軽石の物理的風化についてまでの記事で軽石の風化について見てきて、軽石に含まれる角閃石等を酸で溶かして孔を空け、そこに水を入れつつ、何度も凍結と溶解を繰り返すことで風化していくという予想が付いた。
次に気になるのが、軽石、特に主の鉱物の火山ガラスは酸化するのか?だろうか。
火山ガラスの主の化合物は二酸化ケイ素(SiO2)になるらしく、これは既に酸化されているので、酸化に因る構造変化は期待できない。
ここで一点、重要な考え方を加えてみる。
火山ガラスで最も有名なものが黒曜石になる。
火山ガラスは二酸化ケイ素を主成分とするため、無色鉱物であるはずだけれども、黒曜石は有色鉱物に分類される(はず)。
黒曜石の黒は何なのだろうか?
火山ガラスには不純物が混じっていることが多いらしく、その不純物によって色が変わる。
採取した地域によって異なるはずだが、火山ガラスには磁鉄鉱等の黒い色の鉱物が含まれていて、酸化具合で赤っぽくなるものもあるそうだ。
黒曜石程ではないにしろ、白っぽい軽石の火山ガラスにも鉄が含まれている可能性があり、水の作用と相成って酸化される可能性があるようだ。
火山ガラスを構成する鉄が酸化することで、火山ガラス全体が脆くなるということはあるのかな?