前回の記事の稲作を理解するためにトンボを学びたいのタイトルそのままなのだけれども、稲作の理解を深めるために、稲作と密接な生物を見ていくことにする。
成長がはやいウスバキトンボはヤゴ(幼虫)の期間を汚れた止水で過ごすらしい。
ここで大事になるのが、止水という名称と汚れとは何か?だろう。
止水というのは流れのない池や水たまりを指し、対義語として流水がある。
次に汚れなのだけれども、BOD(Biochemical Oxygen Demand)という水質判定を用いるそうだ。
日本語にすると生物化学的酸素要求量になり、水中の微生物が水中にある有機物を分解するために消費する酸素の量を指す。
水中に有機物がたくさんあればそれを汚れを見なし、有機物を分解するためには酸素が必要であるので、有機物の量がたくさんあれば必要となる酸素の量も増す。
プール開き前の緑色になった水は汚れた止水を好むトンボにとって恰好の産卵場になるそうだ。
ここで一つ不思議なのが、プールで意図的に藻やヤゴの餌になるようなものは入れないけれども、どうしてヤゴが生育できるようになるのだろう?
藻が光合成をするにあたって必要となる金属系の養分はどうやって得るのだろうか?
藻が増えることで、それを餌にするプランクトン、更にはそのプランクトンを食べる生物はどうやってプールにやってくるのだろうか?
藻は雨水に含まれる金属で増殖するとして、その藻(動植物のプランクトン)目当てに蚊の幼虫(ボウフラ)が集まり、ヤゴがボウフラを食べるといったところか。
なんてことが頭に浮かんだ。
ハッチョウトンボ等はきれいな止水にいることになっているけれども、きれいな止水というのは一体どういうところなのだろう?