スギナが繁茂する程使い尽くした畑。 それでも休めない畑に。
— Kyoto-nouhan (@KyotoNouhan) 2018年6月12日
クリーニングしながら栽培するこの方法は思ってた以上にハマったようです。 #京都農販 #テマイラズ pic.twitter.com/zzVQF6wcys
昨日、Twitterを開いたら、京都農販(@KyotoNouhan)のアカウントで上記のポストがあった。
この話の背景を記載すると、
年間の収穫目標が高いことにより畑を休ませることができず、
即効性の肥料で無理やり栽培を余儀なくされていた土壌で、
連作 + 即効性の肥料の無茶な栽培によって、
栽培の難易度が年々上っていた環境である。
土作りはしていたのだけれども、
極度な連作が祟って思った通りの成果が出ず、
通路にスギナが目立っていた。
スギナが目立つということはアルミニウム障害を受けている可能性が非常に高く、
スギナ以外の大半のアルミニウムに弱い植物が生育出来ない環境にあるということになる。
もちろん、ネギもアルミニウムには弱いだろう。
だからこの畑では秀品率が落ちる。
このような背景がある畑において、
栽培に邪魔をしない緑肥であるマルチムギを導入していただいた
というのが一連の流れになる。
で結果は冒頭のツイートになる。
マルチムギという緑肥は高くて30cmぐらいのムギで、
途中で立ち枯れを起こし結実するまでは成長しないらしい。
高くて30cmということは、
関西の高畝での栽培では、
このようにマルチムギが繁茂してもネギの根元ぐらいの高さになるだけで、
栽培を邪魔することはない。
このマルチムギが繁茂している個所をよくよく見てみると、
マルチムギの群生の中にスギナが所々にいる。
ムギ全般に言えるかはわからないけれども、
そういえばムギの中でアルミニウムに強いものがいたな。
コムギの根から分泌される有機酸がアルミニウムとキレート結合してアルミニウムの毒性を抑える
ということを以前紹介した。
もし、マルチムギにも同様のアルミニウム耐性があるのであれば、
マルチムギをコンパニオンプランツとして栽培することで改善される土壌というものはたくさんあるかも。
アルミニウムと有機酸(できれば腐植が良い)がうまく繋がりあえば、
来作以降の栽培は格段に楽になるはずだ。
-続く-
補足
マルチムギを導入したもう一つの理由として、
アザミウマの被害を減らすという研究成果があったということもある。
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