古代の人々がサカキに神秘性を感じた理由を知りたいの記事で神事に用いられるサカキ(榊)について触れた。
古来の日本では植物や先端が尖ったものに神様の力が宿るという考え方があり、1年を通して緑の葉をつける常緑樹も神の恩恵を受けると考えられていて、サカキがそれに当てはまる。
サカキをもっと知る為に山と渓谷社から出版されている林将之著 くらべてわかる木の葉っぱを開き、常緑樹の木々の葉を俯瞰してみることにした。
サカキの葉は全縁でのっぺりした葉の常緑樹に分類され、この分類には他にモチノキ類、イスノキとオガタマノキが含まれていた。
この分類の特徴として、葉脈が見えにくいということがあり、肉厚、光沢と合わさって、葉全体が綺麗な形をしている。
この分類の中でサカキの葉が最も先端の尖った形をしていた。
常緑の他に、葉表面の綺麗さも神の依代の条件として重要だったのかなと思えてくる。
今回の話で他に興味深いこととして、オガタマノキの木の漢字表記がある。
オガタマノキを漢字で書くと、招霊木と書く。
オガタマノキを見ても、常緑 + 全縁の葉は重要であるかもしれない。