ウンシュウミカンが減らした苦味成分は何か?の記事で、柑橘類に含まれる苦味成分について見てきた。
前回触れた苦味成分は主に種子に多いと言われるリモノイド化合物で、ウンシュウミカンではこの成分が少なくなっているかもしれないことを記載した。
他にも苦味成分はあるか?と再度検索をしてみたところ、
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ヘスペリジン等のフラボノイドにたどり着いた。
ヘスペリジンはルテオリンというフラボノイドを前駆体として、
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4'位の水酸基(-OH)をメトキシ基(-OCH3)に置換してジオスメチンにした後、7位の水酸基に糖を2つ付与したフラバノン配糖体となっている。
ヘスペリジンはルテオリンから水酸基が2つ減っているが、ポリフェノールとして扱われている。
ウンシュウミカン等の柑橘類ではヘスペリジンは果皮やじょうのう(薄皮)に多く含まれているそうだ。
ウンシュウミカンまでの品種改良を考えると、食味の向上でじょうのうが薄い果実が選ばれてきたはずで、自然と苦味が減っていったのかもしれない。
ただ、人がヘスペリジンを摂取した時の健康効果は大きいので、甘さを追求した品種が必ずしも良いのか?が悩ましいところ。
美味しいものを食べるのは精神的に良いので、健康効果をそこまで考えなくても別に良い事ではあるけれども。
とりあえず、前回からの記事でウンシュウミカンの苦味成分というものがわかったので、他の苦味の低減は合成量だけの話になってくる。
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