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前回までの人の生活とアザミの記事まででアザミという植物に興味を持った。

この次に知りたいことといえば、どんな昆虫が花粉を媒介しているのだろう?ということで、蕊の構造を知ることだろうということだけれども、それは良好なサンプルを取得してからでないと触れられないので一旦置いといて、どんな昆虫がこの花に訪れるのか?を見る。


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花の構造を見たときに細長い筒状の時点でおそらくチョウだろうなと思っていたけれども、やっぱりチョウだった。




本当にそうなのか?と気になったので、論文を検索してみたら興味深い内容が記載されている読み物に辿り着いた。

真坂一彦著 養蜂業における北海道の森林蜜源の利用実態と将来展望 農業および園芸第 91巻 第 5号 (2016年)の要旨から抜粋すると、


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北海道における代表的な蜜源はニセアカシア、シナノキ、そしてクローパーであり,それにアザミ、キハダ、ソパ、トチノキと続くなど、蜜源の多様性が高い。この主要7蜜源植物だけでみると、樹木蜜源は66.6%を占め、さらに森林性のアザミを加えると75.6%に達することから、北海道では森林が重要な蜜源となっているといえる。

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と記載されていた。


どうやら林床に自生するアザミにミツバチが集まっているようだ。

そしてアザミが蜜源全体のうち10%弱も占めているらしい。


これを見て、ふと気になったが、昨今の里山は針葉樹林が主の構成になっているところが多いが、そういうところの林床にアザミは自生するのだろうか?

針葉樹林の木から滴り落ちるヤニが林床の草に影響を与えるのが有名なので、アザミの自生に悪影響を与えていないか?


アザミに注目するといろいろと見えてくるものがあるかもしれない。


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