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カテゴリー : 家畜糞/page-1

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栽培と畜産の未来のために

畜産の糞詰り問題から栽培側への影響までの記事で畜産で発生する家畜糞は処理が大変で、処理にはお金がかかるし、保管するにもお金がかかる上、保管自体がそもそも大変で、家畜糞を溜める、もしくは処理するだけで畜産にとっての負担となる。家畜糞は堆肥化することが推奨されているが、土壌のアルミニウムが腐植を守るまでの記事と、もう、牛糞で土作りなんて止めようよの記事で、家畜糞堆肥には土作りの効果が高くないどころか障害が発生しやすい上、土壌に蓄積される有機物モデルから見ても家畜糞堆肥は効率的ではない。

 

畜産の糞詰り問題から栽培側への影響

前回、畜産の家畜糞の問題を挙げた。栽培と畜産の間にある糞詰り問題どんな問題かを要約すると・飼育中に排泄された糞尿は農場内で発酵処理を行うこと・糞尿の発酵処理を進める過程で発熱し、生成物に酸化剤が含まれていくこと・発酵処理を行った糞尿を処分する場合、処分費が発生すること要は畜産側で家畜糞を堆肥化して栽培側で全て利用しろとそういう背景があるわけですね。この先にはとんでもない話があって、農薬の使用量が年々増えている(減農薬できない)要因だと個

 

栽培と畜産の間にある糞詰り問題

当ブログを開設する前のこと。あることから鶏糞の発酵に関わることになり、鶏糞の諸刃の刃的な可能性と抱える問題で夢中になりました。発酵鶏糞ができるまで1鶏糞、栽培している人がこの言葉を聞くと、安価に入手できる窒素肥料というイメージがあると思う。実際には正しいのだが、これを養鶏農家から見ると全く別のものになる。そういう視点を神奈川県にあるコトブキ園という養鶏農家から教わった。コトブキ園 神奈川県相模原市の養鶏場 たまご街道 コトブキ園たまご、横濱鶏、親どり

 

鶏糞の質を成分分析から考える

養鶏農家から質問があった。鶏糞堆肥の販売の前に成分分析を行わなければならないけど、測る度に数値に違いがあった。発酵鶏糞ができるまで1① N : 2.0  P : 6.3  K : 5.9  C/N : 11.4② N : 3.6  P : 3.9  K : 2.3  C/N : 6③ N : 1.7  P : 4.8  K : 4.3  C/N : 11.9※N:窒素、P

 

臭いの原因は鉄で消臭しよう

鶏糞とか、それ以外の有機物の堆肥作りで時々二価鉄(Fe2+)を消臭のために入れるという話がちょくちょく挙がる。堆肥で臭いといえば、アンモニア、もしくはプロピオン酸周辺の物質が揮発して、それを感知しているからだろう。アンモニア臭は酸化で消そう臭いは固めて溶かして流してしまえって、今久しぶりに二個目の記事を読んでみたけど、福岡では豚糞の消臭でバチルス・チューリンゲンシスを利用しているのね。バチルス・チューリンゲンシスといえば、九州大学の論文にあった癌細胞のみを特異的に

 

窒素高めの有機配合肥料はあり得るか?

先日、とある肥料袋を見て、下記の様な話題が挙がった。見ていた肥料は有機質配合肥料、つまりは数ある有機質肥料を混ぜ合わせた肥料のことで、その肥料袋に記載されていたNPKが11:6:4の様な数字だったかな。その数字を見て、有機質肥料の配合肥料でNが10を超えるなんてありえないだろ!というもの。有機質肥料でNが10を超えるものはなかなかなく、窒素分が多いとされる油粕系が7付近、窒素分が多いとされる皮粉のNが12と、配合肥料の構成でほぼ皮粉であったらあり得るけど、肥料成分の

 

有機態リン酸であるフィチン酸のリン酸を切り取りたい

鶏糞の中にある有用だけど厄介な有機態リン酸家畜糞の中に含まれている貯蔵用のリン酸であるフィチン酸。強いキレート作用を持ちいろいろと厄介だぞ。キレートというのはおいおい説明するとして、リン酸はたくさんあるけど、分解しなければリン酸を摂取することはできないし、そもそも分解自体が難しいし、フィチン酸の各リン酸が手の様になって、大事なミネラル分をがっちりと掴んでしまう(キレート作用)し、フィチン酸 + ミネラルを摂取してもそのまま排泄されちゃうし...と言うことで、世の畜

