砂状苦土石灰と粒状苦土石灰、肥料袋の裏を見ると成分構成は同じなのに価格が違う。
こんな背景の中で、安い方の砂状苦土石灰を購入して良いのか?
そんな話題になりました。
たしかにここの判断は非常に難しい。
なんせ、保証成分が同じなのに価格が違う。
価格が高い方が優れている様に感じてしまう。
だけど、こんな風に考えてみるのはどうだろう?
粒状苦土石灰の方が製造にかかるコストが高いだけ。
(実際はわかりません。たまたま粒状の方が高かったからこう記載しています)
そう感じると、途端にどちらも同じ品質に見えてきません?
という前ふりを踏まえた上で本編開始。
肥料の基礎知識として、水に溶けなければ効果を発揮しない。
さらに苦土石灰に含まれる炭酸苦土(マグネシウム)と炭酸石灰(カルシウム)は水にはほぼ溶けず、根や有機物から発せられる酸に溶けて肥効を発揮する。
※栽培ではマグネシウムと苦土、カルシウムを石灰と呼んでいる
それらを踏まえた上で、
砂状苦土石灰と、
粒状苦土石灰をじっと見てみると、溶けにくいながらも、砂状苦土石灰の方が土壌中で速く溶けて肥効を発揮する様に見えてくる。
実際のところ、このイメージはとても大事で、土壌のpHが心配なところでは砂状の方が好ましく、土作りとして長く肥効を発揮してほしいところでは粒状の方が好ましい。
粒状になると、見ての通り石(鉱物)になるわけで、より石っぽい形のもの程、土作りに向いていると思って大きく外れはしないだろう。
さらに、石っぽいものの方が風で飛ばされることが少ないので、肥料播きの最中に風で舞うことがあまりない。