ミカンの隔年結果について考えてみるの記事に引き続き、今回も隔年結果について触れてみる。
隔年結果は全国的に困っている現象とのことなので、研究も盛んに行われているはずで、隔年結果から他栽培に活かせる知見が多く見つかるのではないか?と期待している。
とりあえず、隔年結果についての対策について検索をしてみると、大阪府/(温州みかん)ジベレリン液剤による隔年結果の是正効果の実証のページにたどり着いた。
一般的に対策としては、摘果作業を行うそうだ。
摘果というのは、
実が小さいうちにそのまま肥大させるものとそうでないものを選び、そうでないものは取り除いておく作業のことだ。
摘果することによって、残した果実にたくさんの栄養が行き渡り、高品質な果実となる。
ただ、この作業は夏期の高温時に行う重労働である。
これに対して、冬期のジベレリン剤散布という手段があるそうだ。
冬期にジベレリン散布を行うことで花芽形成を抑制して、夏期の実成りの量を減らすのが目的であるらしい。
実成りを減らせば、夏期の摘果作業は軽減される。
ただ、この話で気になるのが、一般的にジベレリンの作用として、種子の休眠打破や花芽形跡の促進がよく言われるけれども、今回の話は真逆だ。
もしかして、冬期のミカンの木の生育にとって不利な時期に花芽形成させてしまって、果実の形成の負荷を大きくして駄目にするといった事を狙っているのか?
もしくは植物ホルモンは高濃度では逆の反応になるといった農薬的な要素を期待しているのか?
ジベレリンについて深く知る必要がありそうだ。
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