前回のグラム陰性の細菌とは?では、
栽培にとって非常に厄介な軟腐病の原因であるエルビニア・カロトボーラのグラム陰性の方の特徴を探った。
ざっくりとしたイメージなのであくまで参考程度に留めておくけれども、
エルビニア・カロトボーラは増殖が速く乾燥に弱いという条件がありそうだ。
今回はもう一つの特徴である通性嫌気性について見てみる。
通性嫌気性をWikipediaで読んでみると、下記のように記載されている。
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通性嫌気性生物(つうせいけんきせいせいぶつ)は、そのエネルギー獲得のため、酸素が存在する場合には好気的呼吸によってATPを生成するが、酸素がない場合においても発酵によりエネルギーを得られるように代謝を切り替えることのできる生物である。
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時々、嫌気性の微生物は酸素を好まないという内容をよく見るけれども、
通性嫌気性の場合は山荘があったら普通に好気呼吸を行う。
詰まるところ、
酸素がある箇所では有機物からより多くのエネルギーを得られることになる。
となると、
大雨で通路に水が溜まったような畑で、
嫌気性の微生物に酸素をあてて弱体化させるという意味合いでの酸素供給剤は逆効果の発想ということになると…
酸素供給剤の酸素の発生の仕組みは、消毒に依るものなので、
実際のところは水没したところで酸素供給剤を使用したところで逆効果にはならないけどね。
とりあえずこれで、
軟腐病菌で狙うべきところは乾燥による消毒ではないか?
というアタリが付いた。
酸素の強力な酸化作用で軟腐病菌が死滅することはなさそうなので…
※酸素は強力な酸化剤