水田を見ると思い出す。
歴史の教科書では、
農民はコメを年貢として納めていたので、
コメを食べる機会はなかなかなく贅沢品だった。
その代わりに粟(アワ)とか稗(ヒエ)をよく食べていたと。
大学の頃の肥料学の講義で、
そんなことはないだろうと先生が言った。
だって、
イネは水田で育てられる。
田に水を張ることによって草抑えができるし、
逆に水を抜くことによって水に強い草の草抑えができる。
これは後々、研究でわかってくるんだけど、
葉から根に酸素を運ぶ機構が強力だからできることで、
上記のような草抑えができる。
※詳しくは下記の記事で
なぜ、イネは水に浸っていても生長できるのですか?なぜ、他の植物と違って、水に浸っていても根腐れしないのですか? | 農研機構
流入する水で草抑えをしつつ、良質なミネラルを常に摂取するため、
他の作物と比較して施肥量は大幅に削減できる。
何故か、窒素系の肥料を入れなくても旺盛に育つ特徴もある。
光合成型はC3で格別暑い日に育つというわけでもないので、
イネは地域に対してある程度万能性がある。
しかもだよ、
イネは他の作物と比較して収量が格段に高い。
普通に考えて、
イネが絶対に育てられないといった理由がない限り、
他の穀物を植えずにイネを植えるだろ!
作業性が高くて、経費が低くて、収量高い。
イネにはこんな特徴があるのに、年貢でほぼすべて持っていかれるくらいしか栽培しないなんてあり得ないだろ。
そんな話だった。
実際、統計を見ても
農村でのイネの消費量はイメージしている量よりも多かったらしい。
実際の数字はしらんけど。
しかしだよ、
こんな素敵な特徴を持っているイネ、
野生ではどんなところにいたんだろうな?
原産地は中国大陸のどこかだったよな?