟成中の光合成量の調整以外に気になることがある。それは、果実内発芽から見える土

 

イチゴの果実形成で蓄積するアントシアニン

葉でアントシアニンを蓄積させる意味で寒い時に葉にアントシアニンが蓄積するのは、光合成が明反応 > 暗反応の状態になり、明反応で得た電子の余剰によって活性酸素が過剰になり、活性酸素を抑えるために抗酸化物質であるアントシアニンを合成し抑制する。アントシアニンは色素であるため、太陽の光に対するフィルターにもなり、明反応の量を減らす。ということが現在の主流の考え方であることがわかった。これを踏まえて、果実の方のアントシアニンの蓄積の方も見ていきたい。

 

葉でアントシアニンを蓄積させる意味

イチゴの果実の着色を担う物質は何か?でイチゴの果実の紅色の色素とその合成経路がわかった。それを踏まえた上で、色素であるアントシアニンが何であるのか?そこらへんを見ていきたいと思う。アントシアニンに関して、日本植物生理学会のみんなのひろばにわかりやすい記事があったので、そちらを紹介する。/**************************************************/無機養分の欠乏、過剰、アンバランス、温度ストレス、病害などはすべて

 

イネがシリカを吸収すると

台風時のイネの倒伏の話題からはじまったシリカの話。シリカ ≒ 二酸化ケイ素と捉えると、粘性の高いマグマ由来の火成岩を主の地質とする地域でイネの品質が高くなるはずだけど、そうではない。というわけで、前回までは植物にとって吸収しやすいシリカとは?という焦点で話を進めてきた。植物はどのようにしてシリカを吸収するか?吸収の有無はなんとなく書いてきたけれども、根本の話でシリカがイネの倒伏防止に有効なのか?という話題には触れていないため、今回はシリカの効能について調べてみるこ

 

台風でも倒伏しないイネ

長野の栄村小滝集落の米づくり前編で昨年の夏に長野県と新潟県の県境にある栄村に行った。この村のとある集落では、集落で農法が統一されていて、超高品質な米が収穫されている。先日、小滝で出荷関連の合同会社を経営されている方が京都に来られたので、私が訪れた後、つまりは大型台風の季節の話を聞いた。台風と言えば、台風一過の後のイネの倒伏が深刻な問題となる。興味深いことに、小滝集落ではごく一部の畑を除き、イネが倒伏することがなかったらしい。倒伏したところは一部では秋落ち、

 

カタバミドーム

寒空の下で盛り上がるカタバミたちで紹介したこんもりとしたカタバミたちかき分けた時、葉柄の徒長であったわけで、このカタバミは、中は柱のような葉柄のみで、葉が全体を覆うようなドーム状をしているわけだ。光合成の他に呼吸も行い、内部に向かって暖められた水分が蒸散するわけで、外気温よりも内部の方が暖かい状態となっているはずだ。カタバミがいるところの根圏に夏場に蓄積した有機物がたくさんあれば、熱と湿気で有機物を分解しつつ、根からのシュウ酸で

 

寒空の下で盛り上がるカタバミたち

土手の傾斜にて、そろそろ二月に差し掛かろうという時期で寒さも厳しくなっていく。そんな中でいくつかの植物は成長をしている。この景色を見渡してみて、こんもりとしたカタバミが目に付いた。このような形状のカタバミが非常に多い。カタバミとクローバところどころでアントシアニンが蓄積されていて、小葉が下向きになりながら展開している葉が多い。紅に色づく葉の内部で小葉が集まって複葉葉をかき分けてみると、葉柄の徒長っぽい感じで展開し

 

光合成とグルタチオン

セリンの生合成先日から植物とアミノ酸について調べているんだけど、アミノ酸と言えばちょくちょく名前が出てくるグルタチオン。グルタチオンとは、グルタミン酸、システイン、グリシンが、この順番でペプチド結合したトリペプチドである。※グリシンは側鎖が-Hの非極性側鎖アミノ酸タンパクを形成するペプチド結合By NEUROtiker - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Linkグルタチオン - Wikipediaつながり方がちょっと特殊みたいなので、

 

スプリンクラーを見直して秀品率を上げる

先日、サンホープさんのスプリンクラーの設置に立ち会うことになった。ここのスプリンクラーは昨日の施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせるで農薬防除の回数を大きく減らす要因となったもので、秀品率に確実に貢献することができる。秀品率に貢献する要因の一つとして、イスラエルという水の少ない国で如何に散水を効率的に行うか?が徹底的に研究されており、少量の水を噴霧状にしてから周囲の湿度を上げるように散水する。噴霧状にすることにより、暑い時間帯に温度を下げ

 

野菜の美味しさと強さを求めて

オーガニックの野菜は美味しくなりやすいで細かい根の発生が少なくなることで硝酸態窒素の吸収量と相対的にミネラルの吸収量が低くなる。という内容を記載した。朝倉書店の根の事典で下記のような研究結果を読んだ。手元にないので何ページに記載されていたかはわからない。窒素、水、リンとミネラル(カルシウムだったと思う)を吸収する時、窒素は根の先端から離れた箇所でよく吸収され、水とリンは根のどこでも万遍なく吸収され、ミネラルは根の先端に近いところ程よく吸収されるというもの。このグラフを図

 

