前回までで、火山由来の岩石で最も多い長石が自然界の諸々の作用によって粘土鉱物になり、
粘土鉱物から更に作用を受け保肥力を増すことを記載した。
以前、土壌中のアルミニウムが腐植を捉えるという事を記載した。
腐植というのは、
成果を求めるためにシンプルに捉えたとすると、
植物の死骸が土壌の微生物によって分解されたもの。
腐植と粘土鉱物が結合することで、
腐植が粘土鉱物が更に変質してしまうことを防ぎ、
粘土鉱物が腐植が微生物によって分解されてしまうことを防ぐ。
この安定状態になった時、
様々な植物にとって快適な環境になる。
栽培者にとっては作物の秀品率が上がり、必然的に収入も増える。
ここまできて思うことは、
植物は死んで朽ち果てることで根元にあった粘土鉱物と作用して、
次に生えてくる植物が快適に過ごせるような環境を設ける。
植物は自身の体を固くするためにリグニンを生み出したけれども、
リグニンが根元で分解されることによって土壌にある鉱物と馴染む(と考えられてる)。
この現象は偶然発生した現象なのか?
それとも、植物は様々なものを合成してきたけれども、
自身を固くする且つ、土に(植物にとって)良い作用を与える物質が残ったのか?
この答えは得られないけれども、
言いたいことは自然は良く出来ているな!と
そういう偶然だか必然だかわからないような綺麗な現象が非常に多い。
この絶妙なバランスを崩すとすぐに変わるのが更に現象の秀逸さを物語る。
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