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ざっそう|福音館書店


ざっそうという絵本がある。

これは道端の草に視点を当てた本で、

身近で見られる様々な草が登場する。


この本にはヤブガラシという草が登場する。

ヤブガラシといえば、


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栽培環境は草達が教えてくれる


よくわからないけれども、

栽培者にとって良い土になると自然と消える草で、

環境指標植物として扱っている。


話は戻って

絵本の中でヤブガラシが登場すると、

「これはヤブガラシじゃない」という意見が挙がる。


絵本の中では、


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除草され尽くした(草にとって)の荒野で


これぐらい真っ赤な描写で書かれていて、

真っ赤な葉のまま他の植物に巻き付いている。


絵本作家が適当に絵を書くわけがない。


気になったので、

ヤブガラシが良く生えている(つまるところ秀品率が悪そうな畑)に立ち寄って、

ヤブガラシをマジマジと見てみた。


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葉は緑色なのだけれども、


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どうやら紅色がのりやすい葉なのだろう。


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葉の裏をみてもそれは感じ取れる。


ここでふと思ったんだけれども、

紅色といえばアントシアニンを思い浮かべる。


アントシアニンといえば、


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葉でアントシアニンを蓄積させる意味


葉での光合成を抑える為に合成と蓄積させると考えられている。


身の丈に合わない光合成を行うと、

光合成の明反応時に得た電子によって活性酸素が発生し、

その活性酸素が自身を傷つける。

光合成の明反応-前編


ヤブガラシの葉が紅色になりやすいということは、

活性酸素が発生しやすい植物ということになるのだろうか?


そうなると、

良い土になればなる程、

光合成は盛んになる為、


盛んになる光合成を抑えることが出来ずにヤブガラシは枯れる、

もしくは不利になる。


ということで、

栽培者にとって良い土ではヤブガラシがいなくなる

という感じだろうか?