肥料として粘土鉱物を活用するのであれば粘土鉱物についてもっと理解しなければならない。

というわけで粘土鉱物の基礎的な内容を読み進めていた。



粘土鉱物に関する書物を読んでいて、緑泥石が粘土鉱物として扱われている事に驚いた。

緑泥石という名の粘土鉱物


よくよく読んでみたら、JAの営農指導員向けのハンドブックにも緑泥石は粘土鉱物であり、作物にとって好ましい影響があると記載されていた。

何故今まで気が付かなかったのか?

それはハンドブックでは緑泥石のことをクロライトと記載していて、気に留めることがなかったのが原因だ。


もう一つ驚いたのが、


※図:上原誠一郎 粘土鉱物基礎講座Ⅰ 粘土の構造と化学組成 - 粘土科学 第40巻 第2号 100-111 104ページより引用



1:1型粘土鉱物に蛇紋石という名称が記載されている。


(玄武洞ミュージアムで撮影)


不明 - https://web.archive.org/web/20061216040853/http://resourcescommittee.house.gov/subcommittees/emr/usgsweb/photogallery/ ; English Wikipedia, original upload 3 August 2004 by Chris 73, パブリック・ドメイン, リンクによる


蛇紋石といえば蛇紋岩の主の鉱物で化学組成が(Mg,Fe)3Si2O5(OH)4の珪酸塩鉱物だ。

蛇紋岩とニッケル


栽培にとっての苦土の基のかんらん石


蛇紋石はカンラン石の変質により生じ、合成実験によれば、下記の三パターンによる反応があるらしい。

2Mg2SiO4 + 3H2O→Mg3Si2O5(OH)4+Mg(OH)2

苦土カンラン石 + 熱水 → 蛇紋石 + ブルース石(水滑石)

3MgSiO3 + 2H2O → Mg3Si2O5(OH)4 + SiO2

頑火輝石 + 熱水 → 蛇紋石 + 熱水中のシリカ

また、熱水中にシリカが溶けていた場合は

3Mg2SiO4 + SiO2 + 2H2O → 2Mg3Si2O5(OH)4

苦土カンラン石 + 熱水中のシリカ → 蛇紋石

く溶性苦土と緑泥石


話は戻って、

蛇紋石系の肥料を苦土肥料として利用した際、残留物として1:1型粘土鉱物が残る可能性があるということを意識しておく必要がありそうだ。


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