世の中の就農支援が無責任すぎるのに、
就農支援が美談となっているのはなにかおかしい
ということを記載した。
その就農支援の負の部分がこちらにきはじめつつあるので、
今回は続きを書きます。
巷にあふれる就農支援を見ると、
就農したのは良いけど、売上が上がらずに生活がきつくなる
という話が高頻度で耳にするわけだけど、
就農支援を積極的にしている組織はその問題に対して下記の対応をとって、
これは社会的に良いことだと告知する
それは、
・八百屋を運営する
・ファーマーズマーケットを開催する
それに対して世間は、
素晴らしい取り組みだと賞賛する。
いやいや、あほだろ!
商売をナメてるの?
例えばだよ、
店頭でじゃがいもを購入しました。
じゃがいもは店頭で500gで大体150円とする。
畑一枚(10a)から何キロのじゃがいもが取れるか知ってる?
10aで100m畝が6本立ちます。
じゃがいもは40cmおきに植えます。
じゃがいもの収量は1株あたり大体1キロです。
収穫すべてが出荷できるわけではありません。
出荷できる量を1株あたり600gだとして、
畑一枚(10a)の収量を計算してみる。
1畝あたり、10000cm / 40cm = 250株
10aあたりだと250 × 6 = 1500株
そこで出荷できる収量で計算すると1500 * 0.6 = 900kgになります。
キロ300円なので、10aあたりの売上は270000円ですね。
これはあくまで売上で、
肥料代や燃料費、販売にかかるコストも計算すると
利益はおそらく1/3ぐらいになるだろうね。
畑一枚3ヶ月かけて栽培したじゃがいもでも、
実際の売上は高卒の初任給より低いです。
さて、ここでイメージしてほしい。
高卒の初任給にもならないけど大量の野菜を販売している支援系の八百屋はありますか?
ガチで八百屋をしているところなら、
大量に流通させて売上を上げるだろうけど、
就農支援で就農したけど、
販売先が見つからない→そうだ、八百屋を作ろう!
という発想の人がガチで流通させるところまで出来るだろうか?
そもそも、
販売先が見つからないという就農者の品質が高い保証はどこにもない。
つまりは、
支援系の八百屋の取り扱い商品の評価もそこそこになってしまう。
更にいうと、
腕に自信のある人はその八百屋に出荷しなくなるので、
更に品質の保証がなくなるというものだ。
慈善事業みたいにして野菜を販売するって、
商売としてどうなの?
長期的に見て成り立つの?
やっぱり就農は起業だね。
しかも天候という悪魔が潜む難易度の高い起業だよ。
難易度が高いから問題も山積みなんだよ。
※補足
今回は規模で勝負のじゃがいもを例にしましたが、
支援系の八百屋が増えようが一事業主の売上の1/5の保証すら難しいってことを書こうとしました
おそらく一事業主の売上で1万円いけばよくて、
利益でいったら月3000円ぐらいになれば上出来?