 

鶏糞の中にある有用だけど厄介な有機態リン酸

以前、鶏糞について調べている時、糞由来の構成を知るためには餌を知るべきということで、コトブキ園さんから普段どのような飼料を与えているのか?というものを教えてもらった。発酵鶏糞ができるまで2:成分編鶏の餌の主なものはトウモロコシだということは分かったが、飼料を調べている時にやたらとフィターゼ配合という表記が目についた。フィターゼ?何の生理反応に関わっている酵素だろう?と調べてみたところ、フィチン酸を分解する酵素ということが分かった。フィチン酸?

 

発酵鶏糞ができるまで5:四次発酵編

しっかりと発酵処理が施され、高品質と呼ばれる鶏糞の臭いを嗅いでみると、火薬臭がすると言われている。戦時中、家畜糞は火薬に使われていたらしく、発酵処理によって糞内に火薬の成分が合成されている。実際、ここでいう火薬の成分は発火や爆発の直接原因となる成分ではなく、発火の手助けをする酸化剤の硝石という鉱物で、構造はKNO3の硝酸カリウムである。硝酸カリウム - Wikipediaおそらくだけど、カリウムは飼料由来のものと反応だろうと予想する。硝石は黒色火薬の材料で、加

 

発酵鶏糞ができるまで4:二~三次発酵編

前回の発酵鶏糞ができるまで3:一次発酵編で、一次発酵では、大量にあった尿酸が好気分解によってアンモニアに変化し、大半のアンモニアは発酵熱によって気化するということを記載した。それを踏まえて二次発酵以降の話。二次発酵は発酵熱によって熱くなった鶏糞を冷ます反応。ここでは注目すべき反応は特になくて、注目すべきことは三次発酵から。一次発酵終了時の大きな特徴として、大量の尿酸をアンモニアに変えたというだけあって、二次発酵時の鶏糞からはまだ若干

 

発酵鶏糞ができるまで3:一次発酵編

発酵堆肥ができるまで2:成分編前回の話から、鶏糞の未発酵と発酵済みの大きな違いは、糞尿の中にある白い塊があるかどうかで、この成分が尿酸であるということが分かった。発酵処理で一番目立っているのが、この白い塊が消えることだと予想できるので、白い塊:尿酸がどのように消えていくか?を見ていくことにする。はじめに尿酸はシュードモナス属の緑膿菌という細菌によって分解される。鶏ふんの堆肥化過程での尿酸分解に関与する微生物 | 三重科技・農業研究部・生物機能開発グループ緑膿菌 - Wikip

 

発酵鶏糞ができるまで2:成分編

鶏糞、未発酵(左)と発酵済み(右)で見た目がこれだけ違う。発酵鶏糞ができるまで1では、発酵することによって何が消えて、何が増えたのか?まずは未発酵の白い色の成分を見ていきたい。まず前提条件として、大半の家畜は哺乳類だけど、鶏は鳥類で鳥類の大きな特徴は、(画像:尿酸 - Wikipedia)尿が尿酸という固形の白いものでできている。(哺乳類は尿素で液体)ここに写っている白い塊が尿酸で、写真では少なく見えるけど、糞尿の大半を占めている。哺乳類

 

発酵鶏糞ができるまで1

続・アンモニア臭は酸化で消そうでアンモニアの酸化で消臭の話を記載した。アンモニアの酸化というのは、農業全体から見ればとても大事な話で、施肥効率だけでなく、硝化作用は牛糞や鶏糞といった家畜糞堆肥の目利きでも大事な話となってくる。硝化細菌が植物の根の周りで頑張ってる数年前、神奈川県にある養鶏農家のコトブキ園と高品質な鶏糞堆肥を追ってたことがあり、その時の経験をまとめてみたいと思う。ホームセンターに行くと、様々な種類の家畜糞堆肥がある。


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