前回のシイタケ栽培における原木との相性とは何だ?の記事で、スギ木粉でのシイタケ栽培の研究報告を紹介して、キノコと原木との相性とは何か?に触れてみた。
シイタケといえば、食材としても魅力的で、独特の旨味があるらしいので、今回は旨味について見てみることにする。
シイタケに含まれる旨味成分としてグアニル酸というものがあるらしい。
グアニル酸の化学式を見ると、グアニン(右)、五炭糖のリボース(中)とリン酸が一つの核酸で、グアノシン一リン酸(GMP)であって、呈味性のヌクレオチドであるらしい。
GMPにリン酸が二つ付けば、DNAを構成するヌクレオチドのGTPになるので、グアニル酸が人体に限らず生物にとって有益であることはわかる。
グアニル酸が旨味成分ということから、おそらく上記以外でも生体内で重要な働きをするかもしれないので、もう少し調べてみると、長谷川慎 グアニル酸シクラーゼCの分子認識と活性化メカニズム - 化学と生物 Vol. 42, No. 12, 2004という読み物に辿り着いた。
GMPがATPとの二回の反応を経てGTPになるか?は詳しく調べていないけれども、GMP→GTPになるとして、GTPからグアニル酸シクラーゼという酵素によって、
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環状グアノシン一リン酸(Cyclic guanosine monophosphate、cGMP)になる。
このcGMPは血管拡張作用等に関与しているそうだ。
シイタケを摂取して今回の話まで繋がっていくか?はわからないが、血管拡張の重要な箇所をcGMPが担っている事は人の健康に直結するわけだから、今回の話を覚えておいて損はないだろう。
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