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京都環境フェスティバル2020「冬でも楽しめる自然探究」のワークショップで話をしました。

カテゴリー : 施設・設備/

 

トマトが緑の香りを吸った時に体内では何が起こってる?

植物における脂肪酸の役割の記事で、施設栽培でのトマトの株に緑の香りを与えたところ、高温ストレスが緩和され、花落ちが軽減されたという画期的な研究報告を紹介した。紹介の際に高温ストレスの緩和についての詳細が記載されていないと記載したが、日本バイオスティミュラント協議会 第3回講演会「温暖化による農作物への影響とその対策」 レポート (後編) | カルチべ取材班 現場参上 | カルチベ – 農耕と園藝ONLINEのページで、高温ストレスの緩和についての詳細が記載されていた。トマトの株が緑の...

 

日本の夏の施設栽培の多湿対策

トマトと言えば、夏の野菜というイメージがあるが、多湿に弱い作物だったりする。トマトの整枝作業中に服に付く緑のシミは何だ?トマトと言えばイタリアといった地中海性気候だけれども、イタリアの夏は高温で乾燥しているから栽培にとって都合が良いらしいけれども、日本の夏は高温多湿になるのでトマト栽培の難易度は高くなる。地中海性気候 - Wikipedia施設栽培で頻繁に話題に挙がるオランダは西岸海洋性気候で夏はさほど暑くならないので、オランダ式の栽培は最も難しい気候管理の面で参考になり...

 

トマトの葉序は生産性を高める上で重要

トマトの成長パターンは興味深くて、1/3葉序で葉が展開して、一回目の花の器官が形成された後は、3節に一度のペースで花の器官を形成する。なんて形態学っぽい内容を記載したけれども、この形態的特徴を活かすと、苗の時点で最初の花を付けていれば、その花の向きを通路側にするだけで、その後の栽培ではずっと通路側に実を付ける事になる。これは栽培者にとっては常識だけれども、常識は言語化しておくと、何処かのタイミングで大発見のタネになるので、冒頭の内容を丁寧に見ておくことにする。...

 

葉面積指数LAI

前回のトマトの品質向上のための摘葉の記事では、摘葉することで、果実や残した葉のシンク強度が高まり、秀品率が向上するという事を記載した。ここで生じる疑問として、どれ程の葉を摘葉して良いのか?ということ。この疑問に応える為に葉面積指数(Leaf Area Index, LAI)という指数がある。これは、床面積1㎡当たりに締める葉の表面積㎡でLAIが4を目指すように摘葉すると、利用可能な光をほぼ受光できるようになる。ただし、上の葉が下の光合成能が高い葉を遮光した...

 

トマトの品質向上のための摘葉

トマトの秀品率の向上の技術の一つとして摘葉がある。ある程度の段数(花が咲く節を下から1段、2段と数える)になったところで、若い葉を取り除く。※実際は花の器官が発生し始めることに葉を取り除く若い葉を取り除くことによって、蒸散を抑えられたり、最も光合成を行う下の方の葉に適切に太陽光が届くようになる。他に興味深いのが、シンク強度の話題で、師管の働きと圧流説下から転流してきた養分が上の図のような関係で分配されていた場合に、一...

 

トマトの一本仕立て

トマトの整枝作業中に服に付く緑のシミは何だ?までの記事で、トマト栽培での環境や化学の事を整理したので、そろそろ栽培自身について見ていくことにする。とりあえず、私が栽培の師から最初に習った一本仕立てについて見ていくことにする。栽培の中心にはいつも化学一本仕立てとは主の茎のみ残して、茎の伸長の途中で発生した脇芽をすべて取り除いて仕上げる木の形を指す。なんてことを文章で書いたけれども、文だけでは伝わりにくいので、写真を介して見ていくと、先に複葉を意識...

 

グローバック栽培

写真:京都北部の舞鶴全般の土壌の考察の記事より水耕栽培で時々見かけるグローバック栽培というものがある。通路に置いている細長いものの中に、写真:椰子の実の脂肪酸と菌根菌の記事よりヤシガラが詰められている。水耕栽培といえば、By D-Kuru - 投稿者自身による作品, CC BY-SA 3.0 at, Linkロックウール - Wikipediaロックウールをよく聞くけれども、ロックウールよりも栽培しやすいという話をよく聞く。...

