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カテゴリー : 堆肥・肥料/page-4

 

ボカシ肥作りの材料でトレハロースの添加を見かけた

嫌気発酵の米ぬかボカシに作物への発根促進効果はあるか?ボカシ肥作りで材料でトレハロースを入れているという内容を見かけた。何故これから発酵させるものに対してトレハロースを加えるか?ということが気になった。何故ならば、トレハロースは真核生物の微生物、つまりは糸状菌等の菌が日常的に合成するものであって、植物が菌根菌に感染した際に植物の根と菌が交換するものであったり、ペニシリウム・ロックフォルティとラウリン酸と菌根菌酵母による発酵食品のパンの中にもトレハロースが含まれている。パン作り...

 

牛糞堆肥による土作りを勧めてくる方の腕は確かか?

11月頃になると毎年栽培について話す機会が多くなってくる。その中でかなりの頻度で質問される内容について書いておくことにする。牛糞等の家畜糞堆肥に依る土作りのことだ。家畜糞は成分的には有機質肥料に近いものがあって、土作り用の堆肥ではない。堆肥という名前で読んでいるのが諸悪の根源で、牛糞堆肥で土作りを行うことは望ましくない。※牛糞を有機質肥料と捉えて超高品質の米を収穫している方がいる。家畜糞堆肥による土作りを止める勇気をこの手の話をすると、そんなはずはない...

 

何故ゼオライトではなく、モンモリロナイトを推すのか?

堆肥の使用の際に粘土鉱物を使用するが、何故ゼオライトではなくベントナイト(モンモリロナイト)を推しているのは?という話題になった。※今回の記事はベントナイトは主にモンモリロナイトで構成され、ゼオライトは沸石ということになっているが、ベントナイトの説明でよく記載されている火山灰が変性作用によって形成されたものが多いということをイメージして投稿している。※朝倉書店 粘土鉱物学 -粘土科学の基礎- 新装版によるとベントナイトの方はスメクタイトとして扱われているものベントナイ...

 

枯草菌の研究で使われる培地はどんなもの?

前回の乳酸菌の培養の知見を堆肥製造の知見に活かせるか?の記事で乳酸菌の培地の構成を見た。培地というのは微生物の研究において、調査したい微生物のみを増殖させて解析を行うための一種の微生物の住処で、微生物の研究において最適な培地の探索が難関だと言われる。人工的なものではあるけれども、培地の構成には自分の知りたい微生物の特徴を探る為のヒントが詰まっていると言える。この話を聞くと、おそらく頭に浮かんでくる土壌微生物がいるはずで、その微生物の培地も気になるはずだ。そう!枯草...

 

乳酸菌の培養の知見を堆肥製造の知見に活かせるか?

Arancioさんによる写真ACからの写真前回、ライ麦パンのパン種であるサワードウについて触れた。HiCさんによる写真ACからの写真 ※写真はドライイーストサワードウはイースト + 乳酸菌で乳酸菌はライ麦の実に自生している菌を培養するそうだ。乳酸菌の培養の話題で乳酸菌はちょっと贅沢な細菌らしく、培養には糖類やアミノ酸以外にビタミン等も意識する必要がある。ふと堆肥として微生物を活用する時、ビタミンを意識するといった話題を見たことがないなと思った。学生...

 

パンから得られる知見を栽培に活かせるか?

前回のパンから得られる知見を堆肥製造に活かせるか?の記事では、はなたれ君さんによる写真ACからの写真パンの外側のクラストカラーのメイラード反応において、焼き上げる前のパン生地に乳糖と乳タンパクを添加すると反応の温度帯が下がるという内容を記載した。今回は今まで同様、吉野精一著 BLUE BACKS パンの科学 しあわせな香りと食感の秘密に記載されている内容からハッとしたことを紹介する。上記の本のパン作りのメカニズムの章の乳酸菌と酵母の共同作業...

 

パンから得られる知見を堆肥製造に活かせるか?

パン生地に脱脂粉乳でクラストカラーの改善の記事ではなたれ君さんによる写真ACからの写真パンのクラストの綺麗な褐色はメイラード反応とキャラメル反応に依るもので、メイラード反応は乳糖や乳タンパクを加えるとメイラード反応の温度帯が低くなるらしいという内容を記載した。合わせて文中で腐植酸はメイラード反応と紅茶の製造の話題の際に挙がった酵素的褐変に依るものが主らしいと内容も記載した。酵素的褐変は常温で進行するとして、紅茶の製造は酵素的褐変を活用するアルミニウ...

