キノコの底力でリグニンペルオキシダーゼ等の酵素でリグニンを分解していくということを記載した。
他にもマンガンペルオキシダーゼ等の酵素も使うのだが、オキシダーゼというのが酸化還元に関わる酵素で、酵素とリグニン以外に電子の供給源も見なければならないのかと
酸化と還元。
中学生ぐらいの頃の理科で出てきた用語で、酸化はある物質に酸素が付くこと、還元はある酸素が付いた物質から酸素を除くことという風なイメージがあるけど、
例: マグネシウムの酸化 2Mg + O2 → 2MgO
これだけだと、生化学の酸化や還元は追えない。
で、酸化還元のざっくりとした補足だけど、酸化はある物質から電子を取り出すことで、還元はある物質から電子を受け取ること。
ある物質から電子をとることが得意なのは酸素で、ある物質から電子をとった時に酸素がある物質にくっついてしまうという反応があるため、中学生の頃に習った酸化の話に繋がっていく。
例: 2Mg + O2 → 2Mg2+ + 4e- + O2 → 2Mg2+ + 2O2- → 2MgO
Mgがe-を2個放出して、Oがe-を2個受け取っている(e-は電子)
マグネシウムは電子を失っているので酸化され、酸素は電子を得ているので還元されている。
マグネシウムから見たら、マグネシウムは酸素によって酸化され、酸素から見たら、酸素はマグネシウムによって還元されている。
この反応はマグネシウムは酸素という酸化剤によって酸化されたと言える。
リグニンペルオキシダーゼという酵素が、一旦ある物質から電子を受け取り、その電子を使って対象物(ここではリグニン)を変化させる。
解釈が正しければ対象物を還元する酸化還元酵素である。
この時、電子を分けてくれるものが過酸化水素(H2O2)で、反応式は
フェノール性化合物 + H2O2 → 少し変化したフェノール性化合物 + H2O
となる。
(過酸化水素:H2O2 → H2O + 2H+ + e-で電子を放出してる)
過酸化水素といえば、保健室にあった傷口にぬる消毒液のオキシドールのことで、キノコって保健室の消毒液で活性化するのね。
と意外に感じた。
でもここで疑問が生じる。
過酸化水素って天然でしょっちゅう発生するものなの?
消毒液って聞くとそんなイメージにならないんだよね。
というわけで過酸化水素の発生を調べてみた。
- 続く -