 

水耕栽培のアップ剤とダウン剤

トマトに限らず、水耕栽培で重要になるのが、養液のpHだったりする。養液には様々なものが含まれていて、pHによって各々の成分が反応して、吸収できない成分があったりする。養液のECが適切だったのに、徐々に栽培が不調になってきた時にpHを測定してみたら、pH8を超えていて、微量要素の鉄あたりが吸収できずに光合成がへたっていたということもあるそうだ。※pHが低くなりすぎて、根が酸性の障害になっていることもある施設栽培で軽微な鉄欠乏の症状を見逃すなそこで登場するのがアップ剤とダ...

 

夏の育苗には粉末状のベントナイト

夏の育苗で、培土の上に粉末状のベントナイト(モンモリロナイト)をふりかけるというテクニックがある。何故ゼオライトではなく、モンモリロナイトを推すのか?播種、覆土と水やりを終えた苗に粉末状のベントナイトをふりかけると、培土に付着した粉末状のベントナイトが早速水を吸って培土の隙間に入り込む。培土は排水性がかなり高い状態で、それ故乾燥しやすいという特徴があるが、膨潤したベントナイトが培土の隙間に入り込む事で少しだけ乾燥しにくくなる。実体顕微鏡で土と混...

 

トマトの水耕栽培で水温を意識すべきか?

トマトと菌根菌までの話でトマトの施設栽培についてを整理してみた。他の視点として環境制御を学ぶ為にMicro:bitでサーボモータを学ぶの記事のように環境制御周りを見た。環境制御の栽培で重きを置いているのは、気孔の開閉と水耕栽培の養液に含まれる養分の効率化で、前者であれば主に温度、湿度と光量で、後者はECとpHだった。気孔の開閉は葉周辺の温度、湿度や二酸化炭素の濃度を主に見ていたのだけれども、ふと温度ではなく、株の根元に与える灌水チューブの水温のみ制御は...

 

Micro:bitで二種類のサーボモータの動作を比較してみる

Micro:bitでサーボモータの止め方を試すの記事の続き。サーボモータの動きがいまいち分からなかったので、他のサーボモータを購入してみた。色違いのように見えて、全然違う動きをする。先に今まで使っていた緑の方に仕様を確認してみると、Geekservo 9g 360°サーボ起動電圧:2.5 V動作電圧:3.3 - 6 V公称電圧:4.8 V公称電流:100 mA拘束電流:550 mA最大トルク:500 g.cm※参考:Geek...

 

施設栽培におけるECの管理について

農文協から出版されているオランダ最新研究 環境制御のための植物生理という本を読んでいる。この本が出版された頃、京都の北部でシシトウの施設栽培をしている方の間で読まれていて、頻繁に話題にも挙がっていたが、その時はまだ時期ではないと判断して読んでいなかった。土壌の物理性や生物性を経て、そろそろ細かいところを見る頃合いかと思い、この本を購入してみた。土壌中に青枯病菌を捕食する生物はいるのか?施設栽培による環境制御から露地栽培にフィードバック出来る内容は多いはずと期待して読んでみ...

 

トマト果実の割れを回避するために気孔の開閉と光合成を考える

前回のトマト果実の割れを回避するために気孔の開閉を考えるの記事で根からの水の吸い上げで重要な気孔の開閉で孔辺細胞の膨圧を見た。孔辺細胞にカリウムを流入させるか流出させるかで気孔の開閉を行っている。今回はカリウムの流出入周りを見ていくことにする。気孔の開閉は日周性、二酸化炭素濃度、受光量や葉周辺の湿度が関係しているらしい。ここらへんを簡潔なイメージで捉えられるように、ここで植物の生育にとって最も重要な光合成の反応を引っ張り出してくると、6CO2 + 12H2O → C6...

 

トマト栽培で木をいじめるという技術を整理する

特に土耕でトマトの栽培では、木をいじめて実る果実の品質を向上させるという手法がある。具体的な内容は果実の形成前後で水をギリギリまで与えず、果実内の濃度を凝縮させる。それ故、土耕でもトマトはビニールハウスのような降雨を避ける栽培が好まれる。施設栽培でも水の調整はあるので、水の取り扱いは大事になる。これらの内容を踏まえた上で、乾燥ストレスを感じたら植物はどうなるのか?を見ていく。乾燥ストレスには大きく二つあって、一つは単純に水を切った水がない状態で、もうひとつは塩類集積等...