 

国産小麦はグルテンの量が少ない?

前回のフランスパンは他の国のパンと何が違う?の記事で、フランスの国土から収穫できる小麦はグルテンの量が少なく粘弾性が低い為、粘弾性を低下させるような糖や油脂類をパン生地作成で使用することが出来ずにハードパンになった。という話を記載した。この話を見て、ふと日本の小麦もグルテン量が少なく、粘弾性が必要なパンや麺に向いていないという話を思い出した。拙い作物学の知識を一生懸命思い出すと、確か品種の問題ではなく、日本の土質や気候の問題だったはず。国産小麦の大きな特徴として、グルテン...

 

冬野菜の生産性の向上は地温から

今回の話と上の写真の時期があっていないけれども、冬野菜の生産性を上げる為にはどうすれば良いか?という話題があった。生産性を上げるならば、土を徹底的に見直すことという当たり前の返答になるのだけれども、それだと目標決めが難しくなるので焦点を絞ってみる。焦点を絞る為に師のところの話を持ち出そう。栽培の中心にはいつも化学や野菜の美味しさとは何だろう?の記事で話題に挙げた魔法のような栽培環境なんだけれども、驚きの成長の速さ、且つ美味しい野菜が収穫できた畑で顕著に目立っていた...

 

曽爾高原はススキの連作障害に困らなかったのだろうか?

曽爾高原のススキたちが土とは何か?を教えてくれる曽爾高原のススキを見ていて、栽培に関与する者であれば不思議に思うことがある。ススキの需要が減って一時期はスギの山になったことがあるらしいけれども、スギの期間を除いたとしても、古典のレベルの時代からずっとススキを育てていた。ススキの連作障害問題に困ったことはないのか?ということ連作障害といえば養分に依るものと特定の病原性微生物が増加するものに依るものがあるけれども、古典の時代からの連作であればどちらの問題も発生して...

 

食害虫防除としての草生栽培の可能性を探る

チョウ目昆虫の幼虫の休眠の記事までで昆虫の事を色々と見てきて思ったことがある。それは前にも触れた草生栽培の食害虫の防除の可能性だ。草生栽培は課題を明確化するかもしれない地域のお年寄り達は畑に草を生やしたら虫が多くなるから畑を綺麗にしておけというけれども、虫に対する防除というのは株を健康に育てた上で抵抗性誘導することだ。周辺の畑が抵抗性誘導をしていたとしたら、腕の無い栽培者の畑が集中砲火を食らうわけで技術力がないことが露呈される。病害虫の予防は御早めに...

 

年々勢いが増すと予想される台風に対して出来ることはあるか?

何年前だったか、農研機構の研究報告会の案内がきて参加してみた時の事、米の育種(品種改良)の話題で、温暖化により米の秀品率が落ちると予想される為、高温耐性のイネの品種の開発が急務という報告があった。この話は高温耐性だけで話が終わらず、台風の被害の軽減の話題にも繋がっていった。演者は気象学は専門ではないということを添えた上で、izu3さんによる写真ACからの写真今後の台風は年々数が減る代わりに一つずつの台風は大型化する為、台風軽減の対策は急務であると報告していた。...

 

グリーンタフはどこにある?

シリケイトメルト内の水による反応までの記事でグリーンタフの形成に関連する現象を見てきた。粘土鉱物の話題になると時々聞かれることとして、秋田で採掘できる粘土鉱物が土壌改良効果が高いという話題が挙がる。昨日の記事までを参考にすると、各地のグリーンタフの肥料としての質を判断できるようになったかもしれない。現時点での知識で秋田で採掘できる粘土鉱物を判断してみよう。…とその前に、そもそも日本列島でグリーンタフ(Green Tuff)が分布しているところはどこ...

 

粘土鉱物が出来る場所

前回の記事では、粘性の高い流紋岩質の岩の中の石英に注目して、石英に凍結しない水を含んでいる強度の低下に関与している可能性があることが分かった。土を理解する為に石英を見詰めるこの現象は石英に限らず、珪酸塩鉱物に言え、これこそが、ベントナイト資材の白っぽい方に当たるのではないかと。ちなみに株式会社誠文堂新光社から出版されている増補版 鉱物・岩石入門の126ページの人間が利用する鉱物の章で、沸石凝灰岩の紹介があり、流紋岩質の凝灰岩が地...

