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分げつ盛期から生殖生長期に変わる頃、古い外葉が枯れ始める。

これは上にある葉によって遮光され光合成の効率が低下する為、養分転流と呼ばれる現象により、師管を経て古い葉から新しい葉に糖やアミノ酸を送って枯れるそうだ。

養分転流が発生する際に、古い葉ではノーベル賞の受賞で有名になったオートファジー、新しい葉ではサイトカイニンの蓄積が重要であるそうだ。

オートファジー - Wikipedia


古い葉ではオートファジーによって、分子量の大きなタンパクやデンプンを運搬しやすいアミノ酸やショ糖といった形に変える。

黒糖とショ糖




新しい葉の方のサイトカイニンを見るために有名な研究を紹介する。

下記の内容は講談社 新しい植物ホルモンの科学 第3版の26ページを参考にして作成


tenryu_base


上の図のように葉の右側に体内の移動を可視化できるようにラベリングされたアミノ酸(●)を与えたとする。


tenryu_control


葉の表面に水を塗ったコントロール区では、上の図のようにアミノ酸は分散した。

この挙動に対して、


tenryu_cyto_left


左の葉にサイトカイニンを塗ったものを観察すると、左の葉にアミノ酸が転流し、


tenryu_cyto_right


右の葉にサイトカイニンを塗った場合は、左の葉へのアミノ酸の転流はほぼ見られなかった。

この実験により、サイトカイニンが植物体内での養分転流に関与している可能性が示唆された。


この内容を元に


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イネの養分転流を考えると、生長が盛んな葉のサイトカイニン濃度を高め、古い葉でサイトカイニンがなければ、古い葉から新しい葉へアミノ酸や糖が移行することになる。