 

Micro:bitでサーボモータの止め方を試す

環境制御を学ぶ為にMicro:bitでサーボモータを学ぶの記事で、Micro:bitでサーボモータを動かすことは出来たけれども、回転しっぱなしで止められなかった。というわけで、今回はサーボモータを止める方法を模索してみる。今回はブレットボードマニアックのケーキボードが届いたので、ケーキボードとジャンパー線で組んでみる。※ケーキボードはブレットボードの一種ブレットボード - WikipediaMicro:bitとケーキボードを繋ぐために、Vilrosの拡張ボード...

 

トマト栽培の土作り事情

トマト栽培で老化苗を定植したら微量要素の課題が付き纏うの記事で、トマト栽培で木を暴れさせずに収穫する工夫の一つに老化苗を定植するという内容を記載した。老化苗の定植が背景にあるのか?施設栽培に限らず、トマトの栽培では厄介な内容が付き纏う。その内容とは、トマト栽培の土耕において、土作りをほぼせずに株に負荷をかける栽培をするということ。確かに土の物理性を改善しなければ、発根量は減るわけで、発根量が減れば木が暴れるリスクは軽減される。ただ、物理性を改善しな...

 

環境制御を学ぶ為にMicro:bitでサーボモータを学ぶ

トマト栽培で老化苗を定植したら微量要素の課題が付き纏うまでの記事で触れている植物学の観点から見たトマトの栽培と平行して、施設栽培の環境制御の方も見ていくことにする。とは書いたものの、環境制御についてハウス内の温度を測って、温度によって天窓を自動開閉したり、ファンを回したりといった漠然としたものしかわからなくて、実際にはどのように作成しているのか?は知らない。というわけで、電子工作を一から勉強してみることにした。最初の教材として選んだのがMi...

 

トマト栽培で老化苗を定植したら微量要素の課題が付き纏う

栽培の中心にはいつも化学の記事を踏まえた内容になるが、農薬を使用せずに秀品率の向上を狙うには、徹底的に土壌環境を見続けなければならない。作物にとっての生育環境が良くなると、成長が早くなったり、収量が増したりする他、昆虫による食害や病気の感染がほとんどなくなったりと良いこと尽くめ。上記のような環境はすべての作物で言えると思いきや、トマトと、サツマイモで生産性が悪化した。トマトは木が暴れると言われるなかなか結実しない現象に陥り、サツマイモは発根量が増す...

 

トマトの花落ちを器官離脱と捉えれば見えてくるものがあるかもしれない

知人から久しぶりに連絡があって、トマトの施設栽培の話題になった。施設栽培と聞いてイメージするのが、上の写真のように、環境を制御して、安定的にトマトを収穫することなのだけれども、私はこの手の栽培はまったく経験がない。生化学が分かれば、見えてくるものがあるのでは?という話題になったので、せっかく話題として挙がったし、施設栽培について調べてみようかなと。トマトの施設栽培で思い浮かべるのが、青枯病で土耕を諦めたという事が一番最初に挙がる。青枯病は全く効...

 

イチゴの栽培は受光の質を意識することからなのかもしれない

今回はイチゴの栽培は難しいの続きの記事の続き。イチゴの栽培を難しくしている要因のうどんこ病等の病気は紫外線照射により抵抗性が増すことで予防できる事がわかった。今回は他の要因であるハダニについて見ていくことにしよう。ハダニの被害といえば、葉の表面を食害され、葉が白っぽくなる症状になる。(写真なし)ハダニの対策をざっくりと挙げると・ハダニの個体数を増やさない環境作り・ハダニの天敵を増やす・イチゴの方でハダニに対する抵抗性を強化するの三点だろ...

 

イチゴの栽培は難しいの続き

イチゴの栽培は難しいの話の続きイチゴは栽培の旬とニーズがズレているため、生育上得意としていない環境での栽培になり、病気になりやすく、虫の被害を受けやすい。更に栽培を難しくする要因として、ミツバチによる花粉の媒介がある以上、むやみに殺虫剤を使用することができないということもある。そんなイチゴの栽培だけれども、よく見聞きする内容として下記がある・うどんこ病・炭疽病・ハダニ※各々写真はなしイチゴのハウス栽培とうどんこ病で気になった事があるので、今回の記事...