農薬を使用している方の野菜も美味しいよ

先日、とある女性らと話していて、自然毒、農薬、添加物、遺伝子組み換え作物があったとして、生物学をある程度勉強した人だったら、自然毒 >>> 添加物 > 農薬 ≧ 遺伝子組み換えの順で怖いと感じると思いますよ。自然毒は下手すると死ねますもん。と返答した。作物で有名な自然毒といえば、ジャガイモのソラニンとか、モロヘイヤのタネとかかな?ソラニン - Wikipediaモロヘイヤのタネの毒は原始的な兵器だからね。添加物は洗い流すことが出来ず、実

 

発生し続ける活性酸素

鉄と上手なお付き合い前回、生体内で活性酸素が発生して、侵入した菌とかを死滅させるけど、活性酸素が強力すぎて、ある程度の量の活性酸素は鎮めなければならないと記載した。これって、侵入した菌分だけ活性酸素を合成すれば良いんじゃね?という話になるけど、常に活性酸素を用意しているから、侵入した瞬間に菌を死滅させることができる。侵入してから数を菌の数をカウントして、それに合わせて活性酸素を用意していたら、活性酸素を生み出す過程にも複雑な制御が必要になるし、一斉に菌が入って

 

鉄と上手なお付き合い

鉄という物質がある。鉄をイオン化させると、Fe2+とFe3+という2つの形をとる。酸化鉄(Ⅱ)や酸化鉄(Ⅲ)という形で今までよくでてきたよね。還元剤としてのシュウ酸?これは1つの電子を放出しやすく受け取りやすいという鉄イオンの大きな特徴らしい。放出しやすく受け取りやすいということは、どこかで発生した電子を保管しやすく、どこかで使いやすいという意味を示している。だから、(画像:5-アミノレブリン酸の農業利用に関する技術開発 Regulation

 

光合成からアミノ酸の合成へ

植物は水から得た電子をどうやって蓄えている?クエン酸回路で電子をたくさん得るアミノ酸の合成は基本的に、他のアミノ酸をベースに何らかの処理を行う。タンパクを形成するペプチド結合ただし、いくつかのアミノ酸は光合成で合成した糖をある程度のところまで分解し、分解の過程で発生した有機酸にアミノ基をつける。ちなみに人もアミノ酸を合成できたはずで、人が合成できるアミノ酸を非必須アミノ酸。植物や微生物が合成したものを摂取しなければならないのが必須アミノ酸。※人が合成できても合

 

葉緑体は光合成に使用するATPを自前で用意する

ちょいと光合成の話でもで光合成の際に光のエネルギーを使って、水から電子を取り出すということを記載した。この時に、12H2O + 12NADP+ → 6O2 + 12NADPH + 12H+水から取り出した電子はNADPHとして保持し、植物は水から得た電子をどうやって蓄えている?でNADPHにある電子を有機酸に与えることでブドウ糖ができると記載した。この話、改めて、光合成全体の反応を見ると、6CO2 + 12H2O → C6H12O6 + 6H2

 

植物は水から得た電子をどうやって蓄えている?

ちょいと光合成の話でもで光合成の明反応を書いた。といっても葉緑素で行われているだけしか書かず、実際に葉緑素のどの部位で行われているかは書いていない。だって、光のエネルギーを使って水から電子を取り出すということだけを表現したかったんだ。だから、それ以外のことは省略した。ここらへんを詳しく勉強したければ、このサイトではなく、細胞学の教科書を買ってきて勉強すればいい。とはいっても、水から取り出した電子を何に使うかぐらいは書いておこうかと思うので、今回は暗反応で水から取り出し

 

葉緑素の合成で苦土と同じぐらい大事なものは?

葉緑素の合成に関して、マグネシウムは超大事で、そのマグネシウムを活用するためにアミノレブリン酸からできたヘムタンパクも大事だと記載したけど、よくよく見てみると、これらの物質と同じぐらい大事なものがある。そう!鉄の働きなくして、アミノリブレン酸は合成できない。アミノレブリン酸のポテンシャルだから、鉄は大事。土壌には鉄が多く含まれていて、欠乏症が発生することがなかなかないと言われるけど、度を超えた炭素循環型農法の末路で鉄欠乏の枯死があるわけで、鉄の吸収はな

 

気孔の日々のお仕事

大抵のことは目に見えること以上に裏側が大事であることが多い前回、葉の裏には気孔がたくさんあって、その気孔では二酸化炭素を取り込んだり、酸素を放出したりという内容を記載した。しかしだ、気孔にはガス交換以外で大事な役割がある。それは、葉の中の水分を蒸散させるという機能蒸散が正常に行われないと大変なことになる。最初に疑えというぐらいカリウムは大事前提として、根から吸水する場合、根の浸透圧を土壌の圧よりも高めることによって根に向かって水が入り込

 

硝酸態窒素はどこで使われる?

苦味を感じるのは生命の危機で硝酸態窒素の話を記載した。硝酸態窒素の過剰蓄積の前に、硝酸態窒素がそもそもどこで使われるのか?ということを記載したいと思う。植物が硝酸態窒素を吸収すると、葉の中に蓄積される。葉の中では水に溶けている状態なので、硝酸イオンとして考えるとして、硝酸イオンはNO3-、これを葉で還元してNH4+のアンモニウムイオンに変える。硝化細菌が植物の根の周りで頑張ってる合成の詳細は省くけど、アンモニウムイオンはアミノ基(-NH2)として働


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