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軽石は酸により風化が進むか?の記事で軽石の化学的風化の酸による影響について見た。


軽石に含まれる造岩鉱物で酸の影響を受けやすいのものがあるのでは?という内容を記載し、その鉱物の表面が溶け小さくなり外れることで、


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軽石表面の穴の数が増えるのでは?という内容も記載した。




次に見ていきたいのは、軽石を含め様々な石の物理的風化だ。


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棚倉構造線の棚倉西断層


花崗岩の風化だ。

花崗岩は硬いが風化されやすいという特徴があるという内容をよく見かける。


以前、花崗岩から真砂土への記事で記載したが、花崗岩にはある程度の大きさの鉱物が分散するように分布していて、これらの各々の鉱物は温度や湿度に対する反応が異なり、温度に対する膨張や圧縮のしやすさも異なる。


この特徴から季節、昼夜による温度の違いによって、部分的に縮んでは伸びたりし、


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花崗岩表面にヒビが入りやすくなり、


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細かくなって真砂土を経て土になっていく。




今の話を軽石に置き換えてみる。


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軽石は花崗岩と異なり、急激に冷えて固まった火山岩となっているので、ある程度の大きさの造岩鉱物が分布するような構造にはなっていないはずで、各鉱物の温度による伸縮は期待できない。


ただ、温度によって体積が異なる物質として、水があり、その水が軽石表面にある孔の中に入り込んでいる。


この水が冬の夜間の冷気に触れ凍り、日中の暖気で溶けを繰り返すことで、花崗岩の物理的風化に似たような現象が生じる。




上記の内容が実際に起こり得るのか?を調べてみたら、凍結融解作用という用語にたどり着いた。

凍結融解作用 - Wikipedia


この作用は水を多く含む岩石程よく見られるそうだ。

凍結破砕作用 - Wikipedia


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以前触れた霜柱による土壌の発達も凍結溶解作用の一種である可能性が高い。

土壌の保水性の向上を考える5