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小学生低学年の息子が100均やドラックストアで材料を集めてスライム作りをしていた。

スライム作りに限らず、100均で購入できる重炭酸ナトリウム等の薬品も購入していて、水に溶かしたり、化学式上安全であると判断できれば、舐めたりしている。

※重炭酸ソーダやアスコルビン酸等


スライム作りで大事になるのはホウ砂(硼砂:ほうしゃ)というホウ酸塩鉱物を(おそらく)粉砕したものになり、ホウ酸がポリマーの架橋を形成して保水性を向上させることで、独特の触感となる。


ホウ酸による架橋形成はダイコンの栽培で重要になっているので、気にしたことはあるが、実際にどのように架橋を形成するのか?は触れたことがないので、調べてみることにする。

ホウ素という栽培に潜む罠




まずはホウ酸を得る為の原料としてのホウ砂について見てみる。


Borax_crystals

Aram Dulyan (User:Aramgutang) - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによる


ホウ砂は化学組成がNa2B4O5(OH)4・8H2Oで示されるホウ酸塩鉱物になる。

空気中で風解しやすいそうだ。


ホウ砂は水に溶け、その時の反応は

Na2B4O7・10H2O → 2Na+ + B4O72- + 10H2O

となり、B4O72-四ホウ酸イオンと呼ばれているそうだ。


この四ホウ酸イオンは水中で加水分解され、

B4O72- + 7H2O → 4H3BO3 + 2OH-

ホウ酸になる。


上の式では(OH-)が生成されているので、四ホウ酸イオンの水溶液はアルカリ性になる。


ホウ酸は更に水と反応して、

H3BO3 + H2O ⇌ H3O+ + B(OH)4-

で均衡状態となるそうだ。


スライム作りでは四ホウ酸イオンの加水分解が重要になるそうだが、それは次回以降にする。