ヒトの進化における尿酸の役割の記事まででプリン体について見てきた。
プリン体(プリン塩基)について眺めていたら、
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コーヒーやお茶に含まれているものとして有名なカフェインがあった。
カフェインをよくよくみると、巷でよく見聞きするプリン体とは何か?の記事でみた
selfmade by cacycle (en:User:Cacycle),modified on March 31, 2005 from the previous version to add a missing electron pair on the # 3 atom (a nitrogen). H Padleckas 13:42, 31 Mar 2005 (UTC) - http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Purine_chemical_structure.png, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
プリン骨格を持っている。
カフェインの構造は
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プリン体の排出の際に見たイノシンから尿酸の反応の途中にあるキサンチンのNHの箇所のHがメチル基(-CH3)に変わったものになっている。
※化学式で-CH3の表記は省略される
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ヒトがイノシン(イノシン酸:上記の化学式)を摂取すると旨味を感じるのに、カフェインを摂取すると苦味を感じるのはなんとも不思議な話だ。
中間にあるリボースという糖を認識すると良い感じだと認識するのだろうか?
眠気覚ましにカフェインを摂取するという話題は頻繁に挙がるが、その作用がどういうものなのか?が気になってきた。
余談だけれども、お茶とコーヒーは系統図では離れているけれども、どちらも進化の過程でカフェインを得て、収斂進化(しゅうれんしんか)の例として挙げられる事がある。
今回までの記事で、カフェインがプリン体であること、DNAやATPで用いる核酸を代謝して排出する際の中間に生成される物質を少しいじって合成されることを考えると、カフェインを合成するために用いる酵素は、体内の他の酵素の使い回しでどうにかなりそうで、カフェインを合成出来た植物が苦味成分を持ち生存に優位になったのだろうと、他の生物間の収斂進化より身近なものに感じられた。
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