 

高槻の芥川にあった赤い石は何だろう?

最近、我が家では綺麗な石や不思議な石を探してくるのが流行っている。休みの日の前日にどこに行くかを決め、そこでどのような石があるかを予想する。摂津峡の巨岩を盾にして近所に摂津峡がある。例えばここでは、現地には花崗岩とホルンフェルスがあって、上流には砂岩、泥岩、チャート、石灰岩や緑色岩があることがわかっている。摂津峡のホルンフェルス高槻の原大橋付近のメランジュ枕状溶岩の空隙にはゼオライトが充填されているそんな中で息子が赤くて表面がザラザ...

 

ダゾメットによる土壌消毒はチョウ目の幼虫に有効であるか?

前回の環境に優しい土壌消毒のダゾメットで、よく使用されるダゾメットがアブラナ科植物の防御反応の一つであるイソチオシアネートを活用していることがわかった。ここで一つ疑問が生じるのが、※写真は私にとっての農業とSOY Shopよりアブラナ科とチョウ目(旧:鱗翅目)の関係ではないだろうか。アブラナ科植物というのは特有の辛味成分のおかげで虫に食われにくいと言われるが、チョウやガの幼虫にはよく食害される。辛味成分は今まで話題に挙がったイソチオシアネートのことで、チョウやガの幼虫はイ...

 

環境に優しい土壌消毒のダゾメット

土壌消毒について見直す時期ではないだろうか?の記事で、タイトル通り土壌消毒について見直すべきだと思っている旨を記載した。土壌消毒という名前により、土壌中の病原性の微生物等を消毒できるという思い込みが発生するが、実は消毒できない個所があって、そこに病原性の微生物等が潜伏する。普段行われている土壌消毒のことをより深く知ることで、どこまで土壌消毒に依存するか?の判断が出来るようになるので、今回は土壌消毒について触れてみる。薬剤による土壌消毒で頻繁に見聞きする...

 

ナスの施設栽培に迫りくる脅威

前回のホウレンソウとダニの話に引き続き、今回もダニ関連で把握しておきたい内容のメモのようなもの今回の話に入る前に復習で触れておきたいこととして、ダニの大半は人の社会に危害を加えない。もしかすると有益なダニが沢山いるかもしれない。ということを忘れてはならない。食品残渣系の堆肥にダニが湧いたカブリダニという生物農薬があって、カブリダニに様々な害虫等を捕食させて、化学的な農薬の使用量を下げつつ、秀品率を向上させる。生物農薬 - Wikipediaこれらの内容を踏...

 

京都北部の舞鶴全般の土壌の考察

先日の京都北部の舞鶴での勉強会で話題に挙がったグローバック栽培で、気になる点があったのでメモとして残す。舞鶴の万願寺唐辛子等の栽培者向けに土壌分析と施肥設計の話をしましたグローバック栽培は土から離れ、土耕ではないので、水耕栽培として扱われる。水耕栽培といえば、水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?ベットを用意して、その上に培地と栽培開始前に資材の調達で費用がかかるが、グローバック栽培は袋詰された培地を地面に置く形式なので、初期...

 

IoTによる施設栽培の自動制御の今後は?

ここ数年のトレンドとして、水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?IoT(またはICT)による栽培の自動制御が度々挙がり、それに伴い水耕による施設栽培の需要も高まり続けている。※開発者目線でICTではなくIoT(Internet of Things:モノのインターネット)という用語を使いたい※ICTはInformation and Communication Technology:情報通信技術でITやIoTを総括するモノのインターネット - Wikip...

 

デジカメを介して動物プランクトンを見る

とある水槽の表面に白い粒があったのでOLYMPUSのTGシリーズで広がる視野OLYMPUSのTG-4の顕微鏡モードで撮影してみたら、コンパクトデジタルカメラ | オリンパスミジンコが撮れた。今まで実体顕微鏡でなければ見れないと思っていた水中の動物プランクトンもデジカメを介せば撮影出来るなんて良い時代になったものだと感じる。デジカメを介せば、植物プランクトン(微細藻類)も見れるものがあったりするのだろうか?藻類の光合成産物が深いと...

