国産小麦はグルテンの量が少ない?の記事までで、小麦の品質はグルテンの量に注目していて、栽培方法によってグルテンの量は制御可能であることがわかった。
グルテンの量は多ければ良いというわけではなく、含有率というものが重要になる。
小麦には様々な用途があって、その用途によってグルテンの含有量が異なってくる。
これらを踏まえた上で、小麦のアレルギーについて触れてみたい。
よくある話で、小麦のアレルギーということはよく聞くけれども、
米のアレルギーというものは聞かない。
小麦のアレルギーはどうやらグルテンらしいけれども、米にはグルテンが無いのか?といえば、
久保田真敏 米タンパク質の新規生理学的機能性に関する研究 日本栄養・食糧学会誌 第69巻 第6号 283-288(2016)の概要を読む限り、米にもどうやらグルテンはあるらしい。
※小麦にもアルブミンがあるけれども、これはアレルギーの原因にならないのだろうか?
そういえば、パン用小麦でアミロース(デンプン)の含有量を気にしていたけれども、米でもアミロースの含有量を気にしていた。
これに対して、
国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所/大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち
ヤマケイ新書 大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち | 山と溪谷社に興味深い話があった。
江戸時代の頃まで水田にはドジョウがいて、その頃の米はタンパク質の含有量が高かったと。
タンパク含有量の米の食味は低下するとのことで、どこかで味の向上として米のタンパク質が低下するように品種改良を行われたという内容を読んだ。
小麦の栽培でグルテン量を増加させるためには開花前後での窒素肥料の施用だった。
米でも穂肥えということで同様の施肥があるけれども、この時期の施肥は敏感だと言われることが多い。
日本で小麦を育てた時にグルテン量が少なくなるような土質や気候、
正しいかわからないけれどもタンパク質の含有量が少なくなるような品種改良、
穂肥えに関する意識
これらが重なり合って、米にはアレルギーがないという話になったのかなと前回の記事を投稿していた時に思った。
粘弾性の高い米だったらアレルギーはありそうな気がすると同時に思った。
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