ミカンの薄皮にある繊維状のものは欲しい成分が豊富に含まれているの記事までで、ミカン果実に含まれる水溶性の成分を見てきた。
果実内の成分で頻繁に挙がる成分で見慣れないものとして、スタキドリンとプトレシンという物質が目に付いた。
これらの物質から何か興味深い内容にたどり着くかもしれないので、とりあえず検索をしてみた。
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スタキドリンはピロリジン誘導体(上の図)に分類されるアルカロイドの一種であるらしく、スタキドリンとは? 意味や使い方 - コトバンクに拠ると甘味を呈するそうだ。
スタキドリンはプロリンというアミノ酸をメチル化することで得られる。
プロリンも糖原性アミノ酸であるため、スタキドリンが甘味を呈する事に違和感はない。
スタキドリンについて更に検索をしてみると、研究を知る 3.判断 | Ω食草園 | JT生命誌研究館のページにたどり着いた。
JT生命誌研究館といえば、近所にある施設で無料で入れて子供が好きそうな展示も多いので時々行っている。
クロアゲハ等のアゲハチョウの産卵刺激物質としてスタキドリンが挙がっていた。
どうやらスタキドリンはチョウを寄せ付ける可能性がある物質みたいだ。
ミカンの木にとってチョウの幼虫がいる事が良いことなのかどうかわからないが、もし悪い事であればスタキドリンの合成量を減らせばチョウが木に寄り付く頻度は減りそうだけれども、そうはできない理由でもあるのかな?