 

木を上から見るか下から見るか?

日本最大級の淡水魚の水族館がある琵琶湖博物館内で、樹冠トレイルという森を上から眺められるようにぐるっと歩道が設置された個所ができた。滋賀県立琵琶湖博物館 | びわ博(びわはく)は、湖にのぞむ、日本有数の総合博物館です。国内最大級の淡水の生き物の水族展示、また琵琶湖の地学・歴史・環境についての展示があります。琵琶湖博物館へようこそトレイルの歩道に囲まれた個所に縄文時代や弥生時代の遺跡から発掘されたどんぐりを元に、当時の森が再現されていて、安全に森の中も探索できるよう...

 

銀座ソニーパークの植物たち

所用で銀座に行く機会があったので、銀座の新名所である銀座ソニーパークに立ち寄ってきた。Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)なぜ立ち寄ったか?先日、ひょんなことからそら植物園で働く方と話す機会があり、銀座ソニーパークの屋外を手がけましたので銀座に行く機会があれば是非とのことだったので行ってみた。東京メトロの銀座駅から出てすぐのところに周辺では見られないような木がたくさんあるところがあった。公園内に入ってみると...

 

サナギタケの人工培養について知りたい

サナギタケの胞子はどこにいる?の記事までで、ヨトウの被害の重要な要素として冬虫夏草のサナギタケがあるのではないか?という意見を投稿した。仮にサナギタケが栽培者の視点から見てヨトウの個体数の調整として一役買っているのであれば、栽培体系の中にサナギタケの生育を加えたい。となると大事になるのが、サナギタケはどんな環境を好むのか?という情報が欲しくなる。サナギタケは幸運なことに人の社会にとっての市場価値が高いキノコで合ったため、サナギタケの生態よりもも...

 

ハウスミカンの木の下には腐朽菌がいないのか?

ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らない先日の記事でハウスでミカンの栽培を何年も続け、ハウスの屋根を剥いで雨を入れるといったことをしていないハウスで、ミカンの木からの落ち葉がなかなか分解されない(ような気がする)という話題があった。その環境下で、外環境から持ち込んだ資材の下からキノコが生えてきたことを記載した。この現象に対して、とある文章が頭に浮かんだ。その文章というのが、農文協から出版されているエンドファイトの働きと...

 

ミカンの木の落ち葉がなかなか土へと還らない

不調なミカンの木からの漂白の落ち葉の続きハウスミカンを栽培されている方から、年々ミカンの落葉が土に還りにくくなっている気がするという意見が挙がった。ミカンに限らず果樹全般の話になるとは思うが、果樹の秀品率を決める上で重要な要因として細根の発生がある。事前に読んだ栽培マニュアル等に記載されている内容から、おそらく樹木の細根は季節的な要素で発生と分解を繰り返すのだろうと捉えているけれども、細根はおそらく土壌の物理性の高いところで発根しやすい傾向にあ...

 

褐色腐朽菌のいるところではリグニンはどうなるか?

水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?で表題の通り、水耕栽培の培地であるヤシガラにキノコが生えたものは堆肥として利用できるか?という疑問に対して、前回は上の写真のキノコの特定から始めた。生育環境等からこのキノコは褐色腐朽菌に分類されるのではないか?とアタリを付けた。堆肥として活用したいのは、木質成分であるリグニンが酸化されて断片化したものであれば、土とよく混ざるという前提で話を進めている。枝は腐植になるか?この前提に対して、褐...

 

水耕栽培の培地は露地栽培の堆肥として再利用できるか?

ブログの読者の方と大きなキノコを見て思い出す師の言葉の話をしていて、下記のような質問を受けた。トマトの水耕栽培で利用しているヤシガラで、使用期限が迫ってくると、こんな感じで黄色いキノコが生えてくるけれども、もしかしてベンチで利用しているヤシガラは良質な廃菌床堆肥になるのでは?と堆肥に求める成分として土壌の有機物の蓄積モデルを元にアタリを付けると、木質成分が腐朽菌によって分解された時の(ポリ)フェ二ルプロパノイドの可能性が高く...

