胆汁酸のタウリンによる抱合の記事で胆汁酸について触れ始めた。

胆汁酸について気になりだしたきっかけが、タウリンについて調べていた時にたまたま目に付いたNature ハイライト:乳脂肪は腸内細菌叢を変化させる | Nature | Nature Portfolioのページになる。


ページのタイトルだけではわかりにくいが、上記の研究の概要に(マウスで)乳脂肪の摂取が腸内細菌叢に影響を与え、炎症性腸疾患に繋がると記載されていた。

この時の発症の要因として、胆汁酸とタウリンの抱合を挙げていた。


上記の内容の繋がりが、今の胆汁酸に関する知見の不足からいまいち見えてこないのだけれども、乳脂肪の脂肪酸の組成が影響を与えるような記述であるので、牛乳の脂肪は体に蓄積されにくい中鎖脂肪酸を多く含み、健康に悪影響を及ぼすことはありません!|牛乳トピックス|うまいぞ!牛乳|東海酪連のページで言っている乳脂肪に中鎖脂肪酸を多く含むことが要因なのだろうか?


前回の記事で、胆汁酸であるコール酸にタウリンが抱合することによって、反応性を抑えているといった内容だったので、コール酸の反応性と炎症の発生を言っているのだろうか?


胆汁酸の理解を進めるために、宮﨑照雄等 タウリン欠乏による胆汁酸代謝の変化 - タウリンリサーチ (2019) Vol. 5を読み進めることにした。




胆汁酸の働きの流れを見てみると、


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肝臓でコレステロールから胆汁酸(コール酸:一次胆汁酸)を合成し、


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タウリン等で抱合する(タウロコール酸:一次胆汁酸 アミノ酸抱合型)。

アミノ酸抱合型の胆汁酸が十二指腸に排出され、腸管内にある脂肪の吸収に関与して、腸肝循環で肝臓に戻る。

上記の反応ですべての胆汁酸を使用するわけではななく、多くの脂肪酸は腸内細菌の働きによって、タウリンの脱抱合により一次胆汁酸に戻る。

この胆汁酸も腸管内にある脂肪の吸収に関与して、腸肝循環で肝臓に戻るが、そのまま十二指腸に残るものもある。


残った胆汁酸は腸内細菌の更なる働きによって、


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リトコール酸と


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ウルソデオキシコール酸が合成される。

リトコール酸 - Wikipedia

ウルソデオキシコール酸 - Wikipedia


これらの胆汁酸も脂肪の吸収に関与する。


リトコール酸の方のWikipediaのページを読んだら、発がん性物質という記載があった。

冒頭の乳脂肪と炎症性腸疾患はリトコール酸を指しているのか?


余談だけれども、リトコール酸の健康被害に関して、食物繊維やカテキン等のポリフェノールの摂取で緩和できるという内容があった。

胆汁酸代謝と大腸がん - ビタミン 91巻 1号(1月)2017

加藤範久教授らが大腸がんの危険因子である2次胆汁酸を減少させるポリフェノールを発見 | 広島大学