無酸素性運動の疲労と持続についての続きまでの記事で、無酸素性運動の乳酸エネルギー供給機構における筋細胞内のpHの低下に対して、細胞外への乳酸の排出と、血液のpHの緩衝能について見てきた。

血液のpHの緩衝能は腎臓で生成される重炭酸イオンによるものだと記載した。


今回は腎臓での重炭酸イオンの産生について気になったので調べてみることにした。

早速検索をしてみたところ林松彦 体液調節の病態と治療 4.腎臓における酸・塩基平衡調節とその障害 - 日本内科学会雑誌 第86巻 第9号・平成9年9月10日にたどり着いた。


上記読み物では腎臓の集合管と近位尿細管の記載があったが、集合管の方のみで見ていく。

最初に体内で代謝や血液からの移行により得られた二酸化炭素を炭酸脱水酵素により下記の反応が起こる。

H2O + CO2 → H2CO3


生成された炭酸は非酵素的反応により、

HCO3- + H+

になり、どちらも膜にある膜タンパクによって排出される。

ATPアーゼ - Wikipedia

膜タンパク質 - Wikipedia


酸排出の調整因子は生体への酸負荷、酸・塩基平衡の状態とアルドステロンというホルモンによると記載されている。

アルドステロン - Wikipadia


ホルモンが絡んでくると、神経あたりも絡んでくることが多いので、詳細を見ていくのはここらへんまでにしておく。

いずれ機会があった時に掘り下げていこう。


追記

乳酸関連の他の因子としてPGC-1αがある。

PPARGC1A - Wikipedia