 

愛知県の渥美半島での栽培

所用で愛知県にある渥美半島に行ってきた。渥美半島というのは名古屋から渥美湾を経て、南辺りにある半島。この渥美半島は栽培の技術力が非常に高いとされる土地で、特に栽培中の追肥や防除の管理が頭一つ抜けていると言われている。どうして半島で頭一つ抜けている技術力があるのか?地質、土質から見てみることにすると、(株式会社誠文堂新光社 / 年代で見る 日本の地質と地形 11ページより引用)半島の左端で中央構造線があり、半島自体は秩父帯となっている...

 

とある地域で白絹病が蔓延

とある地域で白絹病が蔓延しているという連絡があった。作物名を明記すると地域を特定できてしまうため、作物名は控えさせていただきます。白絹病をざっくりと書くと、(写真:野菜に病原性を示す Sclerotium 属菌 微生物遺伝資源利用マニュアル (32)(2012)の2ページより引用)写真のように根の周りに絹っぽい菌糸がまとわりつくように広がり、根、茎が水浸状に軟化腐敗した後、重症な株は枯死する。様々な作物に対して影響を与え、果菜類では深刻な被害と...

 

飲食店内の壁土を見て

肥料の原料を調べていくと、発掘された石であることが多いことに行き着く。栽培の決定打になる肥料は○○産の△△石を粉砕したものという話題もよく挙がる。こういう話題が出てきたから、石や地質に興味を持ったわけだ。石は当然ながら肥料だけでなく、いや肥料はおそらく比率的にほぼなくて、建築の石材が使用の大半を占めるだろう。ということで、時々壁土も目に付く。※石柱も天文館の建物での石材なんか小石がチラホラとあるね。これは土を塗って固めて...

 

日本最古の石の片麻岩

株式会社誠文堂新光社 / 年代で見る 日本の地質と地形という本を読んでいたら、日本列島の成り立ち 大陸の縁辺部であった頃(大陸の断片)の日本最古の岩石(30ページ)の上麻生礫岩中の片麻岩礫の節で日本最古の石が発見された七宗(しちそう)町に最古の石が展示されている博物館があるということを知ったので、早速、日本最古の石博物館に行ってみた。そして、日本最古の石を見た。といってもこの岩は上麻生礫岩と呼ばれる推1.6億年前に形成された礫岩で、...

 

スプリンクラーを見直して秀品率を上げる

先日、サンホープさんのスプリンクラーの設置に立ち会うことになった。ここのスプリンクラーは昨日の施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせるで農薬防除の回数を大きく減らす要因となったもので、秀品率に確実に貢献することができる。秀品率に貢献する要因の一つとして、イスラエルという水の少ない国で如何に散水を効率的に行うか?が徹底的に研究されており、少量の水を噴霧状にしてから周囲の湿度を上げるように散水する。噴霧状にすることにより、暑い時間帯に温度を下げつつ、湿度を上げ...

 

施肥設計の見直しで農薬防除の回数は確実に減らせる

顧問として関わっている京都農販のほ場で信じられない光景を見た。それは、旬でない時期のネギにも関わらず、農薬による防除が1回で収穫まで行き着いたことだ!この防除一回というのは、アザミウマという虫による食害を回避するためのもの。病気に対しての農薬の使用は一切行っていない。この話の何がすごいのか?を伝えるために、ネギの栽培の一般的な話をしよう。ちなみに匠レベルにまで到達した有機栽培の土であっても、旬でない時期の作物の栽培を農薬なしで栽培す...

 

散布用に地下水を組み上げたら赤い水が出た

地下水を組み上げたら赤い水が出てきて、その水で散布をしたら金属が錆びた。この水を使い続けても良いのか?という相談を受けた。この話題が挙がった地域は元々住んでいた地域の近くということもあって少しは土地勘があってところどころで赤い水が流れる用水路を見たことがある。※京都府木津川市それを踏まえた上で行ってきた。苗場に到着して早速水を出してもらった所、赤い水というものは確認できなかったけれど、ハンガースプレーの先端が茶色みがかっ...

 

キレート鉄Fe-EDTA

キレート鉄の使いどころでキレート鉄は水耕栽培では欠かせないものであることがわかった。水耕栽培において、元々鉄の供給は硫酸第二鉄(FeSO4)を使用していたが、硫酸第二鉄だと施肥後のpHが大きく下がり、都度、pHの調整が大変だった。生理的酸性肥料って何?そこで鉄を施肥してもpHが下がらない肥料の必要性が高まり、Fe-EDTAの効果が発見され、使用されるようになったという背景があるらしい。Fe-EDTAを肥料のカタログで見ると、必ずといって良い程適正pHの記載...

