東京図書出版から出版されている松井明著 ダム建設、水田整備と水生生物という本を読んでいる。

読むきっかけを先に挙げておくと、中干しをしないことが稲作の利益率を高める確信を得たの記事までの話に主題となっている栽培は生態系を意識することで利益率が高まるという予想に対して、水田の生態系の理解を深めたいという事が背景にある。


冒頭の本は前半がダム建設が川の生態系に与える影響で、後半が水田整備が田周辺の生態系に与える影響となっている。


前者のダムは



こんな感じで想像しやすいが、水田整備というのは想像しにくいので先に触れておくと、




上の写真のように人工の用水路を設けた田の事を指す。

光合成の質を高める為に川からの恩恵を活用したい


どちらも当たり前だけれども、周辺の生態系に対して大きな影響を与える。




ダムの方の話題で、ダムで貯水すると藻類が増え、ダムから下流に向かって放水することで下流の生態系の優位性が変化するという内容が記載されていた。

合わせて、藻類増殖防止の対策として、



分解中の麦わらや落葉落枝を活用するという内容が記載されていた。


落葉落枝で何故藻類の増殖を抑制できるのだろう?

気になったので考えてみることにした。




※写真は藻類が増えて、水が緑色になった事のイメージ


藻類が活発に増殖する条件を思い浮かべてみると、水中に窒素、リン酸と鉄がある。

海上で藻類を増殖させる取り組みとして鉄粉を散布したという話題があったが、藻類の増殖で鉄がトリガーになるという事を中心にして考えてみる。



落葉を水に入れると落葉周辺の水が茶色くなるが、これはいずれは腐植酸になる有機酸が水に溶けた事に因るもの。

山の鉄が川を経て海への記事で触れたが、腐植酸と鉄が反応して腐植酸鉄になり、それが山から川を経て海へと流れて、海の生態系で重要になる。


話は戻って、落葉落枝によって水中の鉄をキレートすることで、藻類にすぐに鉄を利用されるという事を防いで増殖を緩やかにするという解釈で良いだろうか?

落葉落枝が窒素やリン酸に与える影響は予想できないので、今のところはここまでにしておく。