ヒスチジンの疲労感の緩和の機能に迫るの記事までで、アミノ酸のヒスチジンとβ-アラニンから合成されるカルノシンが疲労感の緩和の働きがあることが分かった。

ここで気になるのが、機能性食品でヒスチジンが疲労感の緩和に関わるのであれば、同じ量だけβ-アラニンが必要で、こちらも謳う必要があるのではないか?と思うわけです。


というわけで調べてみたら、β-アラニンに限らず、日常生活でとても役立ちそうな報告にたどり着いた。

その報告というのは、近藤衣美 直接的にパフォーマンスを向上させるサプリメントの科学的根拠 - Journal of High Performance Sport 5(2020)93-105で運動と様々なサプリメントの関係が記載されていた。


この報告では、ヒスチジンではなく、β-アラニンの方でカルノシンの記載があり、カルノシンは運動中の活動筋内のプロトンの蓄積に対する即時防御物質の一つと記載されていた。

ここで興味深いのが、すでに緩衝能が高まっている人ではカルノシンの役割は減少しているので、十分なトレーニングをしていない人にとってカルノシンが有効である可能性があると記載されていた。


ここでいう緩衝能というのは、腎臓での重炭酸イオンの産生の記事で見た腎臓での重炭酸イオンの合成能を指すのだろう。


であれば、腎臓の機能を低下させなければ、もしかしたら慢性的な疲労感は少しはマシになるのだろうか?

慢性的な疲労感は脳が疲労を感じ続けているので、腎臓の影響は少ないかもしれない。


脳が感じる疲労というのは何なのだろうな?


それと、今回見たサプリメントの報告は栄養を理解する上での指針になりそうだから、他の成分も読み込んでおいて損はない。