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しっかりと発酵処理が施され、高品質と呼ばれる鶏糞の臭いを嗅いでみると、火薬臭がすると言われている。

戦時中、家畜糞は火薬に使われていたらしく、発酵処理によって糞内に火薬の成分が合成されている。


実際、ここでいう火薬の成分は発火や爆発の直接原因となる成分ではなく、発火の手助けをする酸化剤硝石という鉱物で、構造はKNO3の硝酸カリウムである。

硝酸カリウム - Wikipedia


おそらくだけど、カリウムは飼料由来のものと反応だろうと予想する。

硝石は黒色火薬の材料で、加熱すると酸素を放出して亜硝酸カリウムになる。

亜硝酸カリウム - Wikipedia


黒色火薬では、加熱すると酸素を放出するという特徴を利用したのだろう。

黒色火薬 - Wikipedia


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注意すべきは別に上の写真すべてが硝石というわけではないので、火薬の成分を溜め込んでいるというわけではない。

同時並行で発酵が進んだ、糞の中の未消化分(有機酸等)もあるわけで、腐植、炭酸塩と速効性の肥料(硝石)が大体均等にある肥料というイメージで良いかな。

発酵鶏糞ができるまで2:成分編


最後に、今まで一次から四次までの発酵を記載したけど、どこからどこまでが〇次みたいな目安は、


keihun_fermen_graph


時間配分は上記の様なグラフの分布になり、赤い点線で四区分してあるところの左から順番に一次、二次、三次、四次となっている。

一次発酵で尿酸からアンモニアに分解し大半を揮発させ、二次~三次発酵で残ったアンモニアを硝化することと同時に糞由来の成分を分解し、四次発酵で熟成させる。


市販されている発酵肥料は、二次発酵の温度が落ちたところあたりで売られていると以前どこかで聞いた。

(正しいかどうかは分からないけど、家畜糞の取り扱いの法律上おそらく正しい)


となると、アンモニア濃度が高い鶏糞肥料が売られていることになるため、他の肥料成分との相性はあまりよろしくないかもしれない。


鶏糞堆肥を購入する時は、出所と発酵している施設でどこまで処理されているかは把握しておいた方が良いだろうな。