 

キレート鉄の使いどころ

最近、鉄の肥料としてキレート鉄というのをよく見るが、キレート鉄は何が良いの?と質問を受けた。先に結論を書いておくと、作物の鉄の吸収は複雑で、水耕栽培時においてはキレート鉄でなければ作物は鉄を効率的に吸収出来ないというのが解となる。整理のために、諸々の現象を見ていこう。その前に前回の水耕栽培の記事のリンクを掲載しておく。水耕栽培時のpH調整は溶けやすい塩(えん)で水耕栽培で使われる鉄の肥料として、Fe-EDTAというものがある。EDTAと...

 

水耕栽培時のpH調整は溶けやすい塩(えん)で

By D-Kuru - 投稿者自身による作品, CC BY-SA 3.0 at, Linkロックウール - Wikipediaロックウールと水耕栽培でロックウールはスラグという玄武岩から鉄を取り出した際に発生する産廃で、主成分は二酸化ケイ素と酸化石灰(酸化カルシウム)であることがわかった。酸化石灰は乾燥剤の成分で、CaO + H2O → Ca(OH)2の反応を経て、水を吸いながら水酸化カルシウム、つまりは消石灰となる。石灰は水を吸う消石灰は(農業利用として...

 

ロックウールと水耕栽培

JAやつしろでの栽培者向けの肥料設計の勉強会にて、養液栽培への移行が盛んで、今は土耕で養液栽培だけれども、徐々にロックウールを培地とした養液栽培へと移行していくという状況らしい。熊本JAやつしろの栽培者向け勉強会で施肥設計の話をしましたそんな中で、土の基礎を掘り下げていくことに価値があるのか?鹿児島で肥料関係の業者向けに話した無機肥料の肥効の規則の話を重点的にするべきなのか?鹿児島中央で肥料関係者向け勉強会で施肥設計の話をしましたそれらを判断するためにはまずはロックウ...

 

琵琶湖博物館へようこそ

琵琶湖博物館に行ってきた。院生の頃にきて、入場料は高くないのに、中はすごいという印象が強かったが、改めて来てみてもやはりそう思わざるを得ない凄さがある。入場料は学生料金と一般は違うので、院生の頃に来た時よりは若干高かったけど、それでも中の凄さと比較すると全然安いと感じる値段だった。琵琶湖博物館へようこそ!さっきからすごいすごいって言ってるけど、何がすごいっておそらく日本最大であろうかという規模の淡水魚の水族館があり、絶滅危惧種の繁殖も数...

 

土壌分析アプリsoil2 by Go

最近、土壌分析の各値が植物学的にみてどのような影響があるのか?という話をする機会が増えた。(土壌分析の話ではない)土壌分析で施肥の癖を知る話はしたはいいが、土壌分析を行う人が増えると何かと大変らしい。土壌分析の測定後の入力が手間らしく、それを軽減できたらもっと行う人が増えるだろうと。ということで、各値を入力したら、こんな感じでグラフ化するWebアプリを開発しました。(公開形式については身内のみ公開にする予定です)...

 

ハンガースプレーセット

京都農販の木村さんが凄いスプリンクラがあると言うものだから気になっていたんだけど、昨日、ひょんなところからそのスプリンクラに遭遇した。それがこれ。これだけだとよくわからないね。天井からぶら下がっている黒とオレンジのもの。拡大して見ると、こんな感じ。で、ここからどんな風に水が出るかっていうと…とその前に、スプリンクラから水が出ているのを撮影するなんて、カメラが水浸しになって困る。というわけで、O...

 

開けたかどうか?どれくらい開けたか?

京都府内某所ベンチでのミズナの栽培にて、スプリンクラーについて詳しい方にいろいろと教わった。水を流すためや水量調整のためのバルブそこにはボールバルブとゲートバルブがあって、これらの一長一短を教えてもらった。ボールバルブは上から見ると、こんな感じで水を石止めし、バルブをひねって、こんな感じにして水を流す。一方、ゲートバルブは横から見ると、水門形式で閉じており、バルブをひねると水門が開き水が流れる。ボールバ...


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