 

竹野のグリーンタフを見ながら土の形成に思いを馳せる

山陰海岸ジオパークの竹野町田久日のグリーンタフの記事で兵庫県の竹野海岸付近で、とても綺麗なグリーンタフを見た。あまりの綺麗さに感動したし、それ以上に今まで栽培面で疑問に思っていた事に対して何らかの突破口が見えた気がした。グリーンタフに抱いていた疑問が何だったのか?の前に、改めてグリーンタフに触れると、タフという用語には凝灰岩という意味があり、凝灰岩の採石場跡に行ってきたグリーンタフは火山岩が形成される際に水を含む事で、火山岩中の輝石や角閃石といった...

 

山陰海岸ジオパークの竹野町田久日のグリーンタフ

以前、世界ジオパークである山陰海岸ジオパークの玄武洞と浦富海岸を訪れた。赤土の理解のために玄武洞へ浦富海岸で大きな花崗岩と出会うこれらの個所は地質系で各地を周り始めたばかりで、拠点で書籍を購入する習慣がなく、今思えば残念に思う。フォッサマグナと地すべりと農業大鹿村の中央構造線安康露頭先週の日曜日にふと思い立って、山陰海岸ジオパーク宛に下記のページでダウンロードできるガイドブックを売ってくれないかとお問い合わせをしてみた。※玄武洞から何を得たか?という内容を添え...

 

ヨトウ対策は植物ホルモンの視点から

栽培でヨトウに困っているという話をよく聞く。ヨトウというのはヨトウガの幼虫で、所謂イモムシだ。チョウを含む鱗翅目の幼虫の中で夜行性の部類に入る。ヨトウガ - Wikipedia前回のカリバチとミツバチの誕生の誕生の話を踏まえると、カリバチは暗くなったら巣に帰るので、その後に活動する夜行性の幼虫というのはニッチを狙ってきたなと感心する。ヨトウガを防除するために殺虫剤を利用する方が多いけれども、昼は地中に潜っている為、防除の時間帯を遅くしなければ効かないとこれまた厄介。 ...

 

アザミウマによる食害の軽減の一手としてのジャスモン酸

害虫獣実写フリー素材 | MiraiS前回の病気の予防は昆虫を意識し、昆虫から学べの記事で、作物の病気の感染は虫に食害された穴から病原菌が体内に侵入することで発病することが多い為、食害被害を減らすことこそが予防に繋がるという内容を記載した。であれば、病気の予防は適切なタイミングで殺虫剤を使用することになるわけだけれども、その前に触れておきたいことがある。というわけでアザミウマと植物の相互関係について調べた時の結果を紹介する。アザミウマと植物の生物間相互作用とそ...

 

椰子の実の脂肪酸と菌根菌

前回のヤシガラを試したら綺麗な細根が増えたらしいの記事で、ヤシガラを試したら細根が増えたというやりとりから、ヤシガラの元である椰子の実の成分を調べ、ヤシガラにも多少実の成分が含まれているであろうという仮定から、脂肪酸が植物の根に与える影響を調べてみたら、菌根菌であるアーバスキュラー(AM)菌の単独培養の研究に行き着いた。今回は更に椰子の実に含まれる脂肪酸の内、By Calvero. - Selfmade with ChemDraw., パブリック・ドメイン, Link...

 

ヤシガラを試したら綺麗な細根が増えたらしい

綺麗な細根の発根量を増やしたいと試行錯誤されている方から、ヤシガラを組み込んだら発根の質が挙がったという話を聞いた。発根に良い影響を与える成分があるのでしょうか?と質問があった。ヤシガラ肥料と言えば、土壌の排水性を向上させる為に活用される方が多く、繊維質が豊富で、カリが比較的多めの肥料として出回っている。カリは根肥と言われるので、カリが発根に良い影響を与えたのだろうか?繊維質を入れたことで根腐れしにくくなったという要因もあるだろうけれども、それだったら他の...

 

栽培中に作物が感じているストレスとは何だろう?

肥料に関しての質問で、収穫時期をはやめたいや葉物野菜をなるべく長く収穫できるようにしたい。といった内容が挙がることがある。これは作物の成長ははやくしつつ、開花は遅くしたいということで、肥料で実現できるとすれば、健康に育った野菜は人の健康へと繋がるはずの記事の内容に繋がっていく。実際に上記のようなことは肥料で可能であるのか?が気になるところだけれども、この話に関して興味深い内容がある。葉面散布等の追肥では、アミノサンプロ - 株式会社京都農販アミ...

