citrus_history_hyoshi


一灯舎から出版されている柑橘類の文化誌 人と歴史との関わりを読んだ。

柑橘類の文化誌 人と歴史との関わり | 既刊 | Ittosha


26867924_s


27728691_s


この本はヨーロッパを中心としたカンキツ(主にレモンとオレンジ)の広がりについて記載されている。


1263824


カンキツの原産地といえば、インド付近なので、日本から見たら西に広がっていったカンキツたちというイメージで見ることが出来る。

ヨーロッパにおけるカンキツの広まりは宗教的な宗教的な意味合いが強かったのが意外で、日本でも常世神とナミアゲハの記事で触れたようにカンキツが信仰の対象になっているので、何処の国でもカンキツに神秘さを感じてしまうのだなと思った。

シトロン - Wikipedia




ここからは個人的な意見というか思い込みになるのだけれども、


26187337_s


果実を収穫して食すということは、当然育種(品種改良)をしていくことになるわけで、育種の方向性というのは地域性が大きく反映するものだと思っている。

大航海時代で栄養と貯蔵性を重視するのであれば、腐りにくい特徴を伸ばすだろうし、


4620629_s


加工保存用であれば貯蔵性を軽視してでも有効成分が多く含まれている箇所が増えるようにするし、


2893181_s


ウンシュウミカンのような生食用であれば、調理器具無しで食せるに果皮は薄くなることを目標とする。


西に広がっていったオレンジと、東(といってもすぐに到着した)に広がっていったミカンを形質を比較することで見えてくるものがあるのだろうなと。

カンキツは深いな。