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中干しをしないことが稲作の利益率を高める確信を得たの記事で乾田での稲作では土壌の物理性を高めた上で中干しをしないことが環境負荷が少なくしつつ利益率を高める上で有効であるとアタリを付けている。


中干しをしない事での課題の一つに収穫前の肥料の効きが強くなってしまう状態になり、田植え前の減肥が重要になる。

中干しをしないことで、田の窒素固定能が高まりつつ、入水に因り金属系の養分は確保できるが、相対的にリン酸の量が減ってしまうのでは?という懸念がある。

※リン酸も入水により得られるが、他の金属系の養分と比較して作物の要求量が多い。

物理性の向上 + レンゲ栽培 + 中干しなしの稲作の新たに生じた課題


田に水を張りっぱなしにすると、リン酸が溶脱して、田の下流に流れる等したらリン酸の量は減り続ける。

木炭の施用と合わせて何の緑肥のタネを蒔けばいい?




先日、農道を歩いていた時にふと思い出した事がある。


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高槻の水田でジャンボタニシを見かけたの記事で紹介したジャンボタニシの防除にリン酸第二鉄の施用が有効だということ。

しかも、このリン酸第二鉄は農薬の使用制限がない。


ジャンボタニシに対して効かなかった残りはイネの肥料になるため、冒頭の中干し無しの栽培の課題を満たしつつ、溶脱した鉄の量も増えるので、新たな窒素固定の要素に繋がる。

水田の鉄還元細菌が行っている詳細を知りたい


リン酸第二鉄に関して一つ懸念があって、原料はおそらく海外依存度が高いリン鉱石由来なので、今後の国際情勢は意識しておきたいところ。


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