 

人にとっての旨味成分が植物の発根を促進するか?

野菜の美味しさとは何だろう?カロテノイドの話で、横濱鶏という鶏肉から煮ると黄金色の油が出てくるという話題があった。これは所謂ダシにあたるので鶏肉から出てくるダシについて調べてみたら、イノシン酸という物質名が出てきた。パブリック・ドメイン, Linkイノシン酸  Wikipediaイノシン酸といえば、鶏肉に限らず、魚粉(魚系のダシ)にも含まれている三大旨味要素の一つ。野菜の美味しさとは何だろう?食味の向上の記事で魚粉肥料で作物の品...

 

野菜の美味しさとは何だろう?マグネシウム

不思議に思っていることがある。マグネシウムは苦い土と書いて苦土(くど)と読む。これはマグネシウムを舐めると苦いということが由来らしい。苦土と書いてクド。マグネシウムのこと海水塩から抽出できる苦汁(にがり)の主成分が塩化マグネシウムで、苦汁は文字通り苦いらしい。にがり - Wikipedia苦味と言えば、人体にとってなるべく避けたい味のはずだけれども、昨今の健康に関する情報ではマグネシウムの重要性を頻繁に見聞きする。何故マグネシウムは苦いのだろう?...

 

野菜の美味しさとは何だろう?カリウム

露地、ハウスに限らずカリウムが不足しているという症状を頻繁に見かける。不調の畑でカリウムの追肥を多めにしてみてはというだけで幾分問題が軽減されるのがその証拠。最初に疑えというぐらいカリウムは大事農学を学ぶ際によく言われることとしてカリウムは土壌や川から引いた水に豊富に含まれているから欠乏しにくいということがあるけれども、あそこの畑がカリ不足それはあくまで土を大切に労った方の畑での話のはずで、感と経験の名の元に隣の畑が良かったからうちもそれをするの方針では、おそ...

 

野菜の美味しさとは何だろう?ポリアミン

HiCさんによる写真ACからの写真前回の野菜の美味しさとは何だろう?オルニチンの記事で、だだちゃ豆に豊富に含まれている旨味成分であるオルニチンについて触れた。前回の内容でのオルニチンは、有害なアンモニアを尿素回路を経て、害が少ない尿素へと変わる反応の際に利用されることを見た。今回は植物体内で他にないか?ということで追加で検索してみた際に見つけた内容を紹介する。草野 友延 植物におけるポリアミン研究の現状 Regulation of Plant Gr...

 

野菜の美味しさとは何だろう?オルニチン

HiCさんによる写真ACからの写真前回の野菜の美味しさとは何だろう?GABAのことの記事で、美味しい枝豆ことだだちゃ豆の特徴の一つにGABAの多さがあった。他に目立った特徴として旨味の成分であるオルニチンも多かった。By NEUROtiker - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Linkオルニチンといえば、ガイムさんによる写真ACからの写真シジミに多く含まれる旨味成分ということで有名だ。人がオルニチンを摂取すると美味いと...

 

野菜の美味しさとは何だろう?GABA

野菜の美味しさとは何だろう?ということを主題として、人が美味しさを感じる要素や仕組みを調べている。肥料で食味を向上させることが出来るのであれば、野菜をより多く食べる人が増え、野菜の摂取からより健康になる人が増えるのではないかと野菜の美味しさとは何だろう?食味の向上土地や栽培で味覚が向上している作物を思い浮かべてみたら、HiCさんによる写真ACからの写真山形県で栽培されているダイズ(枝豆)のだだちゃ豆が思い浮かんだ。だだちゃ豆で有名な話といえば、/*...

 

野菜の美味しさとは何だろう?食味の向上

主に高級飲食店に出荷している方たちから食味の向上の為に施肥の主として有機質肥料の魚粉肥料(フィッシュミール)を活用している。という話題が頻繁に挙がる。この後に続く話題としては、魚粉肥料は年々入手が難しくなっていて、米ぬかボカシを作ろう!仕込んでみる!菜種油粕肥料でどこまで代替出来るのか?意見を求められるのだが、返答に悩む。なぜなら、これらの肥料が作物の食味にどのように関与しているのか?が想像つかないからだ。おそらく、魚粉はダシと...

