前回の脱皮ホルモン由来の殺虫剤の記事で、幼虫の成長には幼若ホルモン(JH)と脱皮ホルモン(エグジソン)が関与していて、これらのホルモンの相対的な濃度によって脱皮をするか蛹になるかが決まるらしい。
この仕組みを上手く活用して異常脱皮を誘導して死に至らしめる殺虫剤がある。
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朝倉書店 新版農薬の科学の脱皮ホルモンの殺虫剤の記述に、植物体内で合成されるエグジソンの話題があって、昆虫の幼虫に対しての一種の抵抗性のような記述があった。
一体どの植物が合成するのだろうか?
作物や緑肥の中で植物エグジソンを合成するものがいたら嬉しいなと。
植物エグジソンを作物で絞って検索をしてみたら、農商工連携モデルを基盤とした都市地域における完全人工光型植物工場研究拠点の形成という報告書で、
ヒユ科アカザ亜科のホウレンソウが20-ヒドロキシエクジソン(20HE)を合成するという記述があった。
植物エグジソンで検索するとヒユ科の植物をよく見かけるし、抵抗性の話題の時もヒユ科であった。
他の植物でも合成されているかもしれないけれども見かけなかったので、仮にヒユ科特有の物質だとして話を進める。
ホウレンソウ以外の作物でもエクジソンの活用を出来ないかと考えてみたところ、
(写真:植物編のアカザ科のシロザから引用)
次世代の緑肥候補としてヒユ科アカザ亜科のシロザがあったな。
シロザがホウレンソウと同様に20HEを合成していれば嬉しいなと。
師も良い土壌にはシロザ(やアカザ)がよく生えたと言ってたし。
菌からもエクジソンが発見されているという話題を見かけたけれども詳細を発見することが出来なかったので触れないでおく。
栽培に甚大な被害を及ぼすヨトウガは日本ではハウスで越冬するかも?という話題があったが、全国的に冬場にホウレンソウを育てるという習慣が出来たら、ヨトウの越冬がほぼなくなるということはあるのかな?