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赤土の理解のために玄武洞へ


玄武岩を知るために、玄武岩という名が付くきっかけとなった玄武洞に行った。

最初に見た時に思ったこととして、


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安山岩柱状節理から何を得るか?


安山岩と明記されていた鉾島の岩とぱっと見、見分けがつかないということ。




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話は代わって、玄武洞は玄武岩で構成されているけど、この洞窟の下には、


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流紋岩の層があるらしい。


流紋岩といえば、中学理科で習う火山岩三種の内の一つで、他は玄武岩と安山岩がある。

ということで、これらの定義を追っていけば、違いがわかるのではないか?ということで、一般的にどのような定義を使って区別しているのか?を調べてみると、


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(株式会社誠文堂新光社 日本の石ころ標本箱 201ページの図を参考にして作成)


岩に含まれる二酸化ケイ素SiO2の含有量で決めているらしく、

塩基性岩(玄武岩が含まれる)は45 〜 52%

中性岩(安山岩が含まれる)は52 〜 66%

酸性岩(流紋岩が含まれる)は66%以上を含む

という形式で定義されていた。


二酸化ケイ素といえば、


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記憶の中では真砂土は白かった


鉱物の石英に当たるわけで、石英はモース硬度が高く、風化されにくい白や無色の鉱物で、二酸化ケイ素の含有量で岩の特徴(粘性)が決まる。

※他に長石も粘性に関与する


ということで、各岩石を何らかの形で削ってみると、二酸化ケイ素の含有量が多い流紋岩では、


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削られた面が白っぽくなり、

※近くにいたボランティアの方に質問した時に削っていただきました


二酸化ケイ素含有量が少ない玄武岩では、


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このように黒っぽくなる。


つまりは玄武岩は安山岩や流紋岩よりは二酸化ケイ素の含有量が少ないため、その代わりに他の成分が多くなるということになり、鉄の含有量も比較して多いということになる。


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安山岩の周辺の土壌は赤土でした


赤土は土壌の鉄が酸化されたことによるものだとすると、安山岩よりも玄武岩由来の土の方が赤っぽくなるかもしれない。


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