 

野菜の美味しさとは何だろう?味覚の増強

今回も思い出話から始めよう。fuaさんによる写真ACからの写真手元に写真がないので素材サイトの写真をイメージとして載せておく。師の元で栽培を学んでいるある日の事、京都府の職員の方々にバーベキューに誘われ、師から破棄のニンジンを渡され、持参して参加した。栽培の中心にはいつも化学この時はじめて師のニンジンを炭火ではじめて焼いただけのものを食べたのだけれども、その時食べた味というのがまるで洋菓子を食べているような特徴的な甘さがありつつも、砂糖菓子にあるような途中から...

 

野菜の美味しさとは何だろう?

随分前の話で写真がないので、文章のみになってしまうのだが、栽培の師の畑で魔法のような現象を見た。栽培の中心にはいつも化学農薬を使用しないで栽培していた師の畑で最も環境が良かった土壌で、夏に畝を立て、ダイコンのタネを直播して栽培を開始した。元肥は米ぬかボカシ肥のみだった。米ぬかボカシを作ろう!仕込んでみる!他の畑と比較して、はやい成長ですぐに間引き菜としての収穫を開始した。間引きが一通り終わった後、嫌気性米ぬかボカシ肥を一回追肥として与え、そのまま成長を...

 

草生栽培は課題を明確化するかもしれない

肥料とはまったく関係ない所用で、トウガラシを栽培している方の畑に行き、興味深い現象と出会った。この畑では秀品率と効率化を高める為に試行錯誤し、草生栽培のような形になりつつある畑で、畝幅と通路を大きくとり、除草作業を集約化させていた。トウガラシは肥料を多く必要とする作物で、多く肥料を与えつつ、余剰は通路の草に吸収させ、有機物にして土に還元するスタイルが確立しつつあった。※この畑は無農薬で栽培されている今年になってエノコロがちらほらと生え始めているということな...

 

硫酸塩系肥料の残留物がある土を緑肥で解決したい

植物にとって硫黄は超重要な物質であって、再利用の仕組みを発達させた。硫黄が超重要な物質でありながら、根が硫酸イオンをあまり吸収できないのは、おそらく土壌中に硫酸イオンが少なかったのだろう。基肥で硫酸苦土肥料を仕込む前に昨今、土壌に硫酸イオンが多い状態が多いという話題が挙がりやすいのは、By Edgar181 - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link硫安という工業的に製造された肥料が現れたからだろう。ハーバー・ボッシュ法と緑の革命...

 

基肥で硫酸苦土肥料を仕込む前に

天然の硫酸苦土肥料を基肥で使用しているケースを良く見かける。硫酸と繋がった苦土(マグネシウム)の肥料でマグネシウムは光合成(生産性)に関与した要素ではやくに成果が出るので使用量が増えているように思える。苦土と書いてクド。マグネシウムのこと肥料名の接頭語で速さを知る塩(えん)の肥料を使用する時は肥効よりも残留性に意識しないと後々面倒なことになるわけで、塩と書いて、「しお」と読みたいけどここでは「えん」で天然とはいえ硫酸苦土肥料を基肥で使用する場合、残留する硫酸根(硫...

 

生ゴミの消臭はベントナイトで

住宅地に畑があって栽培をしている方との話で、有機質肥料の魚粕を使いたいけれども、近隣住民へのニオイを気にして使用できない。油かすも魚粕と同じように成果が出るだろうか?という話題があった。この話題に対して返答ではないけれども、ちょっとした小話がある。生ゴミを毎日土に埋めている。糖質の多いものや油っこいものを入れると、土に埋めたといえ少し臭う。生ゴミを土に埋める前に、ネコの砂等でも利用されているベントナイト(モンモリロナイト)を振りかけて土に混ぜるようにしたと...

 

発根量が増したアオサ肥料

KJIYUさんによる写真ACからの写真アオサのグリーンタイドで海と藻類の話を〆ようかと思ったが、誠文堂新光社から出版されているネイチャーウォッチングガイドブック 海藻という本のトピックで、栽培者にとって重要な話題があったので触れておく。アオサの仲間の利用というトピックで、/*******************************************/アナアオサなどは食用としては品質が劣るとされ、利用は少ない。しかし、資源量が多いためアオノリの代用...

