星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人


昨年末の太古の生物は酸素によって現れた銅を活用したの記事で

衝撃的な書籍と出会ったことを記載した。


この本が学生の頃にあれば、

きっと人生は今とは違う方向に向かっていただろうなと思える程の衝撃であった。


農学や細胞学を勉強していてここまで生物と金属にピックアップして記述している本は見たことがなかったし、

この視点は農学を学ぶ上で理解を急激に進めるための手引となることは間違いない。


というわけで、

再び読み始めたわけだけど、


この本の序盤で、


星屑から生まれた世界 - 株式会社 化学同人 38ページより引用


アーヴィング - ウィリアムズ(I-W)系列と呼ばれる法則の図が紹介されている。

2つの図があり、左側が化学データで右側が生物学データを示している。


各々の説明の前にどちらの図でも共通の横軸を見ると、

肥料を扱っている人ならば誰もが見たことがあるイオンが並んでいる。


そう!

肥料の微量要素だ!


両方の図が微量要素を表しているということを踏まえた上で、

再び両方の図を見てみると、


まずは左の化学データだけれども、

これは各イオンの陰イオンとの結合の強さを表している。


陰イオンとの結合で記載されているのは4種の陰イオンとの結合だけれども、

全ての金属イオンでどのパターンでも共通の結合力を示している。


この中で、Cu2+(銅イオン)の結合力が圧倒的に高いことがわかる。

結合力というのはアルミニウムイオンが良い例だけれども、

強い結合力があると、結合してしまった諸々のイオンが不活性になり毒性を示す。

酸性土壌で生きる植物たち


左の図の結合力の話題を踏まえた上で、

右側の生物学データを見てみる。

生物学データは細胞内の各金属イオンの濃度を示しており、

これが左側の化学データと真逆の結果となっている。


結合力の強い銅イオン(Cu2+)は極力細胞内に蓄積させないのね。


この視点で見ると、

植物においても微量要素を利用するわけだけど、

おそらくマンガンイオン(Mn2+)が比較的良く使用され、

右にいくに従って徐々に使用量が減り、

銅で一旦ほぼ蓄積せず、亜鉛(Zn2+)で戻る。


この図で各微量要素の必要量と、過剰時の毒性がイメージしやすくなった。


この図を見て、細胞学は何か良いなと、

再び細胞学の本を読み返してみたいと思った程だ。


植物体内での各微量要素の動きを知りたくなった。