鉄鉱跡近くにある鍾乳洞で天川村洞川は石灰岩(堆積岩)が隆起して山が出来たことがわかった。
そんな中で鉄の鉱床もあった。
天川村洞川の鉄鉱跡にてで洞川の地質を調べてみたら、
五代松鉱山の箇所は花崗岩になっていた。
花崗岩の隣の箇所を調べると堆積岩であって、母岩の形成された年代が1億年近く異なっていることから、ここらへんにある鉱床は、石灰岩の地質に対して花崗岩マグマが貫入したスカルン鉱床と呼ばれるものらしい。
とりあえず用語を整理しておく。
花崗岩はマグマ由来の火成岩の内、マグマが噴火せずに地中で固まった深成岩
(図:株式会社誠文堂新光社 / 増補版 地層の見方がわかる フィールド図鑑の21ページより引用)
貫入というのが上の図のところの青い層(石灰岩)のところにピンクのマグマが入り込んでいることを指し、貫入したマグマが周辺の石灰岩によって冷やされ固まったものを貫入岩と言う。
この時、マグマ周辺の石灰岩はマグマへの接触作用で構造が変化し変成岩となる。
この時の変成岩のことをスカルンと呼ぶ。
これらのことを踏まえた上でWikipediaに記載されているスカルン鉱床の説明を読んでみると、
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スカルン鉱床とは、熱水鉱床の一種である。石灰岩などの大規模な炭酸塩岩が発達する地域で、花崗岩などが貫入した際に発生する熱水により、交代作用が起こり、炭酸塩岩が単斜輝石や柘榴石などに置き換えられることがある。これがスカルンである。この時、鉄や銅をはじめ亜鉛や鉛などの有用な金属が、酸化物や硫化物の形で一緒に沈殿することがあり、これが大規模に発達すれば、スカルン鉱床として開発の対象となる。
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五代松鉱床はスカルン鉱床であったため、鉄鉱石を採掘出来たことは納得。
スカルン鉱床の形成時に石灰岩自体も変成岩に代わり大理石へと変わる。
洞川で見かけたとても目立つ真っ白な石は大理石だったのかな?
下記のような新聞記事もあったし…
天平の台座再び - 洞川産の大理石使用/興福寺の国宝「華原磬」 | 社会 | 奈良新聞WEB