 

殺菌剤とブドウの品質

地形と土壌とテロワールに引き続き、ワインの原料となるブドウの品質について。河出書房新社から出版されている新しいワインの科学という本に農薬とブドウの品質の話題があった。農薬を使用するとワインの品質に影響があるか?というもので、ボルドー液を例に話が進んでいた。ボルドー液といえば、硫酸銅と消石灰を混合して作成した殺菌剤の事で、銅の強い結合力に期待した農薬となっている。銅の機能を活かした農薬、ボルドー液チョコクロワッサンさんによる写真ACからの写真...

 

春の入水後に緑藻が繁茂した

毎日通る道に生産緑地があって、水田がまとまった地区がある。そういえば、都市型農業の水田を毎日見る機会は今まで無かったなと、毎日水田を意識しながら移動してみた。5月の大型連休も終わり、梅雨へと向かう時期、徐々に田に水入れを始めていたわけだけれども、春の入水入水が終わり、しばらく静置していると、水の表面が緑で覆われていた。緑藻が一気に繁茂したのだろうか。太陽と海と藻類たち諸々の事情で撮影できなかったけれども、もっと緑に覆われている水田が...

 

落ち葉のハンバーグ

食品残渣系の堆肥にダニが湧いたから始まったダニの話。ダニは他の八本足の節足動物と異なり、様々な食性があって多様性がある。人の社会に有害だとされるダニは今の所全体の1割程とされ、今後のダニ学の発展によって、有害のダニの割合は下がっていくものと思われる。その中で有害で割る目立ちするダニとして、ホウレンソウとダニの話とナスの施設栽培に迫りくる脅威を紹介した。これらを踏まえた上で、バークの下の落ち葉たち最初の話題であった。ハウスミカンのハウス内で試しに...

 

園芸資材のミズゴケを土に混ぜた

ランを育てる人がいないので、園芸資材のミズゴケが余っているから何かに使わないか?と聞かれたので、これからラッカセイを育てる土に混ぜてみた。が、ミズゴケが軽くて、なかなか土と混ざらない…ミズゴケだけれども、学生の頃に研究室でクンシランを育てることになって、その時にミズゴケを利用したことを思い出した。様々なところに記載されている内容を読む限り、ミズゴケはその名の通り、ミズゴケ属の蘚類のコケを集めて乾燥させたもので、苔類のコケをマ...

 

酸素供給剤と水溶性カルシウム剤の混用はダメなのか?の続き

前回の酸素供給剤と水溶性カルシウム剤の混用はダメなのか?の記事で、硫酸石灰と過酸化水素の組み合わせで起こりうる反応を見た。某SNSで見かけた質問の続きで硫酸石灰と酸素供給剤の混用が心配であれば、塩化石灰との組み合わせはどうか?というものがあったので、今回は塩化石灰について見ていく。塩化石灰というのは、化学式がCaCl2で表される塩酸との塩(えん)で、塩酸が強酸であるので非常に溶けやすく、道路の凍結防止剤等でも活用されている。塩化石灰を溶かした後の話に移り、塩素イオンを塩酸と捉えて...

 

酸素供給剤と水溶性カルシウム剤の混用はダメなのか?

先日、某SNSで下記のような質問を見かけた。/****************************************************************/M.O.X(過酸化水素水)の混用についての質問なんですが、銅剤や鉄剤、石灰硫黄剤との混用がダメなのは容易に想像できるのですが、液肥の水溶性カルシウム剤との混用もやはりダメでしょうか?/****************************************************************...

 

酸素供給剤についての可能性に迫る

先日の京都八幡のとらこ株式会社さんで堆肥の有効活用の話をしましたの際にこれからの栽培には酸素供給剤が重要な要素になるだろうという話題になった。今まで投稿して記事を改めてみると、酸素供給剤は酸素の放出以外にも価値があるように思えてきて、今一度酸素供給剤についてまとめてみることにする。酸素供給剤というのはその名の通り、酸素が発生する肥料のことを指す。酸素供給剤は過酸化石灰(CaO2)というもので水に触れると下記の反応になる。CaO2 + 2H2O → Ca(OH)...

 

食品残渣系の堆肥にダニが湧いた

バークの下の落ち葉たち先月訪れた佐賀のハウスみかんのハウス内で、様々の堆肥を試しているが、食品残渣からダニが大量に発生した。これらのダニは問題ないのでしょうか?という話題が挙がった。この話題の後にダニって何なのだろう?と検索してみたが、総論的なものが見つからなかったので、朝倉書店から出版されているダニのはなし -人間との関わり-という本を購入して読んでみた。ダニというのは何なのか?から整理すると、ダニはクモと近縁でクモとの大きな違いは頭、胸と腹の区別が...

