大阪府高槻市にある古墳と徳島の岩の記事で、吉野川付近で栽培をしている方々から聞いた話以降、緑泥石について文化的側面から気になりだした事を記載した。
阿波関連で何か読み物があれば良いなと検索をしてみたら、
やまと研究会から出版されている邪馬壹(やまと)国は阿波から始まるという本にたどり着いたので、購入して読んでみることにした。
内容はえらく断定的で、今までの研究者について避難している姿勢は、これは大丈夫なのかとヒヤヒヤするような書き方をしているが、地域の説明で得られることが多いので読み進める事にした。
天沼矛のモデルとなった上立神岩で見た国生みについての話題を再び挙げるとイザナキとイザナミという夫婦神による国生みの二番目が伊予之二名島で四国を指す。
伊予之二名島で阿波国に当たる神として大宜都比売(オホゲツヒメ)の記載があり、古事記では食物の女神として記載されているらしい。
オオゲツヒメが祀られている神社を調べてみると、
徳島県名西郡神山町にある上一宮大粟神社であるそうで、穀物の粟(アワ)に関係しているそうだ。
この神社がある場所を地質図で調べてみたら、緑泥石帯であった。
ここから冒頭で紹介した本に話題を移すが、興味深い話題として、国生みで重要なポジションに位置する夫婦神のイザナミの方だけれども、イザナミが祀られている神社は徳島県美馬市にある伊射奈美神社で、イザナミに関する神社は美馬周辺にしかないらしい。
伊射奈美神社の場所を調べてみると、
緑泥石帯の山から流れる川と吉野川が繋がった箇所の中洲にあったそうだ。
※今は移設している
吉野川は日本三大暴れ川の一つであって、よくこんな危なっかしい場所に神社があるなと不思議に思ってしまう。
それ故、この場所にあるからこそ、信仰が強くなっていったのかもしれない。
吉野川には緑泥石がたくさん落ちているので、緑泥石が最も自然に集まりやすい場所ということで吉野川の中洲を選んだということであれば良いなと。