 

アミノ酸生成菌が関与した黒糖肥料

三番蜜を凝縮した黒糖肥料最近、黒糖肥料の話題がやたらと挙がる。その背景として下記の記事がある。土壌の微生物にとっての餌とは何だろう? - 京都農販日誌黒糖肥料の説明を読むと、アミノ酸生成菌による発酵という内容が記載されている。アミノ酸生成菌といえば、化学同人の酵母の生命科学と生物工学という本で、アミノ酸の合成に酵母を活用する為の研究が記載されていたことを思い出した。もし黒糖肥料の製造に酵母が関与していて、アミノ酸を丁寧に抽出せずに酵母も含ま...

 

バークの下の落ち葉たち

佐賀県のハウスミカンの産地を訪れた。ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らないミカンの木の根元にハウスの落ち葉を敷き、その落ち葉の上にバークを積んだ箇所にて、バークをほじくって、ミカンの葉の腐熟状態を見てみると葉の表面で紫色になっている箇所があった。栽培をしている方に聞いてみると、この葉の紫色はいつも発生しているらしい。この紫色はいったい何なのだろう?草本の作物でリン酸欠乏になった時に葉がうっすらと赤紫になるものと似てい...

 

家畜糞堆肥による土作りを止める勇気を

農文協の現代農業9月号の廃菌床の特集で紹介していただきました昨年2018年8月5日に発売されました農文協の現代農業9月号に記載されている内容で、年々低下している秀品率をV字回復したという話題がある。株式会社京都農販のいちメンバーとして、京都の生産性の向上の取組を評価していただいたからか、次はここに行って欲しいという紹介や、お問い合わせから栽培状況を見て欲しいという連絡を受けるようになり、日本の様々な産地に行く機会が増えた。カテゴリー:勉強会・講演秀品率が年々低下していると...

 

もう春ですね。落ち葉の間からヨモギ

久しぶりの晴れの日、落ち葉が敷き詰められた林床で、おそらくヨモギらしき葉が落ち葉の間から出てきていた。最近栄養に興味がある我が家で、ヨモギは体に良いと良く聞くけれども、あの苦味が体に良いのかな?という話題が挙がった。自分の今までの経験からの引き出しから、苦味があって健康に良いという栄養は何だろう?と考えてみたところ、そういえば、マグネシウムが舐めてみると苦いから苦土(くど)と呼ばれていることを思い出した。苦土と書いてクド。マグネシウ...

 

過酸化水素が関与する酵素

酸素供給剤が効く時に働く酵素で酸素供給剤こと過酸化石灰から発生する過酸化水素から酸素を発生させる酵素であるカタラーゼを見た。カタラーゼは過酸化石灰を酸化する際に補酵素としてマンガンとヘムを利用するのだという。ビタミンを理解する為に補酵素を知る過酸化水素が関与する酵素を思い返してみると、キノコがリグニンを分解する際に利用するリグニンペルオキシダーゼという酵素で過酸化水素を利用していた。キノコは消毒液がお好き?化学反応は下記になる。フェノール性化合物 ...

 

栽培の中心にはいつも化学

時が流れるものははやいもので、私が大学院を休学して京丹後で住み込みをしながら栽培を学んだのはかれこれ10数年前。私は(今でいうところの)スタートアップの初期メンバーとして、職人の長年の技術を短期間で習得することが出来る漠然とした何かを発見するをテーマで、栽培技術を習得しつつ、テーマを解決する解を考えながら日々を過ごしていた。師は農薬を使わない栽培を行い、所々で草と共存するような半自然栽培のような栽培を行っていて、NHKテレビテキスト やさいの時間 2011年1...

 

嫌気発酵の米ぬかボカシに作物への発根促進効果はあるか?

過酸化水素が自然に発生している個所はどこだろう?前の記事で米ぬかを嫌気的に発酵する米ぬかボカシは、発酵中に過酸化水素を蓄積させるのでは?という内容を記載した。実際のところ、発酵中に過酸化水素が蓄積されているか?は測定していないのでわからないけれども。まぁ、そういうことはおいといて、今回は師匠の元で栽培を学んでいた時に感じたことを書くことにしよう。以前、米ぬかボカシの効果を把握しようということで、米ぬかボカシを鋤き込んだ畝と当時流行っていた農法発の肥料(...


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